東京地域の櫻は満開です。これから散りはじめます。日本は南北に長くあるのでこれから桜が満開になる地方も多いと思います。
今日は日本のお花見の歴史を簡略に書いて、その後で江戸時代のお花見の様子をご紹介したいと思います。
桜の花見は日本の春の重要な風物詩です。桜は開花から散るまでの期間は2週間足らずであり、「花吹雪」となって散り行くその姿は人の命の儚さになぞらえられたりします。
独りで花を眺めるだけでなく、多人数で花見弁当や酒を愉しむ野外宴会を開くことが江戸時代からおこなわれて来ました。花を見ながら飲む花見酒は風流なものです。そして乱痴気騒ぎとなることも珍しくありません。また花見は外国からの観光客の来日目的になったりしています。
お花見の歴史を簡略に書きます。
花見は奈良時代の貴族の行事が起源と云われています。初は中国から伝来した梅を鑑賞しながら歌を詠んでいました。平安時代以降は次第に桜をめでるようになります。
鎌倉・室町時代に入ると武士階級に花見の風習が広がり、安土桃山時代には豊臣秀吉が桜の名所として知られた奈良の吉野山や京都の醍醐寺で盛大な花見を催しました。
江戸時代になると庶民の間にもお花見が広がり江戸末期には非常に盛んになりました。現在の花見は井戸末期から続く風習です。春の風物詩です。
それではお花見の様子を示す写真をお送り致します。写真の出典は、花見 - Wikipedia です。1番目の写真は飲食を主にした花見の様子です。
2番目の写真は野外の新鮮な空気の中で悠々と花見を楽しんでいる様子です。
3番目の写真は江戸川の1910年の花見の様子です。(「東京名所写真帖」 1910年7月発刊)
4番目の写真は歌川広重の「浪花名所図会 安井天神山花見」です。(1834年頃)。踊りに興じる花見客と花見弁当に酒や三味線も見えます。
5番目の写真は昨日の小金井公園の櫻と花見客です。
現在の花見は井戸末期から続く春の風物詩です。それにしてもこの間、日清戦争や日露戦争や太平洋戦争があったのにお花見の伝統は変わらず続いて来たのです。これからもお花見の文化は続くでしょう。
今日は日本のお花見の歴史を簡略に書いて、その後で江戸時代の花見の様子と昨日の小金井公園の櫻と花見客をご紹介致しました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘
(藤山杜人)