「陽の光させば、泥水だって美しく輝く。」(ゲーテ『箴言と省察』より)
近頃は、うわべの美しさを競う浅薄な世の中だ。例えばブランド商品にうつつを抜かす輩の多いこと。いや、昔だって、同じようなものだったらしい。
泥水と聞けば、眉をひそめる。撥ね上がって、衣服を汚しはしないかと気遣う。「砂を撒いて、泥水を覆え」との声もここかしこから聞こえてくる。とかく泥水は嫌われものだ。
しかし、その泥水だって、陽の光がさせば美しく輝く。
我ら齢を重ねようと、うらぶれようと、陽の光を浴びて美しく輝こうではないか!
ゲーテはこのように言いたかったのだと思う。
されど、心が曇天のままだったら、陽の光が届かないであろう。されば、心のカーテンを開くことが先決だ。
ところが、この先決事項の解決が至難の業であることは言うまでもない。
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