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県内冷え込む!甲府では本冬初-5℃以下!

2011-12-31 21:05:59 | インポート

①12月31日6時の天気図 気象庁HPより引用

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昨日午後から寒気の吹き出しがやや強まりましたが、夜半にはおさまり、県内では、31日朝方は各地で冷え込みました。

甲府では、最低気温が-5・2℃と、本冬初の-5℃以下の冷え込みとなりました。

他、県内各地の最低気温は

山中で-12・5℃

大泉で-8・2℃

勝沼で-6・4℃

韮崎で-6・2℃

古関で-6・0℃

河口湖で-5・8℃

大月で-5・1℃

南部で0・8℃

となっています。

甲府や大泉、古関では今季最低の最低気温となりましたね。

さて、明日元日の初日の出ですが・・・県内では、う~ん!微妙ですね。詳しくは、カノウおにいさんの気象・地震再発見をご覧下さい。

本年は、山陰の記録的大雪に始まり、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、それに、台風12号や台風15号の接近・上陸と、大きな自然災害が発生してしまった1年でした。

県内では、未だに、JR身延線の一部区間が、台風15号に伴う土砂災害で、不通となっています。

来年は、穏やかな1年でありますように!

それでは、皆さん!良いお年を!


おお寒~っ!!日本列島に寒気が波状攻撃

2011-12-24 00:14:22 | インポート

①12月23日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月23日15時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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③12月24日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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12月23日は、北海道の西に発達した低気圧が停滞気味となり、本州付近では冬型気圧がつよまりました。

特に、本州の上空には強い寒気が流れ込んで、北海道や東北の日本海側では猛吹雪、ほか、北陸から山陰まで、日本海側では所処で大雪となりました。

北海道のえりも岬や室蘭、奥尻などでは、最大瞬間風速が30mを超えましたし、北海道上川地方や新潟県の上越地域では、24時間降雪量が40㎝以上を観測した地点もありました。

ただ、関東地方(特に南部)では、引用図②で図示する A の雲の集団が掛かり、晴れ間がありましたが雲の多い1日となってしまいました。

これは、冬型気圧配置時に日本海から本州へ吹く気流が、中部山岳で関東平野と東海道方面とに一旦分断されて、関東南岸で再び合流しやすくなると言う地形的特性や、上空には、本州の西側に気圧の谷がある場合によく見られます。地上天気図上では、冬型気圧配置になっているものの、関東以西の本州南岸沿いで、等圧線が北東~南西方向に走っていたり、関東南東沖~伊豆諸島近海で低圧部が残っている場合ですね。(引用図①②)

引用図②で図示している上空の気圧の谷が、本州上に差し掛かると、

◇日本海中部や西部(上空の気圧の谷の勢力が強い場合は四国あたりにも)に低気圧が解析されるようになり、この低気圧が本州を通過時に、一時的に降雪が強まったり、突風が吹いたりします。

油断なりませんね!

当該気圧の谷が本州通過後、新たに上空には強い寒気が流れ込んでくるものです。

24日朝の最低気温予想は、甲府で-5℃、河口湖で-7℃。水道管や路面の凍結等には気をつけてください!


低気圧が北海道付近で急発達 次第に強い冬型へ 

2011-12-22 23:54:42 | インポート

①12月22日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月22日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③12月23日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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12月22日は、日本海と本州の南海上を低気圧が通過しましたが、特に日本海の低気圧が次第に発達して、22日21時現在、北海道の西に進んで、北日本中心に等圧線の幅がかなり混みあって来ました。

北海道や東北の日本海側の各地には、22日23時現在、暴風雪警報や波浪警報が出されて、山形県の飛島や庄内空港では、瞬間最大風速が30mを超す非常に強い風を観測しています。

さらに、引用図①②を見比べると、北海道の西の低気圧の北側と東側には、白く輝く雲の集団(強い降水をもたらすものです。)が現れていますが、これは、北海道の西にある低気圧の渦管が立ってきている証拠で、今後、引用図①で、北海道の西にある低気圧は次第に停滞気味となる兆候と言えます。

すでに、この、北海道の西にある低気圧や前線に伴う発達した降水域がかかる北海道東部では、強い雪が降り続き、22日23時現在、北海道の十勝地方の一部では、24時間降雪量で40cmを越えた箇所もあります。

さらに、冬型気圧配置で寒気吹出しに伴う筋状雲が、日本海や黄海にもびっしりと見られ、冬型本州付近には、大陸から強い寒気が流れ込んできている様子が解りますね。

これから23日にかけては、北海道の西に発達した低気圧が停滞気味となりますから、北海道や東北を中心に、猛吹雪となりそうですね。

また、北海道から山陰にかけての日本海側では大雪となりそうで、気象庁より、「大雪に関する情報」も発表されています。

各方面とも、充分に警戒してください!!


強い寒気の先端はこういう形です!

