Baradomo日誌

ジェンベの話、コラの話、サッカーの話やらよしなしごとを。

音鳴らし@FOOL CAFE~vol.2

2006-12-10 | ダトトパ教本(ネット版)
昨夜は音鳴らし@Fool Café.vol.2。
今回はざっと20人以上が参加し、大盛況。

前回は千葉ジャンベ・アフリカンズ等で活躍中のカツくんが刺激的にいろいろやってくれたんだけれど、今回はなんと、メタル・ギニーから高木さん&よっしーさん、イエレーからクニハルさん(だったよな?あれ、名前をど忘れ)&えーっと、名前聞きそびれた横太鼓の方(すんませ~ん)、の4方+オトさんというドレッドの方と、たたずまいだけで圧倒的な人々が参加し、途中は高木さんのワークショップ状態で3拍子のsoliの練習。
そこに加えてその奥様方?のアフリカンダンスまで飛び出し、そりゃもうてんこもりもり~!のアフリカン・ナイトになってしまった!!
なんつったって、ドラムセットにも応用が利きそうなフレーズ満載の横太鼓に脱帽。
な~んか笛みたいな音が聞こえるなぁと思ったら、3本の横太鼓が絡んだことで発生した倍音の渦。
まるでメロディのような倍音の固まりがソロフレーズを導いてくれているようなんだけれど、なかなか捕まえきれず、四苦八苦。
でも、これは凄い、おもしろい、やばい。
はまりますよ、どっぷりと。
しばらく抜けられんな、これは。
で、例によって、昨夜気付いたこと・感じたこと等等等分析してみた。


○ リズムのアタマは何処?

Soliという3拍子のリズムをやったとき、頭を見失う人が続出。
なんでや~?という理由なんだが、まず、ジェンベのパターン自体は、
♪・♪♪・・♪・♪♪・・(譜面1)
だけだったから、シャッフルの簡単なやつだ。
ところがそれをいつ始めるかで混乱。
ブレークが、トゥルットゥルッタッタトゥタトゥってな感じだったかな?ちょっと3には聴こえない、というか、少なくともすぐさまカウントをとれるフレーズではなかったのだ。
慣れちまえばいいんだろうけれど。
ただ、このフレーズ、後半のタッタトゥタトゥってところは、ツーバスドラムでドッドタドドドッドタドドってやるのと一緒だね。
ただし、スクエアな3拍子ではなく、訛りがあるから「?」となる。
そして曲が始まると横太鼓がまた複雑に絡む。
単純に頭だけ入れているもの、シャッフル的に刻むもの、思い切り二拍三連的なフレーズと突っ込み気味な三連符の連続をするものがせーの!で絡み合って謳いまくるんだけど、そのうち一番低音のドゥンドゥンが面白い。
♪・♪・♪・♪♪・♪・♪♪・・・・・・・・・・♪(譜面2)
という感じのフレーズを繰り返す。
♪♪・♪・♪♪というところが「ちょっと間抜けな感じかな?」などとメタルギニー高木氏は言っていたが、いんやどうも、これがくせものなんだよきっと。固まり自体はループするけれど、固まりの中にスリップビートが入ってるんだから。
また、上記譜面2の最後の音(24拍目)はまた頭に戻って一拍目とつながるから、二連符となる。
♪♪・♪・♪・♪♪・♪・♪♪(譜面3)
つなげると、この二連符は定期的に出てきているのではなく、最初は5拍おいて、次は3拍おいてでてくるわけで、三拍子系のビートであるためウラオモテがひっくり返るのではなく、「なんかずれている」っていう感じになり、いきなり迷子になるのだ。
いろいろ調べてみると、ドゥンドゥンのパターンに限らず、ジェンベの場合にも、こういう前のフレーズとつながっているもの、言い換えれば、一拍目の前にオーナメンション・ノートみたいなやつがくっついているケースが多いみたい。それは4系も3系も同様。
おもしろいねぇ。
ついでに、前述の高木氏に加えオト氏という方が譜面3のようなアコンパニマを叩き始めた。譜面1&2と並べるとこうなる。
♪・・♪♪♪♪・・♪♪♪♪・・♪♪♪♪・・♪♪♪(譜面3)
♪・♪♪・・♪・♪♪・・♪・♪♪・・♪・♪♪・・(譜面1)
♪・♪・♪・♪♪・♪・♪♪・・・・・・・・・・♪(譜面2)
迷子になった参加者が叩いていたのは中列の譜面1。
これは引っ張られるね、前後に。
大きな波と小さな波に揺さぶられる感じだろうか。
いわゆるシャッフルの原初形態なのかもな、こういうのって。譜面3はいわばオブリだね。
また、サンバなんかでも感じることが多いんだけれど、一拍目の前というか、前の小節の3拍目もしくは4拍目のウラからビートが始まっていて、実はグルーヴ(というか時間なのかも)ってヤツは、ずーっと流れっぱなしでそこかしこに存在していて、演奏者はそのいずれかにちょこっと間借りさせてもらっているだけなんだな、な~んて感じる。
流れっぱなしのグルーヴなら、ウラもオモテもアタマもシリもな~んにも関係ないね。
ただただ気持ちイイだけ。


