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台風の置き土産で関東甲信は高温 甲府では最高気温33・5℃

2012-06-20 23:33:10 | インポート

①6月20日12時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月20日22時までの全国最高気温分布図 気象庁HPより引用

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③6月20日12時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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昨夜から本日未明にかけて、台風4号が本州を縦断して、東京都心などでも瞬間風速で30m(毎秒)を超す暴風雨をもたらしましたが、20日9時に、三陸沖で温帯低気圧に変わりました。

台風4号が通過後、台風を取り巻く暖気が置き土産として東日本に残ったことと、台風4号や、台風4号から変わった低気圧に吹き込む南西風が中部山岳で山越えのフェーン現象を引きこしたことも相俟って、引用図②のような、関東・甲信越地方や静岡市周辺では、日中、気温がうなぎのぼりに上がりました。

山梨県内各地の最高気温は、甲府で33・5℃ 勝沼で32・8℃ 大月で32・7℃ 切石で30・4℃と本年初の真夏日となりましたし、県内観測地点のほぼ全地点で本年最高気温を観測しました、

一般的に、台風が通過後に、台風の進行方向左側に高気圧の張り出しがあまり強くない場合は、台風の置き土産ともいえる、暖気が残っているもので、関東地方や甲信越地方、静岡市周辺では、今日のような高温になりやすいものですね。


台風4号は19日17時ごろ和歌山県南部へ上陸 速度を速めて本州を縦断

2012-06-19 18:59:31 | インポート

①6月19日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月19日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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台風4号は北上を続けて、19日15時には和歌山県潮岬の南西海上に達しています。19日17時頃、和歌山県南部に上陸したとのことです。

6月に上陸した台風は、平成16年6月21日に室戸岬へ上陸した台風6号以来8年ぶりとなるものです。

本ブログ昨日の記事の引用図①②とを比較なさっていただければ と思いますが、500hpa(上空およそ5500m)の谷を表現している、水蒸気画像上の U字型の暗域は、本日19日15時には台風4号の西側まで南下してきています。

さらに、引用図②より、台風4号を形成する画像域は、はっきりとした渦巻状で、進行方向である北東~北方向へ大きく、お椀をかぶせたような ∩ の字型に広がっております。これは、台風が衰えずにその移動速度を早めている状態を表すものです。

500hpaの谷が台風の西側に重なり合う形となって、いわば、台風の移動を アシストしている格好となっているわけですね。

よって、これから明日20日にかけて台風の進路へあたる、東海地方や関東地方、北陸地方、それに東北地方など、急に風雨が強まりますからご用心ください!

山梨県内では、東部・富士五湖地域や峡南地域や西部山地を中心にかなりの大雨となりそうです。土砂災害にはくれぐれもお気をつけ下さい!風ですが、南~東方向へ開いた高地や南北や東西に開いた谷間に当たる地域を中心に、局地的に南~南東風が強まりそうです。また、盆地地域では、風の息が非常に粗く、突風気味に吹くことが予想されますから、油断されないように!!


台風4号が北上!大陸から500hpaの谷が 台風+500hpaの谷はこんな特徴が!

2012-06-18 23:40:31 | インポート

①6月18日18時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月18日18時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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③6月19日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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台風4号が北上中です。

引用図①②より、大陸からは500hpaの谷(水蒸気画像上ではU字型の暗域で映し出されています。)が本州付近へ進んで、台風4号の北側に移動しつつあります。

今回のように、台風の進行方向北側に500hpaの谷が進んできますと、当該台風は、北東~北北東へ進路を取って、その移動速度が次第に早めるようになります。

今後、台風4号の進路にあたる、南西諸島は18日夜より、西日本~東日本の各地でも、19日には急に雨風が強まることが考えられますから、充分に警戒してください!

さらに、本ブログで、平成23年9月2日の記事で紹介しましたように、台風が日本列島付近に接近時には、Ⅰ:台風に伴う螺旋系の雲に伴う降水域 と Ⅱ:台風に伴う螺旋系の雲の一部や、台風の外縁を廻るようにして流れ込んできた暖湿流が、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線が強められた降水域 の2通りの成因となる降水域(引用図②ではAの箇所です。)に遭遇するものです。

とりわけ、前記したⅡ、Ⅲの成因による降水域の動向が、前記Ⅰの、台風本体に伴う降水域の動向よりも、大雨災害には左右すると言っても過言ではないと私は考えています。

前記Ⅱ、Ⅲの降水域がより発達して、より長い時間覆われるほど、深刻な大雨災害に見舞われると言えるでしょう。台風周辺の雨雲ばかりに気を取れれてはいけませんよね!

山梨県内では、19日夜以降、東部富士五湖地域や峡南地域、それに、西部山地を中心にして、大雨となりそうですね!

各方面とも、最新の台風情報に留意されて、早め早めの対応をお願い致します!!


オホーツク海高気圧が強まる時に、山梨県内では?

