①4月30日18時の天気図 気象庁HPより引用
②4月30日18時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工
日本付近は、日本海と中国大陸に中心を持つ寒冷渦(上空の偏西風帯が蛇行しすぎ、偏西風帯まで渦を巻いてしまった状態のもの)のため、東海地方や近畿地方南部では、24時間雨量で200㎜を超え、4月としては記録的ともいえる大雨となりました。
山梨県内でも、24時間雨量が、南部で118㎜、山中で117・5㎜ 古関で106㎜など、峡南や富士五湖地域の一部中心に、24時間雨量が100㎜を超えた箇所もありました。
引用図①②より、寒冷渦が発生すると、当該寒冷渦の南東側~南側には、暖湿流が大量に流れ込んで、とりわけ南東側で大雨に見舞われやすいものですが、おまけに、寒冷渦自体、字の通り、上空に寒気を伴っており、移動速度も遅いため、広範囲で急な強い雨や雷、降雹、突風など、激しい気象現象を引き起こします。
北海道~九州まで、寒冷渦が東海上に移動する、5月2日頃までは、大気が不安定になる昼過ぎから夕刻にかけては、天気の急変や落雷などには、注意が必要ですね。
寒冷渦に伴う、まとまった雨雲は、寒冷渦の南東にあり、引用図①のように、地上天気図で前線として描かれる地域周辺となりますが、当該まとまった雨雲から外れても、寒冷渦の南東~南側には、引用図②より、水蒸気画像上で、白く糸状の画像域が帯をなしております。こういった箇所では、大気が不安定で、雷雲が発生しやすい箇所と言えますね。雷雲は、水蒸気画像上に現れる、白く糸状の画像域の方向に沿って発生します。
さらに、引用図①より、地上天気図上には、寒冷渦に対応する気圧配置は、日本海に小さな低気圧があるのみ。このように、雲画像等を頼りにしないと、寒冷渦の全貌ははっきり解りません。厄介者です。
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