自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

弓矢を捨て・・・(再掲)

2014年09月04日 | Weblog

 新石器時代(縄文時代)が始まってから2千年ほどして、人類は農耕をはじめている。米や麦を育てる農耕と、牛や羊を飼う牧畜がはじまる。とりわけ農耕が大いに役に立った。
 何故2百50万年近くも続いた狩猟の時代を終わらせるほどの影響力を農耕が持ち得たのか。一番の理由は、土地の面積あたりの食糧獲得量が狩猟の百倍も多かったからだ。大雑把な試算によると、一家族が1年間に必要とする獲物を狩るのに1000ha(およそ3km四方)の野山が必要であるのに対して、田畑を作って農耕にいそしめば、10ha(およそ300m四方)で足りた。食糧獲得という点で、狩猟より農耕の方が圧倒的に優れていた。だから、人類の多くは弓矢を捨て、鍬を手にするようになった。
 
 以上のようなことを昔、教わったことがある。弓矢という飛び道具を一旦捨てた人類は、その後、より強力な飛び道具を発明し、殺戮を繰り返してきた。
 どうだろう。飛び道具を世界一斉に捨てることは出来ないものか。自己顕示欲を減らせば、飛び道具も減るはずだ。減らす努力に英知を傾けるべきだ。台風や地震などに飛び道具が役立たないということも分かっているはずだ。