後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

アメリカ内陸部のモーターボートの楽しみ方、そして日本の生態系への影響

2010年03月29日 | うんちく・小ネタ

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@アメリカで海岸から遠い地方ではモーターボートを家の裏庭に置いている。

内陸部のアメリカの住宅街を車で通っているとよく見かける光景です。裏庭にモーターボートが台車に乗せて、無造作に置いてあります。週末になるとその台車を車で引っ張って湖沼へ行きます。岸辺には台車ごと水中へ滑り下ろすためのコンクリート製のスロープが必ず付いています。モーターボートを水に浮かべ、車を駐車場に入れます。それで準備完了です。モーターボートに乗って一日中遊び回ります。ルアーの釣り道具を持ちだしてバス釣りを楽しむ人々も居ます。

所が日本ではこういうふうには行きません。第一、家の裏庭が狭くてモーターボートなど置いておけないのが普通です。その上、多くの湖岸にコンクリート製のスロープが付いていません。日本ではモーターボートは決まった係留場所にお金を支払って係留しています。その係留料が高額なのが普通です。

アメリカの内陸部でもモーターボートが楽しめるように出来ているのです。年間所得を比較すると日米で遜色ありません。しかし生活を楽しむ費用に雲泥の差があるのです。

ところが最近、霞ヶ浦ではアメリカ流のモーターボートの楽しみ方が流行ってきました。家の庭から引っ張って来た高速のバス釣り専用のボートが湖面を多数走っています。

@湖岸のスロープのお陰でアメリカ式バスボートが霞ケ浦に増加しました。

大物のバスを釣るには人の行かない遠方の葦原の根本を狙います。100馬力以上の船外機をつけた高速のバスボートがアメリカから輸入され、霞ヶ浦を縦横に爆走しています。このモーターボートは時速50km以上の出る、平らな船です。釣り場に着いたらエンジンを止め、船首から下ろした小さなスクリューを電池で静かに回して動き回ります。魚が驚いて逃げないように注意しながら釣るのです。

霞ヶ浦の岸辺にはコンクリート製の立派なスロープが付いています。車で引っ張って行ったモーターボートを水に降ろす設備です。日本の湖沼にはこのスロープ装置がついていない所が多いのです。しかし霞が浦ではあるのです。誰でも自由にモーターボートを水上へ浮かべることが出来ます。

その上、茨城県の農村地帯は家屋敷が大きく、バスボート位は納屋に入れておけます。その結果、数多くのモーターボートが車に引かれて湖へ来るようになったのです。

@アメリカ流の釣りが流行ってバスやブル-ギルが大繁殖しました。

霞ヶ浦で、アメリカバスやブルーギル、そしてアメリカザリガニが大繁殖しています。旺盛な食欲で霞ヶ浦名物の白魚やワカサギ、そして芝エビを食い尽す勢いです。ヨットの係留してある岸壁で釣りをしている人々と話してみると皆が嘆いています。彼等はヘラブナ釣りの専門家です。あるいはワカサギだけを狙って釣っている人々がいます。それぞれ釣り道具が違います。餌も違います。しかしアメリカ産のバスやブルーギルはどんな餌にも食いついて釣りあげられます。釣りを心静かに楽しんでいる人々の神経を逆なでします。

沖では名物の帆引き網の漁もしています。しかしその網にもかかって来て白魚漁の邪魔もします。

ルアー釣りは日本古来のウキを静止させる釣りより面白いようです。特に若者にとっては魅力的です。色彩豊かな擬似餌の準備、リールをカラカラ言わせて遠投するときの快感。釣れれば、バスは手元に引き寄せるまで水中を走り回って抵抗する。それを上手に操って手元に引き寄せる時間が楽しいそうです。

釣りは生業として、あるは趣味として古来から日本にありました。趣味は個人の好みで自由にして良いと言います。それはそうかも知れませんが湖沼の生態系が変わって行くのをどの様に考えれば良いのでしょうか?

皆さまのご意見をお聞かせ頂ければ嬉しく思います。

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人

(上と下に示した写真は国内で販売されているバス・ボートと牽引車です)

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