へえ〜!そうなんだ!山梨県

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県内は真夏の陽気 勝沼で30・4℃ 甲府で30・1℃

2012-04-29 23:27:23 | インポート

①4月29日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②4月29日9時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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③4月29日の全国アメダス最高気温分布図(18時まで) 気象庁HPより引用

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4月29日緑の日は、県内全域で1日中晴れわたり、気温が上昇しました。

引用図②より、上空1000m~3000mにかけての風向が、西日本の南海上や太平洋側でおおむね南東~南より風、日本海側でおおむね南西風となっていますが、これは、本州中部に勢力の強い高気圧(上空およそ3000m付近まで及びます。)があり、本州付近の地表付近で下降気流が卓越している証拠、それゆえ、日中の気温が広範囲で上昇するものです。

県内では、最高気温が、勝沼で30・4℃、甲府で30・1℃と本年初の真夏日を観測したほか、南部で27・7℃ 河口湖で25・7℃、山中でも23・7℃を観測し、6月下旬~7月上旬並の暑さとなりました。


天気図だけではわからない 雲画像図は気象現象のレントゲン画像

2012-04-17 23:54:42 | インポート

①4月17日12時の天気図 気象庁HPより引用

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②4月17日12時の雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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4月17日は、引用図①より、地上天気図上では判読できませんが、上空の気圧の谷(500hpa上で顕著な正渦度)が北日本、東日本を通過して、あちこちで、雷を伴なった一時的な強い雨に見舞われました。

こう言った上空の気圧の谷(500hpa上で顕著な正渦度)は、地上天気図上では、低気圧として解析される場合もあるものの、今回のように、地上天気図上では、一見、判別しにくいものです。雲画像図上(水蒸気画像や赤外画像)では、上空3000m付近の顕著な上昇流域を表現する典型的な、白く輝いたり、ぼやけいる画像、その形は、帯状形か、勾玉形として表現されますね。

さらに、引用図②を凝視なさっていただければ、と思いますが、前記した帯状形か、勾玉形として表現される白く輝いたり、ぼやけいる画像は、何本かの筋状になった画像域が、一つにまとなって、帯状形や勾玉形を形成しています。

このことは、上空3000m付近の上昇流域は、特に顕著になった上昇流域が筋状になって形成されているといえますね。

地上の降水も、この、特に顕著になった上昇流域に対応して、地表付近の気流の収束箇所では一層発達します。この様子を、以下、引用図④⑤にてご覧下さい。

④4月17日12時の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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                                                                  ↓

⑤4月17日15時の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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関東地方周辺に限ると、特に、降水域が発達しやすい箇所は、栃木県、群馬県山間部と、埼玉県秩父地域~東京都西部山間部となっており、当該降水域が平野部へ移動すると言うパターンが一般的ですね。

特に、山梨県内では、埼玉県秩父地域~東京都西部山間部で発生・発達する降水域の移動に注意!当該地域での降水域の発達具合が顕著で、本州の南海上に高気圧があり、県内に暖湿流が大量に流れ込んでいる場合、この降水域は南西方向に移動して県内にも掛かり、県内全般的に大雨に見舞われやすい傾向にあります。


本州上を西から気圧の谷が通過 低気圧発生する場所はこんな所へ

2012-04-11 23:56:32 | インポート

①4月11日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②4月11日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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                                                  ↓

③4月11日12時の天気図 気象庁HPより引用

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4月11日は、西から本州上を気圧の谷が移動してきました。

当該気圧の谷に向かって南から暖湿流が流れ込んできたため、関東以西の各地を中心に大雨となり、24時間降水量が100㎜を超えた箇所もあちことで発生しましたし、全国的に、南~南西風も強まりました。

本州上を西から気圧の谷が通過時に、地上天気図上の何処に低気圧が発生するか?によって、各地の降水量や風向などがさまざまに異なってきますが、引用図①②を見比べれて頂ければ、特に気圧の谷が、東シナ海から西日本へと差し掛かっている際には、地上天気図上の等圧線がくぼんだ箇所が何処なのか?に注目するべきかと思いますね。以下のことが言えます。

Ⅰ:地上天気図上の等圧線がくぼんだ箇所に上昇流が発達して、雲の活動が活発である(水蒸気画像や赤外画像上で勾玉型や帯状型に白く輝く画像域となります。まとまった降水域があるとも言えます。)。

Ⅱ:当該、雲の活動が活発な区域が日本列島に差し掛かるに連れて、その区域に新たに低気圧が発生する。

よって、本州上に気圧の谷が接近してくる際には、地上天気図のみならず、雲画像図(水蒸気画像や赤外画像)にも注目!特に、引用図②で見受けられるように、帯状型が人参のよう形になっている場合は、とりわけ強い降水域を伴ってるもので、当該箇所に発生する低気圧は発達するものです。


暴風の区域は北日本へ 県内でも昨日以上の強風!

