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台風18号 本州を縦断するも、県内は最悪コースから間一髪それる 大した被害はなし

2013-09-16 23:19:51 | インポート

①9月16日12時の天気図 気象庁HPより引用

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台風18号は、16日7時過ぎに愛知県豊橋市付近に上陸、その後本州を縦断しました。

山梨県にとっては、台風が県西側の長野県境付近を北北東へ進む進路を取ると、雨風が極めて強まり、最悪のコースとなるところでしたが、この台風18号、愛知県豊橋市付近に上陸後、当初は進路を北北東へとり、山梨・長野県境をうかがい、県内でも南東風が次第に強まりました。が、山梨県の手前で、進路がやや東側にずれ、山梨県を横切る進路を取り、関東平野へと進みました。

台風が山梨県を横切る進路を取ると、地形的特性で、山梨県内では、意外に強風にはなりにくくなるのが経験則です。おまけに、この台風18号、上陸後、その移動速度を、時速50キロ~60キロで足早に県内を通過したため、台風本体の雨雲のかかる時間が短くなり、雨量も若干抑制された結果となりました。

まさに、この台風18号 台風の山梨県にとっての最悪コースから間一髪外れたわけで、県内では大した被害が生じませんでした。一安心という所でしょう。

ただ、台風18号接近・通過に際して、県内では、東部富士五湖地域や峡南地域を中心に、24時間降水量があちこちで150㎜を超え、山中で278㎜ 南部で256㎜と、かなりの大雨となり、甲府でも72㎜を観測しております。

また風ですが、河口湖で、最大瞬間風速26・8m※毎秒値を観測しています。

県内では、山地では、雨が止んでも土砂災害に、盆地や山地の谷地地域では、河川増水には暫く注意が必要ですね!


台風18号は 16日本州縦断か、県内最悪のコースへ 大雨や暴風には厳重な警戒

2013-09-15 18:21:39 | インポート

①9月15日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月15日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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③9月16日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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台風18号は本州目がけて北上中です。

すでに、台風の外側を取り巻く活発な雲の集団がかかり、関東や東北では所によって1時間に60㎜を超す非常に激しい雨を観測し、浸水家屋が発生したり、一時、東海道新幹線も神奈川県内で不通となるなどの被害も発生しました。

台風18号は、引用図①より、15日15時現在、四国のはるか南海上を北へ進んでいます。引用図③より、台風18号の北北東側の北海道や、東北、関東の一部では、白く輝く画像域も見られます、さらに、台風の北北東側には、帯状に白い画像域が広く広がり、大陸方面から移動してきた暗域の外縁部も、日本海北部~東シナ海東部へとくっきりと見られます。

私自身、台風が本州接近時には、水蒸気画像に注目し、台風の進行方向前側の雲の形や、水蒸気画像の暗域の位置に注目しております。

ⅰ:台風は、水蒸気画像上で、台風から進行前側方向へ延びる帯状の画像域に沿って進む

ⅱ:前記した、台風の進行方向前側方向の帯状画像域と、隣接する暗域との画像のコントラストが明瞭になるほど、台風を帯状画像行きの方向へ押し流す上空の気流の風速は強くなる

ⅲ;台風の北西側からの暗域が流れ込む範囲が広がるほど、台風の北西側からは寒気移流が強い証拠で、こういう台風は、進行方向右側のみならず左側でも広範囲で強風に見舞われる。ⅱ、ⅲの状態を併せ持つ場合、台風の進行方向右側と左側の双方で、広範囲に渡って強風に見舞われる。

(ⅰ、ⅱ、ⅲとも筆者調べ)

という経験則がありますが、今回の事例に当てはめると、台風18号の進行方向の本州上では、帯状画像域が北北東方向へ分布し、その西側の暗域がくっきりとしてします。

よって、今回の台風18号、気象庁の台風進路情報を参考にすると、本州へ接近するにつれて、次第に速度を上げて進路を北北東へとり、紀伊半島~東海地方へ明日16日午前中に上陸し、本州を北北東へ進むものと見られます。

台風18号は、16日の未明から午前中にかけて、本県西部県境付近を北北東に通過する公算が強いです。このような進路を取る台風は、県内にとって最悪ともいえるコースですね。県内山地中心に大雨が続いて、各種大雨災害が発生し、さらに、県内高地中心にして、盆地地域、富士五湖地域とも南東風が荒れ狂うようになってしまいます。

これ方16日にかけて、山梨県内では、降り続く大雨による土砂災害や、洪水、浸水被害、さらには、暴風にも厳重に警戒してください!