○ 指の感覚

前回の音フールの後、演奏時の姿勢と肩甲骨から先の関節の回転に意識するようにしたところ、我ながら音が変ったことを実感している今日この頃。
しかし・だが・しか~し!
スラップの抜けが今イチなのだ。まだまだなのだ。気に入らんのだ!
それは楽器の所為?
いや、違うね。己の未熟さ故よ。
だってだってだって、俺のジェンベ叩いて、カツくんもタクミくんも、昨夜は高木さんも、俺とは全く違う、しまった・まとまった・パキッという音を出していたのだ。
ジェンベ叩き始めて半年足らずのこの俺が、現時点において彼らに比肩しうるほどの音を出せるはずはない。俺がやると、なんかまとまりがないのだ。
でも悔しいのよね、あれが出せないってのは。
昨夜、途中休憩時、ふと目が合ったオトさんに手招きされ、オトさんのジェンベ、そして高木さんのジェンベを叩かせてもらったんだが・・・けっこうべろんべろんなのにパキッと鳴る。聞けば皮の張り方からしてちょっとコツがあるそうな。なんだよ、やっぱ楽器か?な~んて思うのは思い上がりというもの。
どうも、革をぬるま湯に浸して、腐る直前まで持っていってから、紐で締める前にめいっぱい伸ばして、ひっぱって、いじめて、それから張ると、こんな風になるんだそうな。
ま、それは次回革を張り替える際に参考にさせてもらうとして、その直後にオトさんが言ってた何気ない一言にヒントが。
「みんな手のひらなんだよね、最初は。指の第二関節くらいまでは意識が行くんだけど、その先まで行かないと、指先で音を掴んでこないと、トンは鳴らないんだよね。」
ふむふむ。
トン(ジェンベの中音)を鳴らす際、指をそろえて手の平で空気を押し込むように、とか言うけれど、それってつまりは指先の感覚なんだ、と。
それはまぁわかるわな。コンガなんかも近いし。
ではそれをパ!っていうスラップに置き換えると・・・?
次のセットの際、左隣にYeleeクニハルさん、正面にMetal Guineeよっしーさんという願ってもない位置に座り込んだ。
すると、彼らのスラップは指を離している、というより、指を「伸ばしている」。
テイクバックした時点ではトンもパ!も大差ないが、叩く直前に手の平の延長線上より指先が下にあればトン、上に行っていればパ!となる。
トンの場合にはセオリーどおり叩いた後打面と平行に手の平が上がるが(腕ごと跳ね上がる感じかな)、パ!のときは肘を支点とした回転運動が顕著に見られ、かつ指は叩く前と同じような位置にある。
つまり、パ!の時は、手の平から指先まで緊張させ、確実にヒットして指の腹などでミュートすることのないようにテイクバックしているわけだ。
いずれの場合も指先に意識を集中していないと、そうはならない。
なるほどね~。
そこで、肩甲骨から先をぜ~んぶ脱力しつつ、指先だけ力を込めていくと、なんとな~く、パ!の音が変ってきたように思えた。

いやどうも、勉強になりました。