伝統ある英国の10吋ユニットで聴く、音楽の父のJ.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

TANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetで聴くうまく調律されたクラヴィーアのピアノ演奏の検証。

2024年07月21日 | J.S.バッハ制作音楽

筆者の知るバッハの鍵盤音楽では試聴回数を重ねれば重ねるほど塩梅が良くなる曲集でもある、強いて言えば不満は全曲通して聴くには長すぎるが、そこは自由時間が多い後期高齢者にとっては美味しい淹れたての珈琲を頂きながらの試聴は正に極楽の様でもある。昔は鍵盤楽器は圧倒的にチェンバロ演奏が多く選んだが最近はピアノ演奏が増えた様に思う。
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲全集とは一般的にピアニストにとってのバイブルであると言われ、西洋音楽の金字塔『平均律クラヴィーア曲集』は、JSバッハ作品の中でも最高傑作の一つであり、見事な対位法と想像力を高めて組み立てられた24の調すべてによる前奏曲とフーガで構成された大作です。
しかし筆者のように楽器演奏は出来ない物には分からない事も多く、専門的な楽譜の事など全く分からないのである。

J.S.バッハが命名した正式名は「うまく調律されたクラヴィーア(Das Wohltemperirte Clavier)、あるいは、長三度つまりドレミ、短三度つまりレミファにかかわるすべての全音と半音を用いたプレリュードとフーガ。音楽を学ぶ意欲のある若者たちの役に立つように、また、この勉強にすでに熟達した人たちには、格別の時のすさびになるように。元アンハルト=ケーテン宮廷楽長兼室内楽団監督、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが起草、完成。1722年。」と記されている、確かに鍵盤楽器の旧約聖書とも言えるのであろう。

指導を求めて止まぬ
音楽青年の利用と実用のため
また同様に既に今までこの研究を行なった人々に
特別な娯楽として役立つために・・・と記されている。

当時からJ.S.バッハが如何に教育に熱心であったかわ示す言葉であろう・・・
つまり教科書の様な演奏が良い演奏とおまっている。



文献には次の様に明記されていました、作曲は1720-22年、ケーテンに務めた時代、また長男フリーデマンに音楽の手ほどきを始めた時代にあたる。フリーデマンの音楽帖にはすでに11のプレリュードの原曲が見られる。1722年に浄書された。18世紀には筆写譜を通じ広く伝えられ、モーツァルトやベートーヴェンもよく研究した。出版譜は1801年、19世紀の始まりを告げる年に、ドイツ語圏の3つの出版社から同時に刊行された。ライプツィヒのホーフマイスター・ウント・キューネル社(のちのペータース社)ではフォルケル、ボンのジムロック社ではシュヴェンケ、チューリヒのネーゲリ社はネーゲリ自らが校訂している。この出版がバッハ・ルネサンスの嚆矢となった。
この問題は確かにミーントーンと言われる調律方法にも影響する簡単に言え「12平均律」の音律で正しく調整されたサウンドです。現在では当然の事に思う「ロ長調」「変ト長調」など、シャープや♭がたくさんつくような、どんな難しい調性で演奏したとしても音律破綻を生じません。鍵盤楽器の調律には大変難しい過程があった様です。
18世紀前半にはまだ、現代的な意味での十二等分平均律(1オクターヴ12音の各周波数比を2の12乗根とする調律法) を実践できなかったが、少なくともバッハは「24の調がすべて綺麗に弾けるように自分の楽器を調律することを学んだ」(フォルケル)と言われている。この曲集が《インヴェンション》と同じく教程として編まれたことは間違いない。しかし同時に、全調を用いて音楽の世界を踏破するという大きな理念が込められていた。「世界」の普遍的な秩序を捉えること。これは16-17世紀を通じて希求された究極の神学的課題である。《平均律クラヴィーア曲集》は、神の秩序をうつしとった、小さな完成された「世界」(ミクロコスモス)なのである。と記してあった。

このことは音楽的にどのように確かめられるだろうか?ひとつの調には自由な書法のプレリュードと厳格な書法のフーガが1曲ずつ配されるが、多くの場合、これらは調以外にはほとんど何らの関連もない。両者は「自由」/「厳格」という対立項ですらないし、プレリュードは文字通りフーガの「前奏」であるわけもない。プレリュードにはきわめて多様な新旧の書法、形式、様式のものが現れる。またフーガにせよ、簡明、あるいは比較的自由なものから、厳格対位法の極限を追究するものまで、さまざまである。それでも、各曲は24の調の世界で自らの位置を保ち、全体で秩序を成す。まさに「多様な中にも多様なものの統一」であり、これこそ「世界」の似姿なのだ。《平均律》は言うまでもなく、つねに全24調を通して弾くことを想定した曲集ではない。しかしどの1曲を取り出してもそこには「世界」の一角が宿っている。

