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高気圧圏内 こんな時 県内では気温日較差大!

2012-08-26 23:27:59 | インポート

①8月26日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②8月26日6時の山梨県周辺アメダス気温分布図 気象庁HPより引用

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8月26日は、引用図①より、県内は太平洋高気圧に覆われ、県内周辺では等圧線の幅も広がっています。

こうなりますと、山梨県内全般的に、最低気温と最高気温の差(気温日較差)が大きくなるのが特徴で、26日、県内では、朝型の最低気温が、盆地地域に位置する甲府で22・8℃ 北部や富士五湖地域と言った高冷地では、軒並み20℃未満と、半袖ではひんやりするような朝となりました。

特に富士五湖地域の山中では、最低気温が13・8℃まで下がり、夏かけ布団ではだいぶ寒々しくも感じたのではないでしょうか?

ただ、日中は、県内全般的に厳しい暑さとなり、最高気温は勝沼で36・8℃、甲府で35・5℃と猛暑日を観測したほか、北部や富士五湖地域でも、30℃を超えています。

最低気温と最高気温との差が、県内でおおむね13℃~15℃程度となっていますね。北部や富士五湖では寝冷えにご用心と言えそうです。


県内要注意の降水はこんな移動!

2012-08-17 23:39:33 | インポート

①8月17日12時の天気図 気象庁HPより引用

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②8月17日12時~16時までの山梨県周辺レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

ⅰ:8月17日12時

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ⅱ:8月17日13時

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ⅲ:8月17日14時

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ⅳ:8月17日15時

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8月17日は、県内全般的に日中は厳しい暑さに見舞われ、甲府では最高気温37・3℃を観測しましたが、大気が不安定になった昼過ぎより、県内の所処で雷雲が発達して、17日夜まで、県内では各地で雷を伴なった激しい雨に見舞われました。

県内の中北地域の一部では、1時間に50㎜を超す滝のような降りとなりましたし、甲府市内でも、一時、雷を交えて土砂降りの雨となりました。

県内では、大気が不安定な時、特に雷雲が発達しやすい経路として

◆県北部秩父山地に雷雲が発生・まとまり →◆当該雷雲の集団が南~南西方向に移動する場合 となります。

引用図②のⅰ~ⅳを参照いただければ、と思いますが、8月17日は、前記した雷雲が発達しやすい典型的なパターンであったと言えます。

前記したようなパターンになる場合、山梨県周辺の下層(上空1500m以下)では、関東南岸でおおむね南東風 静岡県周辺で、おおむね南~南西風となっているのが通常ですね。秩父山地で気流がまとまって雷雲が発生して、静岡県方面からの南~南西風となる暖気を受けて、雷雲が発達するシナリオを経るという訳です。

ちなみに、秩父山地に雷雲が発生し、まとまっても、当該雷雲の集団が南東方向へ移動する場合、県内では東部を除いて強雨にはなりにくいものです。たたし、この場合、雷雲の集団の後面から、比較的乾いた気流が流れ込む場合、県内甲府盆地周辺では、八ヶ岳方面からの北西風となる おろし風が発達して、思わぬ強風(おおむね北西風)に見舞われることも多いものです。


台風11号は東シナ海へ 一方北日本、東日本中心に局地的に大雨や強風 暖湿流と上空寒気の仕業

2012-08-06 13:55:28 | インポート

①8月6日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②8月6日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③8月6日9時現在 全国レーダーエコー合成図 気象庁HPより引用

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沖縄本島周辺に暴風雨をもたらした台風11号ですが、東シナ海へゆっくりと進み、次第に、沖縄本島からは離れつつあります。

一方、引用図②より、本州付近には、A Bの2つの画像域が進んできて、本州上では、水蒸気画像上で白くぼやけた区域が広がり、北日本や東日本では、当該、白くぼやけた画像域が帯状に幾重にも連なっており、その画像域の中に、とりわけ白く輝く画像域もあります。

これらは、太平洋高気圧の勢力が本州付近では弱まり、下層にはその縁を廻るようにして暖湿流が入り込んで、さらに、大陸から500hpaの谷(上空に寒気を伴っています)が本州付近に進んできて、やはり、本州付近(こちらは日本海側からですが)の下層に暖湿流が流れ込んできている状態であり、全国的に大気が不安定な様子を示すものです。