2012-04-04 23:55:09 | インポート

①4月4日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②4月4日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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3日に関東以西の各地に暴風をもたらした台風並みに発達した低気圧ですが、4日未明に、東北地方北部にあった低気圧に伴う前線の閉塞点に新たな低気圧が発生、当該低気圧が更に発達して北上、4日9時には、オホーツク海に進んで中心付近の気圧が952hpaと大型台風並みに発達しました。

このため、暴風の範囲は北日本や新潟県付近へも広がり、新潟県佐渡の両津では最大瞬間風速が43・5m(西風)を観測したほか、北海道から東北地方の広範囲(一部は栃木県日光地域)で、瞬間風速で30m以上の暴風を観測しました。

また、引用図②より、東北地方では、水蒸気画像上で、日本海側には白くぼやけた画像域が広がっていますが、奥羽山脈を経た太平洋側では水蒸気画像上では、日本海側ほど白くぼやけておりません。奥羽山脈などの脊梁山脈を境に、水蒸気画像上で、このような画像分布をするのは、脊梁山脈の風下側(奥羽山脈の場合ですと東北地方太平洋側)で、山越えのおろし風が強く吹くパターンです。

この、山越えおろし風が強まったため、東北地方太平洋側の仙台では、平均風速の最大で20・7m 瞬間最大風速が32・2mを観測しました。

③4月4日9時の甲信越地位周辺のアメダス風向風速分布図 気象庁HPより引用

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甲信越地方周辺に注目しますと、お隣の関東地方北部ではおおむね北西部となっている野に対し、関東地方南岸ではおおむね南西風となっていて、丁度、東京多摩地区あたりで、双方の気流がぶつかり合い、明瞭なシアーラインを形成しております。

東京多摩地区に、このようなシアーラインが形成されると、山梨県内全般的に強風(北西風で、富士五湖地域の一部や東部では、西~南西風となります。)となるもの(県内上空3000m以下で下降流が卓越するためでしょうか)で、甲府では、4日14時過ぎに、最大風速が14・8m 瞬間最大風速が23・9m(ともに北西風)と、風に向かって歩きにくくなるような強い風を観測しました。


急速に発達した低気圧日本海を北東へ移動 山梨県内では峡南や富士五湖で大雨 特に低気圧のこんな箇所には

2012-04-03 23:50:59 | インポート

①4月3日12時の天気図 気象庁HPより引用

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              ↓

②4月3日18時の天気図 気象庁HPより引用

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③4月3日18時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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④4月4日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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4月3日は、低気圧が急速に発達しながら日本海を北東へ進みました。

このため、ほぼ全国的に強い風に見舞われ、特に、関東以西の各地では、4月としては記録的な暴風となりました。

紀淡海峡に位置する和歌山県の友ヶ島では最大瞬間風速が41・9m(南南東風)を観測したほか、関東や東海、北陸や西日本のあちこちで、瞬間風速が30mを超す、大人でも吹き飛ばされるような暴風が吹き荒れました。

山梨県内では、

Ⅰ:風は、河口湖で最大瞬間風速28・4m(南南西風) 最大風速で13・3m(南西風)を観測したものに、甲府など盆地地域では最大風速ではおおむね10m以下とさほどの強風とはなりませんでした。

Ⅱ:雨ですが、24時間雨量が富士五胡地域の山中で113㎜ 峡南地域の南部で77・5㎜を観測して、一時、富士五湖地域には大雨洪水警報が出されたものの、盆地地域の甲府では19・5㎜止まりとなっています。

Ⅰ、Ⅱとも、四方を山地に囲まれた県内の地形的特性が如実に反映されているものですね。

、3月31日の記事でも紹介しましたように、等圧線の混んでいる箇所ほど風が強いのですが、特に、低気圧の南側に入る場合、寒冷前線付近(特に前側)で風が強くなりやすいもので、今回も、各地で低気圧から延びる寒冷前線の通過時頃に最大風速を観測している箇所が多くなっています。

主な観測地点の最大風速とその観測時間を列記しますが、引用図①②で、低気圧から延びる寒冷前線の通過が何時頃かを念頭に置かれてご覧下さい(気象庁HPより引用)

山口県下関 16・5m(西南西風)  12時42分

広島県広島 17・1m(南西風)  13時35分

島根県松江 22・1m(西風) 13時34分

和歌山県友ヶ島 32・2m(南南東風) 13時38分

和歌山県和歌山 22・9m(南南西風) 14時52分

大阪府大阪 14・9m(西風) 16時13分

静岡県静岡空港 20・0m(南風) 17時21分

東京都東京 15・1m(南南東風) 18時22分

東京都羽田 27・2m(南風) 18時59分

地形的特性などで、必ずしも当てはまらない地点もあるものの、おおむね、寒冷前線通過時の直前に最大風速を観測していることが解りますね。

さて、今後ですが 引用図③④⑤より、 3日18時現在、日本海中部にある低気圧に中心の南側には、水蒸気画像上の暗域(乾いた気流)が入り込んで、この低気圧から延びる閉塞前線の閉塞点付近の東北地方北部には、水蒸気画像城で、ほぼ円形に一際白く輝く画像域があります。

水蒸気画像上で、こういう画像が現れた箇所は、新たに低気圧が発生する兆候を示すもので、今後、この閉塞点付近に低気圧が新たに発生して、この低気圧が北北東へ進んで、4日9時にオホーツク海に到達して更に発達すると私は考えています。