カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風5号は5日午後和歌山県北部へ上陸 台風から離れた山梨県東部で局地的豪雨 流れ込み異なる暖湿流同士の収束で発生!

2017-08-10 01:32:28 | 日記
①8月7日15時の天気図 気象庁HPより引用



観測史上3番目の長寿となる台風5号ですが、7日15時過ぎに和歌山県北部へ上陸しました。

この頃、台風から東へ離れた山梨県東部の大月市や都留市などでは、局地的に雨雲が非常に発達し始め、7日夜にかけて、1時間で100㍉を超す豪雨の見舞われて、
土砂崩れや、低地の浸水など発生し、JR中央線や中高自動車道など、一部区間で通行止めとなりました。


この、山梨県東部の局地的豪雨発生のカラクリですが

②8月7日15時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用



③8月7日 ⅰ:16時40分 ⅱ:17時の 山梨県周辺レーダーエコー合成図 気象庁HPより引用
ⅰ:





引用図②より、7日15時、台風を取り巻く反時計回りの気流が、東海地方より分布していますが、
この気流とは別に、関東地方から山梨県周辺には、上空1000㍍から3000㍍まで、南寄りの気流が卓越しております。
これは、台風の外縁部を廻るようにして流れ込んできた暖湿流と、太平洋高気圧の外縁部を廻るようにして流れ込んできた暖湿流の存在を示すものですが、山梨県周辺の目を向けると、河口湖の上空3000㍍付近では、南寄り風で風速20㍍以上と周辺より風速が強めです。これは、前記した暖湿流が、富士山の東側斜面でぶつかり、南北方向に収束している状態を示すものです。

③ⅰ.ⅱより、7日16時40分、と17時には、この、上空3000㍍で、南北方向に帯状にに暖湿流が収束していると推測される山梨県東部地域で ほぼ帯状になった非常の発達した雨雲の集団が形成されて停滞気味となっています。

上空3000㍍で、富士山東側で衝突し、南北方向に収束した結果、帯状に雨雲を非常に発達させてしまったため今回の山梨県東部の豪雨は発生した原因思われますね。


山梨県東部には、7日15時頃より、帯状に発達した雨雲が、21時頃までかかり続け、ところによっては総雨量が300㍉を超す豪雨となりました。、 、
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7月12日 九州北部豪雨から1週間 今回の九州北部豪雨 中層の上昇流収束が大きな要因

2017-07-13 01:07:23 | 日記
①7月5日15時の天気図 気象庁HPより引用



7月5日15時頃より、九州北部の福岡県と大分県境地域では、1時間に100㍉を超す猛烈な雨が凡そ数時間降り続き、総雨量が700㍉以上の達した箇所も出現!福岡県南部山間部から大分県北部にかけての地域で、浸水や河川の氾濫、山がけ崩れにより甚大な災害となってしまいました。

この九州北部の豪雨ですが、異なる方向から中層での上昇流同士が、豪雨発生地域上空で互いに収束、さらに上昇流を強め、下層の気流を呼び込んで上昇流をより一層強化、この状態を持続させたためと推測されます。

まず、

② 7月5日12時、15時、18時 の水蒸気画像情報図と九州北部地域周辺レーダーアメダス解析雨量図
ⅰ:は12時 ⅱ:は15時 ⅲ は18時 気象庁HPより引用

ⅰ:



ⅱ:



ⅲ:



②ⅰ、ⅱ、ⅲの引用図内、

黄色丸印は、今回、豪雨が発生した地域 

A は、太平洋高気圧の外縁を流れる暖湿流の収束で形成された、上空3000㍍付近の上昇流域

B は、上空3000㍍付近の上昇流のうち、梅雨前線の流れ込む暖湿流が形成したものと、偏西風帯の谷の前面で発生したものとが合流して収束している箇所

を表しますが、

ⅰより 5日12時現在、A と Bとの合流地域が九州北部に接近しつつあ状態

続いて

ⅱより、5日15時現在になると、A と B の合流地域は、今回の豪雨発生地域にかかり始め、この頃より、豪雨発生地域で1時間当たり100㍉を超す、猛烈な雨に見舞われ始めております。

