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いのちのレッスン。

2012-06-13 22:39:07 | 本・読書・音楽
先日、映画監督の新藤兼人さんが100歳で亡くなった
ことをこのブログで書いた

そのコメントに先輩のHさんから新藤さんの著書である
「シナリオ人生」を読むことをすすめられた



同じ新藤さんの著書を読むなら「いのちのレッスン」も
読んでみたい!

以前、書店で拾い読みしたことがあり、いい本だなあと
思いながら、買わないままに、忘れてしまっていたが
この機会に読んでみようと二冊を求めてきた

両方を読み始めたが「いのちのレッスン」に引き込まれ
先に読んでしまった

新藤さんは「ドラマは人生」といっている
どちらも発端、葛藤、終結の三段階で構成しているからだ

新藤作品をそんなに見ているわけではないが、そういえば
新藤さんが社会派の監督さんと言われる所以はそこにある
のかもしれない

最愛の妻、乙羽信子さんとの出会いから別れまで繰り広げ
られた長きにわたる人生もまさにシナリオ人生だった

新藤さんのシナリオに間違いがあったとすれば乙羽さんが
先に亡くなったことくらいなのかもしれない

乙羽さんとの遺作となった「午後の遺言状」撮影開始前の
1993年7月27日に乙羽さんのがんが発見された

余命は1年から1年半、撮影が開始されてからもその合間を
現場の信州から抗がん剤治療のため東京へ戻るという過酷
なスケジュールを繰り返しながら撮影は続けられた

1年後9月4日の新潟寺泊海岸でのラストシーン撮影でも
乙羽さんは高熱に耐えて命の燃焼を果たしたと書いている

3ケ月後の1994年12月22日に乙羽さんは70歳で
人生の幕を閉じた

まさに午後の遺言状もシナリオ人生の「いのちのレッスン」
だったのかもしれないと思った。

いかに生きるか、今を心をこめて生きていたら、老いは
怖くない
肉体は衰えても、老いは心に人生のすばらしい思い出を
運んでくれるという

シナリオを書きたい、映画を撮りたい、と心が叫んでいる
と新藤さんは言っている



新藤さんの人生のシナリオは、作品そのものの中に描かれ
ていたのかもしれないと思った

人生は描いたシナリオ通りには行かないというけれども
果たして自分がいのちのレッスンをするようなシナリオを
描いてきたのだろうか?と
自分に問うてみると?
とてもyesとは答えられない

今からでも遅くない
今日からでも描けないことはない

シナリオを描いてみようじゃないか!
まだまだ、世の中のお役にたてるシナリオが描けるなら
もう少しは生かしてもらえるかもしれない。