今回は筆者の独断と偏見で帝王と言われる、マイルス・デイビス(Miles Davis)を1926年生、を紹介してみようとします、以前も一度取り上げましたが、今回は筆者が最初マイルスを聴いた音を思い出しながら考えてみた。
マイルスはアメリカ合衆国イリノイ州生まれ。歯科医の父親と音楽教師の母親のもと、当時のアフリカ系アメリカ人としては裕福な家庭で少年時代を過ごします。小学生でトランペットの演奏を開始した彼は、すぐに才能を開花させます。最初のチャンスが到来したのは18歳のとき(1944年)でした。当時の人気バンド「ビリー・エクスタイン楽団」がマイルスの地元を訪れた際、トランペット奏者の一人が病気で休場。その代役として急遽、マイルスが参加することになったのです。
当時からマイルスって確かにジャズ演奏として特別な存在感が圧倒的に凄さが伺える。この楽団で彼は、当時のスーパースターとして知られていたアルト・サックス奏者、チャーリー・パーカーやトランペット奏者のディジー・ガレスピーらと初めて共演。マイルスはその感動が忘れられず、彼らを追ってニューヨークへ移り住みます。
筆者が一番始めにマイルスを聴いたのは「死刑台のエレベーター」リズムが凄くスリリングで何か嵌っていくミュート演奏の要素が強く強烈だったが、映画はそれ程でもなく今は内容は記憶が殆ど無い。映画内容は余り覚えて無いが「死刑台のエレベーター」ジャズ界の帝王がヌーベルヴァーグの旗手ルイ・マル監督の映画音楽を担当。仏ジャズ界の精鋭も参加した、モード・ジャズの萌芽を伝える歴史的傑作、と承知する。しかし当時も全て聴くには飽きた、A面だけで、もうお腹一杯の感じになる。当時は余りJazzって好きじゃないのか?の疑問の湧いた瞬間だった。
ルイ・マル監督作品『死刑台のエレベーター』(1958年)外国映画社配信、簡単なストーリーは、社長夫人フロランス・カララ(ジャンヌ・モロー)と不倫関係にあるジュリアン・タヴェルニエ(モーリス・ロネ)は、その恋愛を成就させるためにフロランスの夫を自殺に見せかけ銃で殺害する。誰にも見られることなく逃走するが、その最中にエレベーターに閉じ込められてしまう。一方、姿を見せぬジュリアンを探し、夜のパリを彷徨うフロランス。そして同じ頃、ジュリアンの車を盗んだ若きカップル、ヴェロニク(ヨリ・ベルダン)とチンピラのルイ(ジョルジュ・プージュリ)は郊外のモーテルでもう一つの殺人事件を犯していた・・・・・・。
原題「Ascenseur pour l’échafaud」
(出演)モーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー
(音楽)マイルス・デイヴィス
(撮影)アンリ・ドカエ
完全犯罪のはずがエレベーターが壊れて台無しって話。『死刑台のエレベーター』は1957年制作のフランス映画。ルイ・マル監督の出世作であり、主人公のモーリス・ロネとジャンヌ・モローが不倫関係の末、殺人を犯すという、いわゆるサスペンス映画。
その音楽を担当したのはオリジナル・クインテットを解散した直後のマイルス・デイヴィス。57年にマイルスは単身渡仏、現地のバルネ・ウィラン、ルネ・ユルトルジュ、ピエール・ミシュロ、ケニー・クラークを含むクインテットでツアーを行い、それが終了後、同じメンバーで映画音楽に取り組んだ。
事前に映画に目を通していたマイルスはあらかじめいくつかのメロディの断片を用意、本番ではラッシュ・フィルムを観ながら即興で音楽を完成させていった。そのため映画のサウンドトラックとはいえ、演奏はジャズそのもの。サスペンス映画ということで、それにあわせた緊張感あふれる演奏が特徴。本作はオリジナルLPに未収録だった別テイクをすべて追加したコンプリート盤で、映画用に加工される前の生の演奏を聴けるのが魅力だ。
同名映画のサントラとなったフォンタナ盤。マイルスらしいダークな魅力が詰まっており、深めのエコーがかかったトランペットが印象的。2年後の大名盤「カインド・オブ・ブルー」に通じる孤高のサウンドを楽しめる。作品は映画音楽の枠を超え、モード・ジャズの萌芽を伝えた史上に残る傑作となった。バルネ・ウィランを始めとするフランス・モダン・ジャズ界の精鋭たちが参加。ジャズと映画の最高の出会いがここにある。
『死刑台のエレベーター』 1957年録音。
1. テーマ (MONO) 2. カララの殺人 (MONO)
3. ドライヴウェイのスリル (MONO) 4. エレベーターの中のジュリアン (MONO)
5. シャンゼリゼを歩むフロランス (MONO) 6. モーテルのディナー (MONO)
7. ジュリアンの脱出 (MONO) 8. 夜警の見回り (MONO)
9. プティバックの酒場にて (MONO) 10. モーテルの写真屋 (MONO)
11. シャンゼリゼの夜 (take 1) (MONO) 12. シャンゼリゼの夜 (take 2) (MONO)
13. シャンゼリゼの夜 (take 3) (テーマ) (MONO) 14. シャンゼリゼの夜 (take 4) (シャンゼリゼを歩むフロランス) (MONO)
15. 暗殺 (take 1) (夜警の見回り) (MONO) 16. 暗殺 (take 2) (エレベーターの中のジュリアン) (MONO)