2012-06-12 23:58:53 | インポート

①6月12日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月12日9時のAXFE578図 日本気象予報士会HPより引用・加工

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6月12日は、梅雨前線が本州の南海上に横たわり、梅雨の主役の一つであるオホーツク海高気圧が北日本~東日本に冷気と送り込みました。

このため、北海道東部の内陸部では、朝方晴れ渡ったことも重なり、時ならぬ強い冷え込みとなり、根室中標津(中標津空港)では、最低気温が-2・0℃まで下がり、6月としては観測史上最も低い最低気温を観測しましたし、北海道東部内陸部の所処で、最低気温が0℃未満となる冬日を観測しました。

朝方の冷え込みが強まる気圧配置というと、まず連想されますのは、大陸からの寒気吹き出しが弱まった直後や、大陸からの移動性高気圧に覆われて、風の弱まっている朝方などと思いますが、要は、下層(上空1500m以下)にて寒気移流が強まって気温が低下している状態で、朝方風が弱く晴れ渡る場合であれば、朝方の冷え込みは、内陸部中心に強まります。

一方、梅雨の主役の一つである、オホーツク海高気圧が強まる際には、引用図①②を見比べると

◆500hpa(おおむね上空5500m付近)の気圧の峰のすぐ東側に地上天気図上のオホーツク海高気圧の中心が位置する。

と言うことが解りますが、実は以下のような特性があります

◆500hpaの気流の流れが南北の蛇行が著しくなる程、地表天気図上のオホーツク海高気圧は勢力を増す

と言うことです。

このことを換言すれば、オホーツク海高気圧が勢力を強めるほど、当該オホーツク海高気圧の東側に位置する、500hpa上の気圧の谷はより深まる と言うことで、このことは、オホーツク海高気圧が勢力を増すほど、当該高気圧の東側の下層では寒気移流がより強まると言うことですね。

高気圧の中心からは、時計回りに気流が流れますから、オホーツク海高気圧の東側の下層で寒気移流が強まることと同時に、当該、オホーツク海高気圧の東側~南東側~南側の下層でも寒気移流が強まってくるわけです。

引用図②の下側図より、

◆オホーツク海高気圧が強まっている際には、千島付近~三陸沖~関東東海上にかけても寒気移流となっています。

さらに、

◆関東平野付近の下層では、低温域が解析されるのが通常です。・・・・・これは、オホーツク海高気圧に伴う寒気移流(北高型)の場合、当該寒気移流の層の高さが、せいぜい1500m程度までしかならない(背が低い)ため、北側~西側を高い山地に囲まれる関東平野で、当該寒気移流に伴う低温域が周辺の山地を超えられずに、平野部周辺に滞留してしまうためです。

山梨県内では、オホーツク海高気圧が強まる場合

◆笹子峠西側~御坂山地北側で東~南東風が以外に強まり、風速(10分間の毎秒)10mを超えることも珍しくありません。・・・・・これは、前記したように、オホーツク海高気圧に伴う寒気移流(北高型)の層の高さが、せいぜい1500m程度までしかならない(背が低い)ため、北側~西側を高い山地に囲まれる関東平野で、当該寒気移流に伴う低温域が周辺の山地を超えられずにいるため、笹子峠付近~御坂山地付近の上空1500m付近では気温の逆転層が発生しており、当該気温の逆転層の発生が、笹子峠付近~御坂山地付近に分布する地形的鞍部を吹き抜ける気流(東~南東風)が強められることと、山越えのおろし風発生のメカニズムが働くことの双方が原因と私は思います。


台風3号伊豆諸島の南を通過 今後の日本列島はさて?

2012-06-06 12:44:47 | インポート

①6月6日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月6日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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※なお、本記事内で風速値記載は、毎秒値となります。

昨日から台風3号が沖縄近海から本州南海上を北東へ移動して、6日9時には、伊豆諸島の南海上に達しています。

このため、伊豆諸島の八丈島では、午前7時50分に、最大瞬間風速32・0m(北東風)を観測して、一時、10分間の平均風速でも20mを超えました。

引用図②より、台風3号を取り巻く雲の集団は、勾玉型 となってきており、シベリアから、上空(500hpaの谷、正渦度が移流してきています。)の谷が北日本へ近ずき、台風3号を取り巻く雲の集団のすぐ西側では、水蒸気画像上の暗域(上空3000m付近の下降流域)が広がっています。

このため、台風3号自体、本州から次第に離れるようになるものの、段々と温帯低気圧へと変わり、温帯低気圧として発する兆しがあります。

これから、明日にかけては、北日本や東日本の海上では、高波には充分な注意が必要かと思います。

さらに、大陸には、B(各種実況図より、上空5500m~10000m付近では強風軸となっている箇所のすぐ赤道側となっています。500hpaの正渦度として表現されています。)がみられ、引用図には明示していませんが、日本列島に向かって東進中です。

今後、引用図②での、Bの部分が、日本列島付近で、前線(梅雨前線)として解析されるものと、私は考えています。

本州の各地でも、うっとおしい梅雨が、すぐそこまでやってきていると言えそうですね。