ⅲより、5日18時現在、前記の状況をほとんど変化なし、A Bの合流地域は、豪雨発生地域にかかり続けております。

ⅰ、ⅱ、ⅲよりA, Bの合流地域(上空3000㍍付近の上昇流のうち、太平洋高気圧の外縁を流れる暖湿流が形成したものに、梅雨前線に沿って流れる暖湿流と偏西風帯の谷の前面とが形成したものとが互いに合流している地域)では、中層での上昇流域の互いに合流収束の結果、下層での気流の収束を引き起こした ことも推測され、その結果、、雨雲が猛烈に発達している様子がわかりますが、西北西〜東南東方向と 西南西〜東北東方向とに帯状に強まった雨雲同士が今回の豪雨発生地域周辺で合流し、より一層雨雲が強まっている様子もわかりますね。
③今回の豪雨発生地域周辺の地形図 国土地理院HPより引用


引用図③と、引用図②ⅰ、ⅱ ⅲのレーダーアメダス解析雨量図を比較すると、

前記した 西北西〜東南東方向と 西南西〜東北東方向とに帯状に強まった雨雲同士、福岡県と佐賀県の県境付近にある脊振山地のおのおの北縁と南縁に沿って発達しており、これらの帯状の発達した雨雲は、脊振山地の東側で互いに合流し更に猛烈に発達、当該猛烈に発達した雨雲が、今回の豪雨発生地域周辺にかかる続けたことで、今回の豪雨災害を引き起こされた と言えるでしょう。


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帯状に雨雲強まりやすい近畿地方 帯状雨雲の隣接箇所で強風が

2017-06-23 09:44:58 | 日記
①6月21日6時の天気図 気象庁HPより引用




②6月21日6時〜8時の近畿地方周辺レーダーエコー合成図:イ と
全国ウインドプリファイラー風向風速分布図:ロ ⅰ:6時 ⅱ:7時 ⅲ:8時 
気象庁HPより引用


ⅰ:

ⅱ:

ⅲ:



ⅰ:

ⅱ:


ⅲ:







6月21日、低気圧が日本海と本州南岸とを東進し、東北以南の各地では大雨となりました。


引用図②の イ ロ より、近畿地方には南東〜南西とした吹き込んだ気流(暖湿流)が収束しながら強まっている様子で、
紀伊半島南部東部~愛知県にかけては南東風と南寄り風 淡路島周辺から兵庫県西部では南西風と、紀淡海峡からの南寄り風とが収束して
帯状に発達した雨雲となっています。

本州で、特に近畿地方では、東縁が関ケ原から若狭湾にかけての地形的鞍部、西部では、紀淡海峡や瀬戸内海、さらに、兵庫県西部から中国地方東部にかけては、地形的鞍部がほぼ南北方向に、
一方、紀伊半島から近畿地方中部にかけては、ほぼ東西方向から北東〜南西方向にかけて地形的鞍部が分布いるため、低気圧や前線が近畿地方を接近・通過時には、紀伊半島と、これとは別に、
近畿地方中部や西部に、雨雲が北東〜南西方向へと帯状に強まりやすい特性がありますね。


これは、前述した紀伊半島南部東部~愛知県にかけて流れ込んだ南東風となった気流と淡路島周辺から兵庫県西部を流れてきた南西風とが若狭湾沖でまとまり、低圧部が発生しやすいためです。

③6月21日6時~8時の近畿地方周辺周辺アメダス風向風速分布図 気象庁HPより引用
イ:6時  


ロ:7時  


ハ:8時 



一方、引用図②③を見比べてみますと、前出の帯状の発達した雨雲の外縁部(特に南方向)で、風速が特に強まり、所々で風速が20㍍毎秒にもなる台風並みの強風となっております。
これは、帯状の発達した雨雲を形成した上昇流の隣接箇所ということで、反対に下降流が卓越することで、上空の強い風を引きずる下ろされたためと考えられます。


このように帯状の発達した雨雲では、雨雲が位置する上空の風向風速に要注意!
当該、帯状雨雲周辺の上空1000㍍付近で帯状雨雲を移動させる方向の風向が、風向のうち概ね20㍍以上であれば、当該帯状雨雲の風下外縁部の地表では、風速が20㍍毎秒を超え始めますようになります。
(筆者調べ)
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21日、各地で高温、群馬館林では5月観測史上最高となる35・3℃を観測

2017-05-22 08:18:37 | 日記
①5月21日21時までの全国日最高気温一覧図 気象庁HPより引用



②5月21日21時までの関東甲信越地方周辺日最高気温一覧図 気象庁HPより引用




③5月21日12時の天気図 気象庁HPより引用



④5月21日12時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用



⑤5月21日9時のAUPQ35図(日本と東アジア周辺の上空約5500㍍※下側 と上空約10000㍍※上側の気温,風向風速、気圧高度図です。
気象庁HPより引用



5月21日、ほぼ全国的に日中、気温が上昇して、全国の各観測地点のうち150か所を超える地点で最高気温が30℃以上となる真夏日を観測し、
とりわけ、群馬県館林では、最高気温が35・3℃と、5月としては観測史上最高となる気温、また、全国で本年初となる猛暑日を観測しております。