17. 暗殺 (take 3) (カララの殺人) (MONO) 18. モーテル (モーテルのディナー) (MONO)
19. ファイナル (take 1) (MONO) 20. ファイナル (take 2) (MONO)
21. ファイナル (take 3) (モーテルの写真屋) (MONO) 22. エレベーター (ジュリアンの脱出) (MONO)
23. 居酒屋 (take 1) (MONO) 24. 居酒屋 (take 2) (プティバックの酒場にて) (MONO)
25. ドライヴウェイ (take 1) (MONO) 26. ドライヴウェイ (take 2) (ドライヴウェイのスリル) (MONO)
<パーソネル>
マイルス・デイヴィス(tp)
バルネ・ウィラン(ts)
ルネ・ユルトルジェ(p)
ピエール・ミシュロ(b)
ケニー・クラーク(ds)
★1957年12月4日、5日、パリにて録音
ヌーヴェル・ヴァーグの若き才能にマイルスがインスパイアされて作られた曲・演奏はどれもキレがあり、ことにミュートでの演奏は素晴らしい。絵心のあるマイルスだから、フィルムを観て頭の中で膨らんだイメージをそのまま音にしたのだろう。そして時期的に本格的にモードの時代に突入する寸前。腰かけ仕事ではない、スリリングな作品だと思うが全曲聴くにはやはり飽きたがテーマを聴くとマイルス・デイビスの素晴らしさを痛感する。
マイルス・デイビス作品は数多くあるが筆者は5枚程があれば満足できる、最初に紹介はやはりこの作品が良い。勿論独特のミュート演奏を取り入れアバンギャルドの雰囲気が良く当時の演奏は好きな作品である、これ程他のジャズプレイヤーに影響を与えてプレイヤーは流石帝王の名が相応しい、でも途中でマイルスの音楽を拒否して聴かなくなってしまったプレイヤーでもある。
「クールの誕生」
録音:1949~1950:リリース:1957
ノネット(9重奏団)を率いて、作り込まれた音楽を目指した作品。ホルンやチューバなどジャズでは珍しい楽器が入っている。マイルスはこの音楽のヒントをクロード・ソーンヒル楽団から得た。その楽団でアレンジを担当していたのが、今作にも参加したギル・エヴァンスとジェリー・マリガンだった。マイルスの盟友となり、後に何度も仕事をすることになるギル・エヴァンスとの出会いがのネットの結成に大きな影響を及ぼした。
"Donna Lee"のレコードを聴いたギルがチャーリー・パーカーのところに行ったところ「あの曲を書いたのはマイルスだ」と言われたことが、ギルとマイルスの出会いのきっかけになった。マイルスは、ギルがアレンジを担当していたクロード・ソーンヒル楽団の"Robbin's Nest"の楽譜の写しと交換で"Donna Lee"の譜面を渡したという。
アドリブを重視しないアンサンブル重視の「クール」な楽曲は、マイルスの師であるチャーリー・パーカーの「ホット」なビバップとは真逆のアプローチだった。このような脱ビバップ的でソフトな演奏は、白人リスナーを意識したという面が強い。また、メンバーが白人と黒人の混成なのも当時としては珍しいことだった。
ノネットの結成は1948年だが、この年に第二次レコーディング・ストライキがあったため、それが終わった後の1949年からレコーディングが開始された。後のウェスト・コースト・ジャズに影響を与えた。
歴史的名盤とされている一方、今でも評論家の間で賛否両論がある。マイルス・デイビスのおすすめ盤には必ず入っているのがこの「BIRTH OF THE COOL」。マイルスは、当時ビ・バップと呼ばれた最先端のパーカーやガレスピーの音楽は、一般の聴衆には斬新すぎると考えました。マイルスいわく、「ビ・バップにはふつうの人が簡単に口ずさめ、誰にでも簡単に見分けられるような要素が、まるでなかった。当時の白人連中は、気軽に聴ける、理解しやすい音楽が好きだった。オレ達は、バードやディズがやったことよりは、ちょっとは優しく、メインストリームに近いところまで持っていったんだ。ただそれだけのことさ」。 確かに、当時ビ・バップすら知らずにこのアルバムを聴いたら斬新さに感動したかもしれません。しかし、我々はこの後に生み出されたマイルスの音楽を知ってしまっています。
そのマイルスにしかできない巨大な感動の山を経験してしまった後でこのアルバムを聴くと、どうしても普通に古めのジャズという感じで退屈に聞こえてしまい、マイルスならではの他の追随を許さぬ凄さがないのです。 そのせいか、“おすすめ”にしたがって買ってはみたものの、あまり最後まで気を入れて聴いた覚えはありません。かっこいいタイトル、ちょっとモダンジャズ寄りのビックバンド、ウェスト・コースト・ジャズの走りということで、“マイルス”を意識せずに“何かジャズの雰囲気を”というときのアルバムであって、マイルスを意識したとたんに退屈になってしまいます。 8のBOPLICITYは作曲“Cleo Henry”となっていますが、これはマイルスが当時契約していた出版社とのからみで、母親の名前をもじってつけたもので、本当の作曲者はマイルスとギル・エバンスです。
1.MOVE(Denzil Best)2:32
2.JERU(Gerry Mulligan)3:10