平均律は1オクターブを12等分にした音律のことを言います。 隣り合う音の周波数は等しく100セントとなり、身近なところではピアノの調律に使われます。 一方の純正律は和音の響きの美しさを重視し、オーケストラや吹奏楽、合唱に使われる音律です。
今回はクラヴィーア楽器の指定ですが、クラヴィーア、鍵盤楽器 はチェンバロ、クラヴィコード、ピアノなど。 場合によってはオルガンも指すことがありますが、今回ピアノ演奏を取り上げました。



イリーナ・メジューエワ(Irina Mejoueva)は1975年、ロシアのゴーリキー(現ニジニー・ノヴゴロド)生まれのピアニスト。モスクワのグネーシン音楽院でヴラジーミル・トロップに師事。92年、ロッテルダムのE.フリプセ国際コンクールで優勝し、ヨーロッパでの活動を開始する。97年、日本でコンサート・デビューして以来、日本を本拠に活動を続けている。バロックから近・現代の作品までレパートリーは広いが、最近評価の高まってきたロシアの作曲家メトネルの作品紹介にも努めている。
1996年、コロムビアより日本デビュー盤がリリースされる。現在のCDリリースは、主に若林工房が行なっている。以前購入した若林工房販売のメジューエワ(Irina Mejoueva)のバッハ作品集。『平均律クラヴィーア曲集』より第1巻をリッピングすると上手くできない?良く見ると演奏者がAngela Hewittに変わっている、筆者の先に登録した音源に書き変わってしまう、直し方はAngela Hewittの平均律クラヴィーア曲全集を削除しIrina MejouevaをリッピングしコピーされたアイチューンのAngela Hewitt名前をIrina Mejoueva書き直し、再度Angela Hewittの平均律クラヴィーア曲全集をリッピングして整理した。現在若林工房は閉鎖されたようだ。



J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻
(24の前奏曲とフーガ BWV846~869)
イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
録音: 2014~2015年、新川文化ホール(富山県魚津市)

メジューエワは、気負うこともひるむこともなく、ひたすら謙虚に、バッハの書いた音符ひとつひとつを紡いでゆきます。その姿勢は、まるで修道僧の祈りを思わせるもの。厳しい精神性を徹底した先に生まれたのは、「自在の優しさと奥深さ」、そして「光と調和に満ちた世界の妙なる愉悦」。汲んでも尽きぬバッハ音楽の魅力をストレートに伝える、まさに「musizieren(ムジツィーレン=よい音楽をする)」という言葉に相応しい演奏です。古来、名演奏の多い「平均律」の録音史にまた新たな一頁が書き加えられた様です。


J.S.バッハが教育用に仕上げた鍵盤楽器のバイブルとも言える曲平均律を聴けば分かるが確かに癖の無い演奏が実に心に沁みる、一音一音がクリヤーな音が沁みピアノ演奏者は数多く演奏を聴くが、彼女の演奏は確かにうまく調律された楽器による的確な演奏の見事さなのでさのであろう。

同じ様なアルバムは平均律クラヴィーア曲集 第2巻であり、筆者が思うに実に癖のない演奏には何度聞くも飽きない良さに好感する。クラヴィーア曲集と指定されるが今回はピアノ演奏での比較をして見ました。メジューエワは下記の楽器を愛用している様です。



尚筆者が愛聴する機材はメインに10吋TANNOYのユニットを使うが、設置方法について色々試すが最終的には15mm厚の人工石(ダイニングに使う人工石)を敷きその上に箱を乗せ音質が安定したのでした。此のTANNOYタイプのスピーカーの音は原音(ゲンオン)の再生に目的があるのではなくて、多分コンサートホールの音楽の感動を再現する当に”イリュージョン オブリアルサウンド”なんだと思う、此れがTANNOYの音の原点と言えるのでしょうね、此れはジックリ音楽を聴けば解明される音ののです。誠に残念なことに10吋ユニットの箱はTANNOY IIILZ in Cabinetオンリーでそれ以外は自作に入れた物、アメリカタンノイしか無かった為か、TANNOYファンは15吋ユニットが主流になったのであろう。

思えば現在愛用の此のAXIOM80NO箱は2018年7月今から六年前に関西のY氏の好意により送って頂いた箱で、途中運送屋さんが傷をつけ修復に2ヶ月程でやっと再開し、その後色々好みに合わせ現在に至るが、現在は略満足する音になるまでの時間は費やした事になる。Y氏曰くコーネッタ(所謂アメリカンTANNOY)もお持ちになる造詣も深いTANNOY愛好家でもある。確かに筆者の好みの演奏はオーケストラ、オペラ等ではなく少人数のソナタ、トリオ、クインテットが断然多い事が特徴でもあるが我がTANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetは誠に上手く鳴らすツボを心得ている様でもある。