この季節外れの暑さの要因は?ですが、まず、引用図③④より、本州上では、南西諸島とシベリア地域の前線との間に位置し、高圧帯に入っていて、この高圧帯、上空2000㍍と3000㍍で、本州中央部に時計回りの気流が解析せれているように、上空まで根を張る勢力の強い高気圧であることがわかります。

この勢力に強い高気圧に本州上が覆われたため、引用図④より、上空1000㍍付近では、風向が疎らで風速が比較的弱めになっていることが推測されますね。

当該、本州中央部に位置している、勢力の強い高気圧、成因は?ですが、

まず、引用図⑤の下側図より、南西諸島の南まで夏の太平洋高気圧が張り出しており、一方、モンゴルからシベリア地域には強風軸がほぼ東西方向に分布していて、この強風軸の南側にあたる、中国大陸東部や本州付近で、特に気温は高まっております。

さらに、引用図⑤の上側図より、日本と東アジア周辺の上空10000㍍付近には、強風軸が南西諸島上空と、上空5500㍍付近と同様、モンゴルから東シベリア周辺にみられ、中国大陸から日本付近にかけては、
双方の強風軸の間に位置しております。

これらのことより上空の偏西風帯が、どうもチベット高原で分断されていることがわかり、このチベット高原の風下側にあたる中国東部から日本付近で分断された偏西風帯に伴う強風軸の間に入って、下降気流が卓越し,本州中央部にも勢力の強い高気圧を発生させたことによる断熱昇温が生じた というのが今回の高温の要因かと思われます。
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14日、熊本地震発生より1年 益城町内ではこんな特性が

2017-04-15 02:23:28 | 日記
4月14日、熊本地震発生より丁度1年が経ちました。

この地震(㍻28年4月14日、4月16日発生した地震はじめ一連の地震による)で、202名の方々が亡くなり、
未だに、熊本県内では、 4万人もの方々が仮設住宅暮らしを強いられております。

この熊本地震で、震度7 が2回観測された熊本県益城町ですが、同じ益城町内で、しかも直線距離でものの800㍍程度しか離れていない地点同士で、
実にコントラストの大きい揺れ方をしていました。

①熊本地震で、4月14日21時26分発生した地震での波形
A:益城町辻の城公園内観測地点(計測震度6・4 震度6強を観測 防災科学技術研究所設置
B:益城町宮園観測地点(益城町役場内、計測震度6・6 震度7を観測 熊本県設置)
※Aは防災科学技術研究所HPより引用 Bは気象庁HPより引用
※A、B双方比較する際に注意!経過時間をAは、21時26分20秒を0として表記しています!

A:


B:


②引用図①にて地震波形を紹介したA B各地点の位置図 国土地理院HPより引用


引用図①より、A Bとも 上下方向の揺れが最大になった直後から 東西方向と南北方向の揺れが大きくなっています。これは地震波の中で表面波のラヴ波が顕著になっていることを示しており、このことは、A、B共に、地表に近い地層が比較的やわらかい表土層で覆われていることを示すものですが、
Aよりも Bの方が、ラヴ波がより顕著になっています。つまり、Aよりも Bが表土層が厚く、地盤が軟弱である証拠ですね。

さらに、最大加速度観測時に目を向けると、A では、上下方向、東西方向 南北方向の加速度のピークがほぼ同時刻ですが、Bに至っては、上下方向の加速度のピーク観測後、遅れて、東西方向の揺れ内で観測しており、東西方向や南北方向の揺れは、上下方向よりぐっと大きく、大きな揺れの継続時間も
Aと比較するとBが長いことが読み取れます。さらに、B は Aよりも、最大加速度は小さく、最大加速度発生時の地震波の周期が長いですね。
このことからも、B は A よりも地盤は軟弱であることを物語っております。

実際、引用図②より、A は B よりも、標高の高い地点の位置しており、B は、近隣で小河川が流れ始めていて、A よりも地下水位が高いことが言え、地盤が軟弱であることがわかります。

地震波は、より地盤が柔らかくなる(硬くなる)ほど、
周期の長い(周期の短かい)地震波が卓越する。地震波の最大は、遅れて(早く)やってくる。

これ、鉄則 ですね。


この 鉄則 ゆえに、地盤が軟弱な地域ほど、継続物の被害は大きくなるわけです。
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