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Baradomo日誌

ジェンベの話、コラの話、サッカーの話やらよしなしごとを。

成人式

2012-01-10 | 今日の「この音」
昨日のこと。
毎年恒例の成人式イベントがあり、例によって会場警備を仰せつかった私は、会場内を一日中歩き回っていた。
すると、目の前に現れたスーツ姿の若者がいきなり私の名前を呼んで深々とお辞儀をした。
誰だっけ?

「江戸翔のせがれです。新年になってから、まだご挨拶していませんでしたので。今年もよろしくお願いします!」

それは毎週通っている寿司屋の倅だった。
そうか~、君も成人式か~!立派な挨拶するようになっちゃって。ここんとこ板前姿しか見たことなかったからね~、最初誰だかわかんなかったんだけど、そうか~、成人式か~!
おじさんはとてもうれしくなったのだ。

自分自身を省みれば、成人式はかれこれ24年前のこと。
故郷の市民会館で行われた式典は、アトラクションも何もなく、市長やら何やらのあいさつと実行委員による誓いの言葉だけの甚だ質素なイベントだったけれど、中学校の同窓会をやるための待ち合わせとしては最適だったし、剣道部つながりで仲のよかった他の中学の連中とも会えたりして、十分に楽しかったのだ。
近所の彼氏のいない女の子たちのアッシーくんにされて食事に連れて行ったり自宅まで送り届けたり、飲み会に行けば、就職してバスガイドになっていた女の子(実はその時までほとんど話したこともなかった)に「一緒に写真撮ろう?」と言われて腕を組まれてぽ~っとしてみたり。

うぶだったなぁ、おれ。

まぁ、楽しかったんだけどね、そういうのが。

とはいえ、とてつもないショックも受けた。

それは、新成人の実行委員長をやっていた男の立ち姿。
商業高校を卒業して地元企業に就職していた彼は、立ち居振舞いがすでに「大人」。スーツをしっかり「着こなし」たその立ち姿は、お気楽な学生だった自分にはまぶしすぎた。
圧倒的な差を感じたのだ。
オレ、置いて行かれてるよ・・・って。

いまどきの若者たちは、久しぶりに会った友人の姿に何を感じるのだろう?
それとも、「大人」に祝ってもらうことに忙しすぎて、周囲を見ている余裕はないかな?

なんだこれ?

2012-01-04 | 今日の「この音」
どこなのかわからない、初めて行く巨大商業施設。
その中の一室に人を訪ねるが、相手はおらず、その部下らしき若い男性と事務的なやり取りをする。
引継ぎも伝言もなかったのだろう、突然の来客に事務を中断させられた彼は、不機嫌である風情を全身から発散している。スリムな紺のスーツに身を包み、こちらに頭を下げようともせず、必要最小限の単語しか発しない。アゴを突き出した下膨れの顔は白いナスのようだ。
何事かに忙しい彼は、上司への伝言をメモする時間すら惜しいらしく、早く帰れと言わんばかりにアゴで出口を指示する。
こういうこともあろうかと名刺の裏に伝言を書き込み、彼の上司に渡す品物が入った紙袋に挟み込み、カウンターに置いてくる。
君の上司からの依頼で品物を届けた当方になんの非があろうか?と言いたいところだが、ジーンズ姿の中年男が段ボール箱を持って訪ねてくれば、運送業者としか思えないだろう。
否、今日は児童向けイベントに従事するためにこういう服装なのだ、普段はスーツなのだ、こちらもスーツ姿であれば君はそういう話し方をするだろうか?などと愚考しながら、隣の街区にある児童施設へと移動。
比較的低層の集合住宅が密集する街区にあるその施設は、1階が事務室、吹き抜け状の地下にプレイルームや外庭がある作り。
イベント会場がある外庭は、事務室とはおそらく二層分の高低差があり、なぜかはしごで行き来するようになっていた。覗き込むとその高さに少々めまいを覚える。
ふと、持っていたはずのかばんが消えていることに気づく。
先ほどの商業施設で忘れてきたのか?と急いで探しに行くが、またあの若い男性にアゴで追い払われる。
時間もないので児童施設に戻るとイベントがスタート。
こちらはイベントの立会い及び危機管理なので、特に事故がなければOkだ。
と、女性職員がビニール袋を持ってきた。
スーツ姿の若い男性が届けてくれたと言う。先ほどの彼だろうか?
中身を見ると私のかばん。
そんなに悪い奴ではないのかもしれん、と感謝しつつ、財布等を確認すると、みずほ銀行(旧富士銀)のカードのみが消えていた。
やられた!と思ったところで目が覚めた。

これが今年の初夢。
妙にリアルで怖い。
酒の席でのあまたある失敗がこんな夢を見させたのだろうか?
迷羊、迷羊。

年の瀬

2011-12-31 | 今日の「この音」


私の実家は鬼怒川のすぐそばにあります。古い地名では瀬戸川と呼ばれていたそうな。

I was born by the river.