確かにオーディオ機器も色々個性があり一般的には原音忠実を声高に言われる方もいますが、年齢も高齢になればむしろ味わい深い音を求める様に変化するのであるまいか?まるで静かに響き渡る小さなコンサートホールの特等席で聴く音楽を求めてしまう様である。そう様な音はむしろ古い機材を使うことで意外と簡単に入手できるのかも知れません。確かに据え置き型のエンクロージャーで小音で聴くも低尾は隣室にも響く、ブックシェルフ型では不可能な技でもある。
今筆者の耳元で囁く悪魔の声はドイツ音楽は古いドイツのユニットで聴く事が一番であると?・・・囁くのだ!



一般的に弦楽器の再生音が良いと言われるが、ある意味コンサートホールでのピアノ演奏も良く原音の良さと違い、確かにそれらをすべて捨ててもTANNOYにしかない美しさや響きの魅力がある様です。詳しく言えばコンサート等の特等席で聴く様な感じで聴こえる装置を目指しで製作したスピーカーなんです、TANNOYの音の原点はここなんでしょうね。TANNOYの音は生の音らしくはないのであろう筆者が現在使うIIILZ Monitor Goldをオリジナルより一回り大きなGOODMANS AXIOM 80の箱に入れTANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetと言う姿になって聴くが家で聴く音楽はこの音で聴きたいと思っている。

尚お手入れは簡単で大体3ヶ月毎にブリテッシュビーズワックスを軽く塗布し後は乾拭きして終了する程度である。



しかし扱いは一手間入るがトランジスターアンプと真空管アンプの違い、どちらと言えばトランジスターアンプは音の広がりがあり、爽快感のある音ですが真空管アンプでは音の密度が高く、音色が濃く傾向がある様です。特に三極管使用の場合は音楽が心に染み込んでくる感じで特に今回のうまく調律されたクラヴィーアの演奏などは安定した演奏が体得できる様です。



次にカール=アンドレアス・コリー(Karl-Andreas Kolly)1965年5月26日生まれは、スイスのピアノ奏者。 クール出身。幼少期より教会オルガニストの父カールとカール・ゲルナッヒャーにピアノの手ほどきを受け、チューリッヒ音楽院でハンス・シカー、ベルンでカール・エンゲル、ルツェルンでミェチスワフ・ホルショフスキの各氏の薫陶を受けた。
J.S.バッハの演奏は大変多くアルバムもあるが、今回は父親が教会のオルガニストということもあるのか、コリーにとってバッハは“なくてはならぬもの”なのだろう。“対峙する”なんて大げさなところのまったくない、血の中に流れているかのような自然なバッハの平均律を楽しんだ。こんな風に何気なく弾けたら、さぞ楽しいだろう。



J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 (カール アンドレアス・コリー)

J.S.バッハ:前奏曲とフーガ 第1番 - 第12番 BWV 846-857
        前奏曲とフーガ 第13番 - 第24番 BWV 858-869

カール=アンドレアス・コリー(ピアノ)

バッハの音楽を自己と一体化させたコリーの演奏は、他者が真似をすることのできない迫真性によって聴き手を魅了するのである。



カール=アンドレアス・コリーが『平均律』を全曲リリースします。教育者でもあるコリーによるレコーディングは、大変意義が深く、教育者は奏でる演奏は注目に値する内容である。
勿論筆者の好きなJ.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻も聴いたが全てを聴くには4時間ほどは必要で、真空管の熱気でエアコンの温度は何時もより下げた、夏期の2日間による音楽鑑賞も意外と苦労する様である。

筆者の平均律クラヴィーア曲集のなかで演奏楽器をチェンバロ楽器演奏は以前も紹介はしているが、勿論有名なランドフスカも良いが少し録音条件が悪く、筆者は以下の二人の演奏を挙げる、一人は2001年4月19日に亡くなったバッハの演奏では厳格なエディット・ピヒト=アクセンフェルト(Edith Picht-Axenfeld)は、ドイツのチェンバロ奏者・ピアニストはJ.S.バッハの演奏が良く知られている勿論安定した演奏には定評がある。
後一人は昔から良く聴くオランダのチェンバロ奏者レオンハルトの弟子とも伺うが、ボブ・ファン・アスペレン(Bob van Asperen)の演奏はクセもなく教科書通りの演奏である、特に筆者がJ.S.バッハの演奏の好みは、厳格な教科書の様な演奏を好む、ブラボー!