へえ〜!そうなんだ!山梨県

山梨に特化した自然現象を紹介!
連絡先は
tenki@air.ocn,ne.jまでよろしくいお願いいたします!

定石通り 八ヶ岳おろし強風 甲府では瞬間27・5m

2013-03-21 23:56:44 | インポート

※記事内風速表示は、毎秒値表示です。

①3月21日3時の天気図 気象庁HPより引用

13032103

②3月21日3時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

20130321030000

③3月21日3時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

20130321030000u

前線が東海上へ抜けた21日未明から昼頃にかけて、県内ではおおむね北西風の強風が吹き荒れました。

甲府では3時04分に27・5m、10分間の平均でも15.5mを観測しました。

他、県内おもな各観測地点最大風速は以下の通りです。

韮崎 13・1m(北西風)

大泉 11・7m(北西風)

切石 11・0m(北東風)

大月 9・0m(南南西風)

河口湖 8・1m(北西風)

この強風のため 県内では、JR中央線のダイヤが乱れ、中央自動車道では、一部区間で、50キロ速度規制がしかれました。

この強風ですが、本ブログ3月2日の記事で紹介した様に、雲画像上で関東南岸に雲の帯があり(引用図②)、この、雲の帯を形成させている下層の上昇流が山梨県内の中層以下の下降流を強め、八ヶ岳おろしを発生させたため、と私は考えています。

さらに、引用図②より、日本付近は冬型気圧配置になっているものの、日本海では、冬型気圧配置時に発生する筋状雲がさほど発達していなく(つまり上空寒気流入はさほどでもない)、引用図④より、東北~関東付近にかけて、上空1000m~3000mにかけて、北西~西より風がおおむね20m以上と大変強まっており、こういう大気の状態であれば、山越えのおろし風が発達しやすい気象条件といえます。


18日は 県内ではあまりない 低気圧南側での強風発生!

2013-03-18 23:56:29 | インポート

※記事内風速表示値は毎秒値です。

引用図は3月18日12時の天気図 気象庁HPより引用

13031812_2

3月18日は、日本海で低気圧が発達しながら東北東に進んで、山梨県付近では等圧線の幅が混みました。さらに、日中、河口湖上空2000m付近で、南~南西風が25m以上と相当にと代待ったため、普段、低気圧の南側での強風が発生しにくい山梨県内では、ほぼ全域で、おおむね、南東~南西の強風となりました。

各地の最大風速ですが

甲府で 12・2m

山中で 11・0m

韮崎で 10・9m

河口湖で 9・5m

切石で 8・9m

古関で 8・3m

大月で 8・1m

南部で 7・2m

勝沼で 6・3mとなっています。山中では観測史上最大の強風を観測しました。

また、瞬間風速の最大では、 甲府、山中、南部で20mを超え、他の各観測地点でも15m以上を観測しました。

この強風のため、県内を走るJR中央本線では、18日午前中に、小淵沢~富士見間で、運行停止規制値を超す風速を観測、一時運転見合わせとなったほか、中央自動車道の相模湖~勝沼間の上下線で、時速50キロ規制がしかれました。


中西部甲府盆地周辺で 八ヶ岳おろし風の強風吹き荒れる 甲府では家屋損壊被害も!

2013-03-02 17:15:29 | インポート

※記事内風速値表示は毎秒値を表示です。

①3月2日9時の天気図 気象庁HPより引用

13030209

②3月2日9時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

20130302090000kumo_3

③3月2日9時の山梨県周辺アメダス風向風速分布図 気象庁HPより引用

20130302090000

3月2日は、発達した低気圧がオホーツク海沿岸と北海道の西海上へ進んで、本州付近は、北日本や東日本を中心に強い冬型気圧配置となりました。

山梨県内では、2日明け方から中西部甲府盆地周辺で北~北西の強風(八ヶ岳おろし)が吹き荒れ、甲府では、午前8時85分に最大瞬間風速25・8m、10分間最大風速でも、午前9時過ぎに14・9mと、風に向かって歩きにくくなるような強い風を観測しています。

この強風のため、甲府市内では、家屋の屋根が破損したりする被害が発生!JR中央線のダイヤも乱れ、県内を走る中央自動車道では、勝沼~小淵沢間で沿線の風速計で速度規制の基準値風速15mを超えたため、この区間上下線で、速度50キロ規制がしかれました。

県内の、この強風、筆者が 八ヶ岳おろし を呼んでいる、県西部県境にある八ヶ岳山系や八ヶ岳山系と南アルプスとの地形的鞍部を吹き降りてくる、山越えのおろし風が強まったためですが、この八ヶ岳おろしが強まる際には、雲画像上で、関東南岸に、雲の帯が見られることが特徴です。

引用図①②より、オホーツク海にある低気圧から延びる寒冷前線の伴う雲が、本州の東海上へ長々と延びていますが、この雲の帯がある三陸沖がら関東南岸に、ひげのように、別のちい雲の帯A1 とA2が見られますが、この、A1 とA2は、段階的に本州上空に流れ込む寒気の先端部分に見られる局地的な中層以下の上昇流に伴い発生したもので、引用図③より、当該雲の帯の北側の東京以北の関東平野では、北~北西風が強まっていますが、神奈川県西部~伊豆諸島付近にかけて、関東平野からの北よりの気流と東海道沿岸からの西より風がぶつかり合い、風速は弱めで風向は疎らとなっています。

一方、山梨県甲府盆地周辺では、前記した関東平野と東海道沿岸からの双方の気流がぶつかり合った地域の北西側に位置し、風速は強め(甲府で北北西14m)となっております。

以上、2日の県内甲府盆地のおろし風は、

ⅰ:段階的に本州上空に流れ込む寒気の先端部分に見られる局地的な中層以下の上昇流に隣接する中層以下の下降流に入っていた。

ⅱ:甲府盆地周辺では、引用図③での、関東平野と東海道沿岸からの双方の気流がぶつかり合った地域(北西側)に隣接し、下層での下降流が一層強められた。

以上2点が原因となったわけですね。

山梨県内の場合、前記ⅰ、ⅱの条件を満たす場合、ⅱで紹介した、関東平野と東海道沿岸からの双方の気流がぶつかり合った地域が

A:県の南東側にある場合は、甲府盆地周辺で強風となり、

B:県の東側に位置する場合は、甲府盆地のみならず、富士五湖沿岸の地域や東部桂川流域沿いや御坂山地南東斜面沿いの地域まで強風となります。