自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

陽の光させば

2014年09月13日 | Weblog

 「陽の光させば、泥水だって美しく輝く。」(ゲーテ『箴言と省察』より)

 近頃は、うわべの美しさを競う浅薄な世の中だ。例えばブランド商品にうつつを抜かす輩の多いこと。いや、昔だって、同じようなものだったらしい。
 泥水と聞けば、眉をひそめる。撥ね上がって、衣服を汚しはしないかと気遣う。「砂を撒いて、泥水を覆え」との声もここかしこから聞こえてくる。とかく泥水は嫌われものだ。
しかし、その泥水だって、陽の光がさせば美しく輝く。
 我ら齢を重ねようと、うらぶれようと、陽の光を浴びて美しく輝こうではないか!
 ゲーテはこのように言いたかったのだと思う。

 されど、心が曇天のままだったら、陽の光が届かないであろう。されば、心のカーテンを開くことが先決だ。
 ところが、この先決事項の解決が至難の業であることは言うまでもない。