2011-12-16 23:54:02 | インポート

①12月16日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月16日9時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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③12月16日9時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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                                                                             ↓

④12月16日15時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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大陸から本州上に、強い寒気が流れ込んできつつあります。

大陸から寒気が本州上へ流れ込んで来る際、当該寒気の先端では、前面の暖気と相見えることになりますから、決まって以下のような気象状況となるのが通常です。

Ⅰ:前面の暖気との境界部分で、上空3000m付近の顕著な上昇流域(500hpaの正渦度移流に伴うものです。)が見られる。

Ⅱ:寒気との境界部分の暖気側には、下層(おおよそ上空1500mより下側)の風向と中層(おおよそ上空3000m付近)以上との風向とに、明瞭なコントラストがある。

Ⅲ:地表付近で風向のコントラストが大きくなる、地上天気図上では等圧線が袋状になり低圧部が解析されることもある。

当該Ⅰ、Ⅱ、Ⅲが発生する結果、

寒気の先端では、帯状や渦状になった雲の集団が発生して、この雲の集団が通過時には、急激な風向風速の変化(乱気流)や、一時的な降水、時には雷や突風などシビアーな現象も発生することもあります。

このように、意外と厄介なものです。

前記した、雲の集団が通過後、寒気移流となり、気温が低下するのが通常のパターンですね。

12月16日の事例でも、まず、引用図①②より、16日9時現在、日本海中部には、等圧線が袋状となっており、本州上では、上空1000m付近で、西日本でおおむね北西風で、東日本や北日本では西より風で風速は比較的弱めなのに対して、上空3000m付近では、東日本や北日本ではおおむね西~南西風で風速は20m以上と非常に強まっています。

さらに、引用図②③内のAの部分に注目!このAは、前記した、寒気の先端では、帯状や渦状になった雲の集団ですが、16日9時には日本海中部にありましたが、16日15時には、本州中部まで移動してきています。

当該、寒気の先端に広がる帯状や渦状になった雲の集団の通過時に、本州のあちこちで一時的に平均風速15mを超す強い風が吹き、伊豆諸島神津島では、16日16時29分に、最大風速20・6mと、非常に強い風を観測しております。

前記した、雲の集団が通過した後、本州上には強い寒気が流れ込んで、日本海側では、北海道から九州まで降雪となり、西日本のあちこちで初雪を観測しましたし、16日23時現在、山形県の一部には、本冬初めて大雪警報が出されるなど、降雪が強まっています。

17日朝の最低気温は、山梨県内では、甲府で-4℃、河口湖で-8℃となる予想とか。皆さん、水道管や路面の凍結等にはくれぐれも注意なさってください!


甲府で初雪を観測 降水量と降雪量との関係は?

2011-12-09 23:54:46 | インポート

①12月9日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月9日6時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③12月9日6時の関東周辺アメダス気温分布図 気象庁HPより引用

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12月9日は、本州付近では、午前中、上空の気圧の谷が残り、関東地方や甲信地方南部、東海地方を中心に天気がぐずつきました。

山梨県内では、9日朝方、山間部を中心に降雪となり、甲府盆地内でも雨の中に雪が混じるようになり、甲府では初雪(昨年より38日早い)を観測しました。

引用図①より、本州付近は一見、冬型気圧配置になったかのように見えますが、

◇本州上の等圧線の走向を見ると本州上では等圧線の走向が く の字型(本州の東海上から低圧部は本州上に広がる形です。)となっており、秋田県沖には低気圧があります。

さらに、

◇雲画像上(引用図は赤外画像)には、東北地方以南の地域に、本州の東海上からほぼ東西方向に帯状に白くぼやけた画像が見られます。

これらは皆、本州上には気圧の谷が残っていることを示すもので、このような場合、関東地方や甲信地方南部、東海地方などでは、前記した上空の気圧の谷が本州上を通過しきるまで、天気はぐずついてしまいます。

引用図③より、9日6時現在、関東地方北部や甲信越地方では、2℃未満の箇所があちこちに見受けられます。

筆者調べより、

湿度90パーセントとして、

◇気温3℃未満になると、雨に雪が混じる(みぞれ)ようになり→気温2℃未満で降雪状態→気温1・5℃未満で積雪となります。

ちなみに、湿度90%として、おおむね積もる雪の深さは(これも筆者調べより)

◇気温1・25℃・・・・・・降水量(cmに換算した値)×0・5

◇気温0・75℃・・・・・降水量(cmに換算した値)×0・75

◇気温0・25℃・・・・・降水量(cmに換算した値)×1 

※同一気温でも、湿度が低下するほど、積もる雪の深さは増大する

となります。

つまり、気温1・0℃ 湿度90%が続く状況下で、50㎜の降水量を観測する降水の場合、およそ31㎝の積雪となります。

引用図③より、12月9日の場合は、山梨県内では、積雪となった箇所は、北部や西部の山間部、それに富士五湖地域の一部に限られた様子ですね。