昨日、日本にいるイスラム教徒の総数は約20万人程度であり、そのイスラム教徒は穏健で過激派はいないという記事を掲載いたしました。その記事は、「日本にいるイスラム教徒は穏健で安心・・・・過激派はいない」と題する記事です。
これに対して日本に何人のキリスト教徒がいるのでしょうか?そしてそのキリスト教徒は日本の文化へどのような影響を与えているのでしょうか?
今日はその導入としてキリスト教徒の総数と文化への影響の一例だけをご紹介します。
一例とは長崎の教会群とキリスト教関連遺産が世界遺産の暫定リストに登録されたことです。
(1)日本国内のキリスト教徒総数:
雑に言えば総人口の3%の約300万人がキリスト教徒と言われています。そして約0.3%の30万人がカトリック信者です。ですから3%-0.3%=2.7%の大部分がプロテスタント系であり、その他、極少数の聖公会や日本正教などの信者がいます。
日本のある統計によると神道約1億600万人、あるいは仏教約9,200万人という数字になっています。合計すると2億人近くなり、総人口の1億人の倍くらになります。これは神仏混淆で両方を大切に思う人が多いからです。
世界の主要国のG8の国々の中で、人口構成上キリスト教徒が多数派でない国は東アジアの一員である日本だけという特徴があります。
日本では、行政や文化政策において、国民の信仰が何であるかということは重要視されていないため、正確な統計は行われないと言われています。その上、信徒をどのように定義するかという曖昧さがあるために、この宗教的な統計は厳密性に欠けるのが当然です。
そのため日本国内のキリスト教徒に限らず、神道、仏教なども含めて、全宗教の正確な信徒の数は不明です。その不明の状態で良いと私は思います。
(2)長崎の教会群とキリスト教関連遺産について:
1549年のザビエルによるキリスト教の伝来と、九州をはじめ全国のキリスト教の隆盛と、続く激しい弾圧と、250年もの潜伏、そして奇跡の復活、という歴史は世界に類を見ない貴重な文化です。
従って昨年、長崎の教会群とキリスト教関連遺産がユネスコの世界遺産暫定リストに登録されたのです。
長崎の古い教会群にまつわる歴史はよく知られているので今日はその写真のみを幾つかご紹介いたします。
従って昨年、ユネスコの世界遺産暫定リストに登録されたのです。

今日はこれから教会へ行きますので続きは帰って来てから書き足します。
ミサは11時に終わり、帰って来ました。
書き足したいことはただ一つです。私は総人口の0.3%しかいないカトリック信者の一人です。しかし周囲の人々から嫌がらせや、虐められたりしたことが一切ありません。
この様にネットの上でキリスト教のことをいろいろ書いても非難的なコメントを頂いたことも一度もありません。そのことは日本人の寛容さのお陰なのです。感謝します。と同時この様な日本の人々を誇りに思っています。
昨日、書いたように日本に住んでいるイスラム教徒も同じように感謝しています。
・・・・我々、日本にいるイスラム教徒は自由に宗教活動を実践しています。モスクを建てたり、イスラム教の啓蒙活動を行う際に、政府から干渉を受けることもありません。・・・
このような寛容な日本文化こそが過激派のテロを防止しているのです。武力ではテロは根絶出来ないのです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
====参考資料===================
(1)キリスト教徒の世界の分布と宗派などのついて
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E6%95%99#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.9B.BD.E5.86.85
(2)長崎の教会群とキリスト教関連遺産について
https://www.pref.nagasaki.jp/s_isan/about/
長崎におけるキリスト教の伝来と繁栄、激しい弾圧と250年もの潜伏、そして奇跡の復活、という世界に類を見ない布教の歴史を物語る資産として、ユネスコの世界遺産暫定リストに登録されました。長崎県では、正式に世界遺産として登録されるために、関係市町と情報共有を図って、保存管理計画の策定や国内外の同じような資産との比較研究などの一体的な取り組みを進めることとし、2007年11月12日に「第1回 長崎県世界遺産登録推進会議」を開催。このうち2012年1月の第3回推進会議では、29の構成資産を14に整理することが承認され、第4回および第5回推進会議を経て、現在は14資産が構成資産とされています。