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強い寒気の先端はこういう形です!

2011-12-16 23:54:02 | インポート

①12月16日9時の天気図 気象庁HPより引用

11121609

②12月16日9時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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③12月16日9時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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④12月16日15時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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大陸から本州上に、強い寒気が流れ込んできつつあります。

大陸から寒気が本州上へ流れ込んで来る際、当該寒気の先端では、前面の暖気と相見えることになりますから、決まって以下のような気象状況となるのが通常です。

Ⅰ:前面の暖気との境界部分で、上空3000m付近の顕著な上昇流域(500hpaの正渦度移流に伴うものです。)が見られる。

Ⅱ:寒気との境界部分の暖気側には、下層(おおよそ上空1500mより下側)の風向と中層(おおよそ上空3000m付近)以上との風向とに、明瞭なコントラストがある。

Ⅲ:地表付近で風向のコントラストが大きくなる、地上天気図上では等圧線が袋状になり低圧部が解析されることもある。

当該Ⅰ、Ⅱ、Ⅲが発生する結果、

寒気の先端では、帯状や渦状になった雲の集団が発生して、この雲の集団が通過時には、急激な風向風速の変化(乱気流)や、一時的な降水、時には雷や突風などシビアーな現象も発生することもあります。

このように、意外と厄介なものです。

前記した、雲の集団が通過後、寒気移流となり、気温が低下するのが通常のパターンですね。

12月16日の事例でも、まず、引用図①②より、16日9時現在、日本海中部には、等圧線が袋状となっており、本州上では、上空1000m付近で、西日本でおおむね北西風で、東日本や北日本では西より風で風速は比較的弱めなのに対して、上空3000m付近では、東日本や北日本ではおおむね西~南西風で風速は20m以上と非常に強まっています。

さらに、引用図②③内のAの部分に注目!このAは、前記した、寒気の先端では、帯状や渦状になった雲の集団ですが、16日9時には日本海中部にありましたが、16日15時には、本州中部まで移動してきています。

当該、寒気の先端に広がる帯状や渦状になった雲の集団の通過時に、本州のあちこちで一時的に平均風速15mを超す強い風が吹き、伊豆諸島神津島では、16日16時29分に、最大風速20・6mと、非常に強い風を観測しております。

前記した、雲の集団が通過した後、本州上には強い寒気が流れ込んで、日本海側では、北海道から九州まで降雪となり、西日本のあちこちで初雪を観測しましたし、16日23時現在、山形県の一部には、本冬初めて大雪警報が出されるなど、降雪が強まっています。

17日朝の最低気温は、山梨県内では、甲府で-4℃、河口湖で-8℃となる予想とか。皆さん、水道管や路面の凍結等にはくれぐれも注意なさってください!


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