3.MOON DREAMS(Chummy MacGregor-Johnny Mercer)3:17
4.VENUS DE MILO(Gerry Mulligan)3:10
5.BUDO(Bud Powell-Miles Davis)2:32
6.DECEPTION(Miles Davis)2:45
7.GODCHILD(George Wallington)3:07
8.BOPLICITY(Cleo Henry)2:59
9.ROCKER(Gerry Mulligan)3:03
10.ISRAEL(Johnny Carisi)2:15
11.ROUGE(John Lewis)3:13
12.DARN THAT DREAM(Delange-Van Heusen)3:26
レーベル:CAPITOL JAZZ 1,2,5,7 録音:1949年1月21日、ニューヨーク
Miles Davis:leader and trumpet
Kai Winding:trombone
Junior Collins:french horn
John Barber:tuba
Lee Konitz:alto sax
Gerry Mulligan:baritone sax
Al Haig:piano
Joe Shulman:bass
Max Roach:drums
4,8,10,11 録音:1949年4月22日、ニューヨーク
Miles Davis:leader and trumpet
J.J.Johnson:trombone
Sandy Siegelstein:french horn
John Barber:tuba
Lee Konitz:alto sax
Gerry Mulligan:baritone sax
John Lewis:piano
Nelson Boyd:bass
Kenny Clarke:drums
3,6,9,12 録音:1950年3月9日、ニューヨーク
Miles Davis:leader and trumpet
J.J.Johnson:trombone
Gunther Schuller:French horn
John Barber:tuba
Lee Konitz:alto sax
Gerry Mulligan:baritone sax
Al Mckibbon:bass
Max Roach:drums
※add Kenney Hagood:vocal
1959年のアルバム『Kind of Blue』に収録された名曲「So What」。“ジャズの帝王”と呼ばれるMiles Davis(マイルス・デイヴィス)の代表曲のひとつで、現在でも世界中で愛されて続けているJAZZのスタンダードナンバーです。
一般的に「クールの誕生」第一期クインテットの時期に当たる
1955年、マイルスは当時の名プレイヤーたちを誘って自身のバンドを結成します。5人編成のこのグループは、のちに「第一期クインテット」(注1)と呼ばれ、マイルスの初期のキャリアを語る上で重要なアルバム『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』(1956年)などを残しています。メンバーを見れば解るが名前を聴くだけで注目できるメンバーの演奏は素晴らしい。注1:メンバーは、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)第一期クインテットにより1955~56年にレコーディングされた名盤『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』。
この「第一期クインテット」を結成した3年後、彼はアルトサックスのキャノンボール・アダレイをメンバーに迎えて、セクステット(6人編成)に変更。自分よりも若いプレイヤーの情熱やアイディア、柔軟性に着目し、積極的に若手を採用しながら、新しいジャズのスタイルを模索し続けます。筆者のマイルスの思い出は以前にも紹介したので割愛しますが、続きはまとまり次第更新するつもりです。
今日は南の島からのお届け物があり、完熟マンゴとパイナップルです、娘が良く遊ぶに行く為ダイビングを楽しむ沖縄の名物であるが、今年は「武漢風邪」の影響で自粛している様子だが、品物を送って頂く気持ちに感謝である。
先日紺色の桔梗に続きピンク色の桔梗の花が開花した。
後は白色があると聞かされた、桔梗の花びらで思い浮かべるは「明智家」の紋所色目は紫、昔は三日天下の明智、蝮の道三、と言われた悪役の代表も違う解釈をされ、勿論司馬遼太郎先生の国盗り物語で道三の印象も変わったが、今回日向守光秀も歴史と共に変わっていくのであろう、史実と共に歴史も変化する。
今年の大河ドラマの「麒麟が来る」は女優がクランクイン途中から薬物事件で逮捕され内容を心配したが、ドラマを見る限りにおいては、正直濃姫役の代替え女優が役不足とも伺えるが史実に合った解釈と感じられ面白く拝聴している。今回の美濃の蝮、斎藤道三は二代で美濃を築き上げたとは新しい解釈によって描かれていることも面白く感じた。最近「武漢風邪」の為ブランクはあるが、続きが楽しみである。
今思えば当時のオーディオ機材は良い物は強烈に高額でチンケなシステムで聴いた等に、当時は映画館の音響は正にパラダイスだった、ブラボー!