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日本海を発達した低気圧通過時、県内は個性ある降水分布!

2016-05-05 18:55:23 | 日記
①5月4日3時の天気図 気象庁HPより引用



②5月4日9時の天気図 気象庁HPより引用



③5月4日3時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用



④5月4日9時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用


⑤5月4日12時までの2山梨県周辺24時間降水量一覧図 気象庁HPより引用


3日から4日にかけて、日本海を低気圧が発達しながら北東進して、低気圧の中心から延びる前線が、3日〜4日にかけて、本州上を通過しました。


引用図②④より、山梨県内を前線が通過した様子で、県内でも3日夜から4日朝方まで、まとまった降水となりましたが、引用図③④より、山梨県周辺の
上空1000㍍〜2000㍍付近の風向をみますと、ほぼ南方向。南から暖湿流が県内へ流れ込んできている状況下です。

引用図⑤より、県内では、4日12時までの24時間で、南部で70・5㍉ 山中で69㍉とまとまった降水ではありましたが、盆地地域の甲府や韮崎では10㍉前後、東部の大月でも9・5㍉と少なめです。さらに、富士五湖地域でも、山中と直線距離でおよそ15㎞しか離れていない河口湖では22㍉!山中のおよそ3分の1の降水量で終わっております。


こういった個性ある降水量分布、上空1000㍍〜2000㍍付近の気流が、やはり富士山や南アルプスといった県内周辺取り巻く山地の影響を受けたためでしょうね。

河口湖で降水量が比較的少なかったのは、上空1000㍍〜2000㍍付近の南寄り風が河口湖からは富士山の影響で風下側に入ってしまったためと考えられます。

実は、こういった富士五湖地域における、山中 と 河口湖との降水量の差 上空1000㍍〜2000㍍付近で南〜南西風の場合は顕著になっています。

甲府と南部との降水量比は、

上空1000㍍〜2000㍍付近の風向が南〜南西風の場合・・・・・1:6〜7程度

上空1000㍍〜2000㍍付近の風向が南〜南西風の場合・・・・・1:4〜6程度 となります(筆者調べ)