誰じゃ、「瀬戸際」って言ったのは?

閑話休題。

今年は震災の影響でいろんなことがありました。
私の家や家族は、被災地の方々には比べものにならんほど軽微な被害で済んでいますが、それでも生活の根幹を改めざるを得ない出来事でありました。

一方、音楽活動は妙に充実&発展。ソロ含めて月平均2.5回のライブ活動。ちょっとやりすぎ。
反面、友人のライブを見に行ってないなあ。

ちょっと充電したくもあります。

などと、とりとめのないことを考えていたら、もう夕方です。

毎年恒例、煮物と天麩羅の仕込みをせねば。

さて、明日は元旦。
皆様、よいお年を。

Don’t think, Feel.

2011-12-28 | 今日の「この音」
昨夜はDjeli Ya Kanの今年最後のライブでした。
場所はCay青山。とんでもなくおっしゃれ~!なお店で、エピゾ・バングーラ・ラストツアー。前座としてDjeli Ya Kan、Zungooca。
ご来場いただいた皆様、エピゾはじめ関係者の皆様、そしてバンドメンバー、昨夜あの場所にいたすべて皆様に感謝いたします。

今回のDjeli Ya Kanはめずらしく数回のリハを重ねてこのライブに備えましたが、昨日の午後に行った最終リハでダラマン・ジャバテ大先生が「この曲はこうしよう、こっちの曲はこうしよう、できるよ、それがいいよ」と豪快なキメのアレンジを施してくれたので、特にバニレで緊張感がよみがえりました。ありがとうダラマン。
ただ、なんかやたらと私が目立つ場面が多くなっていたような気が・・・まあいいか。

うちの次はZungooca。サラヴァ東京でご一緒して以来。
やっぱ、三者三様のキャラがたっていて、いいですねぇ。
中でも「星めぐりの歌」のカバーは直球ど真ん中。
以前、トンデライ・ティリコティさんのムビラを目の前で聴いたとき、星が零れ落ちてきそうなほどの満天の星空がいきなり頭上に出現したようなイメージが浮かんだことを思い出しました。

メインアクトのエピゾ・バンドは、Mauの永田さん(B)&早坂さん(Sax)、毎度おなじみの安田さん(Sax)、もうひとりベースでレイさん(だいぶ前に01Showとかやってた人だった)、パーカスにラウラウと駒沢レオさん、っていう超豪華キャスト。曲も思い切りアレンジされたトラッド曲のほかTake5とかやっちゃうし、てんこ盛りでしたね。むしろこういう音でCDとか作ればいいのになぁ。
アフリカンだからって構える必要はないんですねぇ、やはり。アイデアはなんでもありだわな。

実はうちの出番の後で、しばしエピゾと話し込みました。
日本語とフランス語と英語がちゃんぽんになった会話をしていたので、互いに100%理解できたのかどうか怪しいんですが、かなり面白かった。
「アフリカ音楽やるならアフリカ人の先生に習え、そして先生と一緒に演奏しろ。そうすればもっともっとやれるようになる」ってのは決まり文句かな。
ただ、それに加えてこんなことを言ってましたね。
「アフリカ音楽はエモーショナルなもので、フィーリングが大切。日本人は弾き方がどうだとか細かいことを気にしすぎ。頭で考えるからいけない。日本人だけでやっていると先生に習ったことしかやらなくなって、他のグループの人たちとアンサンブルできない。音楽は感じあうもの、感じあってアンサンブルするから新しいものが生まれる。だから・・・」
で、さっきの話に行くわけです。

Don’t think, Feel.

李小龍か!

ダラマンの話も面白かった。
「トラッド、トラッドって言うけれど、それは練習して練習して、どんどんモデルチェンジしていくもの。トラッドはどんどん変わっていくから、すぐに置いていかれる。自分で練習しない人は先生じゃない。でも、いい先生に習っただけじゃだめ。練習しなきゃだめ。練習してない人とはバンドできないよ。」

あちらの方々でもそうなんですよね。トゥマニもバラケも、み~んな小さい頃からひたすら練習練習。恐ろしいほどの時間を練習に費やしてきたからこその技術。そういう人たちが今なお練習を重ねてるんですから追いつけるはずがない。
でも練習&研究、探求は大切なのよ。

