間諜の刻印。 アンリエッタ女王陛下の失脚・・・アルビオンの影とリッシュモンの名。

　戦時下の学院に【アンリエッタ】の直々の勅命により赴任してくる【エレオノール】と【カトレア】。そして、事件が起る。【オスマン】学院長の留守に賊が侵入して来た。目的は、風と水のルビー。盗まれたのは偽物らしいが・・・。賊は内部にいる。【ルイズ】も【エレオノール】と【カトレア】も容疑者である。メイジは全て・・・特に、土系統。狙いは【アンリエッタ】の失脚なのか。【オスマン】学院長が賊の胸に残した消えない魔法の刻印を頼りに犯人を捜す事になる【才人】たちだった。【ミシェル】と行動を共にする【才人】だが、結局は１人になってしまう。【エレオノール】と【カトレア】の寝室にこっそり入るが【エレオノール】にはボロボロにされ、【カトレア】の部屋では【ルイズ】に見つかり、新しい鞭で叩かれる寸前でまたも爆発音が響く。賊は【カトレア】を襲った。自演自作。【カトレア】の飼う動物たちのわらの中から見つかる風と水のルビー。胸に火傷を負った【カトレア】・・・。そこに【エレオノール】が出て来る。【カトレア】の髪ではない・・・とアカデミーの開発したポーションを付着した髪の毛にたらすと・・・【ミシェル】だった。【アニエス】は【オスマン】の油断させる為の嘘だった事を明かす。偽物ではなく本物だと言う事を・・・。追い詰められた【ミシェル】は【アニエス】に斬りかかる。その動きを征したのが【才人】だった。【才人】も【アニエス】との剣術の特訓により【ミシェル】のような剣士ともやり合える位になっていた。【アニエス】は気づいていた。今までの王宮内外で起った事件の全てに合点が行く。逃走する【ミシェル】を【カトレア】のゴーレムと【アニエス】の銃口が止めた。
　裏切られた・・・【ミシェル】の悲しき過去。１０年前の汚職事件で貴族の地位を失い、父も母も失った・・・たった１人になり、帰る場所もなく、何でもしたと・・・告白する。その気持ちは【アニエス】も痛いほど分かっていた。【アニエス】本人も村を焼かれ、たった１人生き残った過去を持っていたから・・・。だが、それで【アンリエッタ】を逆恨みはせぬと・・・。アルビオンの力を借り、王制を叩き潰す・・・真に憎むべきは、この国の権力を私物化し、【アンリエッタ】を欺く者だと・・・。リッシュモン。王国の司法権を担う「高等法院」の長。それは【アニエス】にとっての仇でもあるのだった。