引用図②内 A は 太平洋高気圧の縁に位置する、500hpaの正渦度移流に対応するもので、 Bは、大陸から500hpaの谷が本州付近へ進んできたことによる、やはり正渦度移流に対応するものですが、500hpaの正渦度移流というもの、上空3000m付近の顕著な上昇流域ともなり、下層には暖湿流が集まりやすく、雲が発生・発達しやすいわけです。

特に、 B の前側にあたる、東北地方~関東地方~中部地方にかけては、今回の場合、太平洋高気圧の縁を流れ込む暖湿流と相見える形となるわけですが、こういう箇所に500hpaの谷が接近すると、当該谷の進行方向前側では、降水域が帯状に幾重も発生・発達しやすく、当該、500hpaの谷が本州により近ずくほど、当該帯状に連なる降水域は、より一層発達しやすくなりますから、油断なりません!(引用図③)

さらに、今回8月6日の場合、引用図②より、B に伴う画像域の西側では、水蒸気画像上の顕著な暗域(乾燥域)が広がり、 Bと暗域との画像のコントラストが極めて大きくなっていますが、こういう状態になりますと、引用図②の Bの西側では、上空3000mの上昇流域と下降流域とが明瞭菜コントラストを形成している状態で、こういった箇所では、上空から気流が強く下降しやすく、局地的に思わぬ強風を引き起こします。

現に、6日11時48分に、 前記 Bの西側に入った新潟県巻町では、平均で24・7m 瞬間最大風速が35・8m(いずれも北北西風)の暴風を一時的に観測しまして、新潟県の一部には暴風警報も発表されました。


台風9号と台風10号が不気味な動き 本州付近はいろいろ懸念するべきことが!

2012-08-01 10:56:21 | インポート

①8月1日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②8月1日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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台風9号が先島諸島に接近して、また、本州の南海上にある台風10号が西北西へと進んで、九州南部に接近あるいは上陸する恐れがでてきました。

本ブログで、台風接近時には、以前台風周辺の気圧経度分布や等圧線の走向状況に気を配るべきであると言いましたしたが、今回の場合、台風10号の北側に当たる伊豆諸島近海~東海地方、それに西日本の各地では等圧線の幅が広範囲で混みあっていますし、昨日より、関東海域~東海沖、それに西日本の南海上から南西諸島にかけて、等圧線の走向がほぼ同じような状態となっています。

改めて言いますが、台風の周辺で

Ⅰ:特に等圧線の混んでいる箇所で風が強まる。 

Ⅱ:等圧線の走向が長時間目だった変化が現れない海域は、高波(うねり)がより発達しやすい

ことが言えますね。

すでに、波浪実況図より(引用図にはありませんが)、昨日31日夜には、すでに、関東以西の太平洋沖~南西諸島にかけて、おおむね3メートル以上、一部では6m以上の非常に高い波(うねり)が発生しており、波浪警報が発表されている地域もあります。

今後、台風9号と台風10号の接近に伴い、先島諸島や九州南部では、暴風に警戒が必要になってきますが、関東以西の太平洋側から南西諸島にかけては、高波にも一層の警戒が必要でしょう。

台風から離れていると言っても、海上海岸部ではうねりによる高波にはご用心!特に満潮時前後は気をつけてください。

さらに、西日本の広範囲では強風にも注意!大阪平野や兵庫県阪神地区など、地形的に東~北東風が強まりやすい地域では、台風から離れていても、以外に風が強まりやすいですから、ご留意ください。

一方、引用図②内のA、Bの部分ですが、これらは、大雨の原動力となる暖湿流が特に集中している箇所(いずれも太平洋高気圧の縁辺部にあたります。)であり、昨日よりBが掛かり続けている北海道内陸部や東部では、24時間で100㎜を超えた降水量を観測している箇所もあります。

今後、引用図②内の Aが掛かり始めている、紀伊半島東部や四国東部、それに、九州南東部では、当該暖湿流の流れ込んでくる方向へ開いた山の斜面となっている地形的特性も加わり、かなりの降水量が見込まれます。

各方面とも、最新の気象情報に留意されて、早めの対応をお願い致します!!