んなわけで、師走に姿勢を正す、いい言葉をたくさんもらえた幸せな夜でした。

【告知】 今後の予定

2011-12-21 | 今日の「この音」
今後の予定であります。
相変わらずコラ度高し。

2011.12.27
Djeli Ya Kan
at CAY青山(spiral青山の地下)
やばいっ!もう来週だ~!
19:30start 予約 3500円 当日 4000円
出演Epizo Bangoura(kora. balafon) 、Zungooca(Space Mbira Funk) 、Dramane Diabate+Djeliya kan
http://www.spiral.co.jp/e_schedule/2011/12/liveroots-music-in-modern-time.html

2012.01.13
kora Band 63
at日本福音ルーテル東京教会(新大久保)
ジェリヤカンのコラ弾き男衆3人で日本舞踏公演「竹取物語」の前座を務めます。
ご招待券絶賛配布中~!
18:30start 前売り/ 3,000円 当日/3,500円
http://www.geocities.jp/shibatajune/kaibutohgeki.html

2012.02.18
小島セナ
at Corcovardo(松戸)
 ジャズ系ヴォーカリスト小島セナのバックでドラム叩きます。
 夜8時くらいからまったりと。
http://www7b.biglobe.ne.jp/jazz-bossa-corcovado/

2012.02.23
さかいり単独興行(with タクミ)
at JAVIN(柏)
 前回もやらせてもらった柏のワインバーJAVINにて二度目のワンマン?であります。
 今回はどうなることやら。
 http://bflat-ltd.com/javin/access.html

皆様、どこかでお会いしましょう。

童貞の自己満足、ではなく、自己満足の道程

2011-12-03 | 今日の「この音」
昨夜、日本在住のコラ弾きとして名高いママドゥ・ドゥンビアさんのライブに、ちょっとだけ参加してきました。

ママドゥとママドゥのお弟子さん二人、鍵盤、サックスという組み合わせに私がまじって、都合コラ四本。
バニレという曲のリフを素材にママドゥがソロをとりながら仕切っていくジャム・セッション。
後半、ママドゥがマイクを持ち、歌いはじめるとソロで絡むよう要求があり、かなりがっつり弾きましたけど、苦にならないどころか、弾いたことのないフレーズが沸いて来て楽しい楽しい。

いや、あれはママドゥに引き出されたんですね。

以前、TUBA奏者の高岡氏と偶然デュオした時も似たような心理状態になったけど、あの時より余裕があったかな。
あるいは、今はなき某馬金の深夜?でも、あの頃の自分は打楽器オンリー。
いろいろフレーズが生まれるけど、終わるとほとんど覚えていないのも一緒。
コラのようなメロディー楽器でも似た感覚を味わえるようになったのは成長のあかしとも言えるかな?

そもそもママドゥ自身グリオではなく、それほどトラッドなスタイルにこだわるでもなく、フリーなスタンスでトラッド曲をやる人だから、私にはとても馴染みやすい空間でした。

ママドゥさん、ありがとう。
しかし、ママドゥは楽しめたのかな?私の一人よがりでなければいいんですが。
きっと、昨夜は私にとって演奏しやすい環境、アドリブが生まれやすい条件がある程度揃っていたんですね。
しかし、今後は人に頼ることなく、そういう環境を自分で作り出さるようにならねば、先に進めないなあ、なんてことを思いながら帰宅しました。

部屋鳴り

2011-11-27 | 今日の「この音」
本来は客間だったはずの我が家の四畳半。
いまや私のコラ練習部屋兼楽器工作部屋として占拠してしまったので、家族のブーイングを全身に浴びている。

しかし、部屋を締め切ってコラを弾いていると、そりゃあもういいかんじに響き渡る。
複雑なフレーズ、速いフレーズを弾かずとも、揺らめきを感じる。
本来はこれくらいのスペースでやるのが望ましい楽器なのかもしれないし、ここで弾いている時と同じように弾ければ、ライブでも、もっと自由になれる気がするんだがな。
ライブをやると「癒しの音」だという感想をいただくことが多いが、こちらはそうは思っていない。
弦の撥音と、ひょうたんの中で回り重なる残音の間に何か見えるような気がして弾き続けているだけ。
しかし、PAを通すと楽器本来の響きが消えてしまい、その隙間がなくなる。
部屋鳴りが聴こえないからな~。

とりあえず、楽曲の練習だけでなく、セッティングの研究もさらに必要だ。

マイノリティの幸福

2011-11-22 | 今日の「この音」
先日のママドゥ・ドゥンビア氏主催によるensemble instrumental national du japonの映像。

http://www.youtube.com/watch?v=dtZmeGXEGcU


コラにジェリ・ンゴニ、さらに津軽三味線やら胡弓やらも入ってのジャラビ。
いきなり合わせたにしてはいい感じ。
しかし、持続音が出せる胡弓ってずるい!とか思ってしまう。

この日のステージは、このあとニャマ・カンテ&ジェリドン(終盤ぐだぐだになって旦那さんに演奏止められてた)、トリはレイルバンドにいたキーボーディスト、シェック・ティジャヌ・セックさんによるセッション?バンド。