県内全般的に大雨 だが 降水量にばらつき 個性ある分布!

2013-09-05 23:40:47 | インポート

①9月5日3時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月5日3時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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③9月5日3時の関東地方、山梨県周辺レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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4日に、四国や近畿、東海地方などに非常に激しい雨をもたらした活発な降水域は東へと移動し、5日は、強い雨の中心は関東地方周辺へとなりました。

山梨県内では、4日よるから雨脚が強まり、県内全域には大雨・洪水警報が出されて、山間部や富士五湖地域、峡南地区を中心に、24時間降水量が100㎜を超す大雨となり、土砂災害警戒情報も各地に出されました。

県内各観測地点で24時間降水量が100㎜を超えた地点は

古関 191・5㎜

南部 188・5㎜

乙女湖 112㎜

切石 103㎜

となりましたし、甲府でも94・5㎜に達しました。

しかし、その一方、比較的降水量が多かった山間部や富士五湖地域でも、24時間降水量は河口湖で49㎜、さらに、西部の大泉で26㎜となり、東部の大月や上野原でも20㎜台で終わり、県内でも、大変コントラストの大きな降水量分布となったのが特徴です。

これは、引用図②③より、暖湿流の流入方向が、南~南南西方向となり、地形的に当該方向に開いた鞍部や山の斜面にあたる地域で雨量がまとまったものの、山の陰にあたってしまった地域では、降水量はそれほど多くならなかった と私は推測します。


これから県内では5日にかけて大雨の恐れ!

2013-09-04 23:07:06 | インポート

.①9月4日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月4日15時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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③9月4日15時の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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9月4日は、台風17号から変わった低気圧が本州南岸を進んで、寒冷前線が日本海から本州上を南下してきましたが、台風17号から変わった低気圧の縁を廻るようにした入り込んだ暖湿流と、日本海から本州に南下する寒冷前線に伴う暖湿流とが合流した、近畿地方や中京地区では、記録的が豪雨となりました。

特に、名古屋市を中心とした、愛知県や岐阜県、三重県などの中京地区では、4日15時過ぎより、所によっては、1時間に100㎜を超すような記録的な大雨となり、4日夕方、名古屋市全域に、避難準備情報も出されたほどでした。

このような、記録的大雨になる場合、地表付近の気流の局地的な収束もさることながら、暖湿流の収束(上空1000m付近)も大きな要素になると、私は考えています。

引用図②より、4日15時現在、上空1000m付近で、名古屋では南南東風で20m以上とといまっています。これは、四国沖にある台風17号から変わった低気圧の外縁を廻るようにして南南東風として伊勢湾方面に流れ込んだ暖湿流が強まっている様子ですが、名古屋の北西側の福井では、北より風10m以上と、寒冷前線が通過直後である様子で、4日15時現在、寒冷前線が濃尾平野付近に差し掛かっていることが推測されます。

通常、寒冷前線は、前面に南西風として、暖湿流が流れ込んでいるもの。前記した、四国沖にある台風17号から変わった低気圧の外縁を廻るようにして南南東風として伊勢湾方面に流れ込んだ暖湿流と、濃尾平野周辺で暖湿流同士が合流していることが解ります。

異なった気流の暖湿流同士が合流すれば、当該合流箇所では、上昇気流が周辺地域よりより一層強まることは当然の成り行きとなります。

引用図③より、4日15時現在、寒冷前線に伴う南西風の暖湿流と、台風17号から変わった低気圧の外縁部を流れてきた、南南東風の暖湿流とが合流している濃尾平野周辺で、特につ陽降水域が発生ていることが判ります。

台風(台風から変わった低気圧も同様)、前線、太平洋高気圧の外縁が、天気図上にある場合、それぞれから暖湿流が流れ込んで、当該暖湿流同士が合流した箇所で、特に雨雲が発達するものです。

そして、このような、異なった気流の暖湿流同士が合流して引き起こす大雨は、当該暖湿流を供給している台風、低気圧や前線の移動と共に、その移動方向へ移動するといった保存性もあります。

すでに、4日夜になって、寒冷前線東進に伴う強い雨雲の一部が県内に掛かり、一部で1時間に40㎜以上の激しい雨を観測した地点も出てきました。

これから5日にあけて、県内では、大雨や落雷、突風には充分に警戒してください!