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同じ富士五湖地域で、この差は如何に?

2017-04-13 18:04:01 | 日記
①ⅰ:3月26日21時 ⅱ:3月27日9時の天気図 気象庁HPより引用
ⅰ:

ⅱ:


3月25日から翌26日にかけて、低気圧が本州南海上を東進しましたが、25日に、別の低気圧が東海道沖に発生していて、この低気圧が発達しながら東海道沖から関東沖を北東に進んだことで、関東沿岸部では、ところによっては瞬間で30㍍毎秒程度の台風並みの暴風を観測し、
この低気圧が、寒気を関東地方周辺に引っ張り混んだため、関東地方の山間部や甲信地方では、時ならぬ大雪となりました。

山梨県内は、25日午後より、山間部中心に降雪となり、富士五湖では、一時 大雪警報が出されるようなドカ雪にみまわれました。

ただ、同じ富士五湖地域でも、

②3月26日6時までの、24時間降水量日最大値画像 気象庁HPより引用


引用図②より、同じ富士五湖地域でも、山中と、直線距離でものの15㎞程度北西に離れている河口湖とを比較すると、24時間降水量で、およそ2倍以上の差があります。

27日12時までの最大降雪量も

◇山中 60㌢

◇河口湖 22㌢
山中と河口湖 標高差で凡そ100㍍程度の差であるものの、降雪量としては3倍もの差ですよね。

100㍍標高差があると、気温もざっと1℃程度の差があります。降雪量の差は1・5倍もの差はありますが、
この、山中と河口湖の降雪量のあまりの差、降水量の差に起因することですが、その原因は?

その原因は、地形的特性ですね。

③3月27日3時の全国ウインドプロファイラー風向風速図 気象庁HPより引用


引用図③より、県内が降雪真っ盛りの時間帯である27日3時現在 関東地方から山梨県周辺、上空1000㍍付近〜2000㍍付近では、風向は概ね東〜南東戸なっております。

山中では、地形的に、東〜南東方向に開いた山の斜面(富士山の東斜面)に近い位置に位置しているため、この東〜南東風となって流れ込んだ湿った気流のため、山中でとりわけ降水量が増大し、ひいては、この降雪量差につながったと思われます。


実は、こういった地形的特性によるコントラストの極めて大きい地域差、山梨県内ではあちこちで散見される現象ですね。
東部や富士五湖地域の、山地と地形的鞍部地域や、中西部の盆地地域と南部峡南地域とで、こういったコントラストの大きな気象実況値が、降水量や、降雪量、風向風速値などの分野で観測されますが、山梨県内が山地に囲まれている地形をしていることが、大きな要因の一つですね。