この演奏がまた凄まじかったんだわ。

リラックスした演奏だけど、リズムがパシパシはまってきて、飽きさせない。
リードギターのママドゥさんが気が効いたフレーズを連発。
もう一人のギターは若いグリオ(名前を失念したが、女性グリオのマ・ダンバの息子だそうな)で、途中タマも披露。
そこにフランス人のドラム(ええ感じ)&ベース(えらい安定感)、そしておなじみダラマン・ジャバテ氏がドゥンやギタやマラカスを楽しそうに演奏。
もちろんシェックさんは最高にグルーヴィー。
そして、なんと言ってもボーカリストが最高だった。
ステージが始まる前、ダラマンから、「ボーカルはソリ・カンジャ・クヤテのほんとの子どもだよ」と聞いていたので、期待して見ていたのだが・・・オーラ垂れ流し状態。
本場のグリオってああいうもんなのか?・・・・めちゃくちゃうまい・・・かっこよすぎ・・・ありゃやばすぎるだろお?
光沢のある生地(バゼン)を贅沢に使った丈の長い民族衣装を着たでかいおっさんが、歌うし踊るし煽るし・・・・・・ちょっとゴスペルの説教師のようでもある。

これだけのクオリティの演奏を、無料で見れちゃうんだからありがたいねぇ。
しかし、いずれかのハコにブッキングしたら集客に苦労するだろう。
だって、哀しいかな、この国ではあまり知られていない人たちだから。
世界にはそれだけ「手練れ」がごろごろいる、ってことなんでしょうね。ママドゥしかり、ダラマンしかり。

加えて。
ママドゥさんの呼びかけによるEnsemble instrumental national du Japonのステージ終了後、最前列でニッコニコで見ていてくれたシェックさんに挨拶し、オレのコラは自分で作ったんだ、と話したら、Really? You made it?なんて返されたから、多分英語も理解できる人なんだろう。ちょっと貸せというニュアンスがあったので渡したらちょっと音出して、good , OK ! なんて言ってた。
例えば私がそういう「手練れ」と一緒のステージで演奏しちゃったり、話ができちゃったりする機会に恵まれ始めたのも、それは極めてマイナーな、競技人口の少ない楽器をやっているからに過ぎない。

普通の楽器演奏では、まずありえない話。

ありえないことが起きる理由は、彼らもこちらも少数派なのだ、という事実による。
互いにとってその事実が「幸福な一致」と思えるよう、謙虚な気持ちで演奏しないといかんなぁ。

いろんな感情

2011-11-20 | 今日の「この音」
本日は柏にできたアフリカンカフェ・ニンバのプレ・オープン・パーティーでコラを弾いてきた。
この店はフールカフェという店だったんだが、ここ数年間、柏近辺のジェンベ叩きの巣窟?となっていたこともあり、メニューもマフェにヤッサにアフリカンワインに・・・と変わり、店名も内装も西アフリカ一色に塗り潰された格好。
んな訳でメタルギニーの前座というか、人力BGMとしてお呼びがかかった。
最初にジェンベ部隊ギニー・バンバンがソリをやって、次が私。

BGMだからさ、皆さん飲んで飲んで・・・ってゆるゆる~っと30分くらい弾いていたら、途中からメタギのタカギくんが太鼓で参加。ヤラビやれ~、もっとやれ~と言われつつ、最後はバニでおわりにしたら、結局一時間近くやってたみたい。
タカギが入ると、いきなりサウンドが変わって面白かった。

次にメタギ。
ギターとコラ、サバールいったり戻ったり。
アフリカ音楽を血肉化し、練り上げている。
い。
最後はお約束のドゥンドゥンバ・パーティー。

終了後、リクエストがあったので、メタギのすぎぽんと二人でバニ。
そもそも私がここまでアフリカ音楽にはまった一つの大きな要因はメタギの存在なのだ。
その連中の前でソロをやる、そこのコラ弾きと遊びとは言えデュオするってことに、今夜は極度の緊張感と感動があった。

一方で、私のソロとしてもらった時間帯、演奏している私に話し掛けてくる人がけっこういた(そりゃそうだ、客の大半は仲間だし久しぶりに会ったんだしなぁ・・・)んだけど、混みいった話を振られてこちらの指が止まってしまったり、答えるために曲を打ち切らざるを得なかったり。
恥ずかしながら私も音楽屋の端くれである。
BGMと言っても、演奏には変わらん。弾くからには全力だし、むしろいわゆるライブより気をつかうのだ。
そこんところ、少しは理解してくれないと困る。
というか、軽く見られてるのかね、オレ。

とまあ、いろんな感情が噴出した夜でした。