①ⅰ 3月30日6時の天気図 気象庁HPより引用
①ⅱ 3月30日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用
3月30日は、午前中、日本海沿岸を低気圧が発達しながら東北東へ進んできました。
低気圧が日本海を進む場合ですが、引用図①ⅱのように、低気圧の南側が、水蒸気画像で、三角型に、白く輝いたりぼやけたりする画像が写しだされている場合は、南から暖湿流が低気圧へ向かって大量に流れ込んでいる証拠で、本州の日本海側のみならず、太平洋側でも雨量がまとまり易くなります。
さらに、当該、低気圧へ流れ込む暖湿流が、下層(上空およそ1500m以下)の地形的な特性(、日本列島の脊梁山脈の鞍部に当たる箇所)で、暖湿流同士が局地的に収束し、とりわけ発達した降水域を形成し、その箇所には、新たに別の低気圧が発生することが多いものです。※筆者調べ
前記した、低気圧が日本海を進む場合、日本列島の脊梁山脈の鞍部にあたる部分で、新たに別の低気圧が発生す易い箇所はどこか?ですが、紀伊半島沖~紀伊水道周辺が最も多いですね。※筆者調べ その様子を引用図①ⅰと引用図②③を時系列で比較してご覧下さい
②3月30日12時の天気図 気象庁HPより引用
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③3月30日18時の天気図 気象庁HPより引用
ご覧のように、紀伊半島沖~紀伊水道辺りで新たに発生する低気圧と、当初から、日本海を進んでいた低気圧との間ですが、帯状に発達↓降水域が形成され、地上天気図上では、当該部分が閉塞前線として描かれ、当該閉塞前線の閉塞点に、前記した、紀伊半島沖~紀伊水道辺りで新たに発生する低気圧が表現されることもありますね。この場合は、暖湿流の日本海側への突っ込みが、比較的狭い時に見られます。
そして、この場合、新たに発生する低気圧が、閉塞点として表現された場合、当該、新たに発精した低気圧が主力となって発達し、本州南岸から東海上へと進むパターンを取ります。※以上は、全て筆者調べによります。
低気圧が日本列島周辺での個性ある振る舞いの一つですね。
山梨県内では、このような気象条件時には、県内峡南地域~富士五湖地域で特に降水量がまとまります。
30日の事例では、山梨県内では、24時間降水量は、山中で75・5㎜ 南部で73㎜でした。