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寒気の吹出しもいろいろなタイプがあります!

2011-12-01 23:57:13 | インポート

①12月1日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月1日9時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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12月1日、師走最初の日は、本州上に寒気が流れ込んで、ほぼ全国的に気温が下がりました。

仙台では初雪を観測、東京では最高気温が前日を比較すると10℃以上も低下し、真冬並みの寒々しい1日となりました。

ところで、本州付近が冬型気圧配置となって、本州上に寒気が流れ込んで来る際に、いろいろなタイプがあるものなのです。どういうタイプとなって本州上に寒気が流れ込んでくるかは、前面の暖気の勢力如何によって決まるものです。

まず

Ⅰ:大陸からの寒気移流の前側の暖気の勢力が比較的弱く、本州付近からすんなりと退く場合・・・・・本州付近では等圧線の走向がほぼ南北に走る。

Ⅱ:大陸からの寒気移流の前側の暖気の勢力が比較的強く、本州の南海上までその勢力を広げている場合・・・・・本州付近では、北日本では等圧線の走向がほぼ南北方向となりますが、本州の南半分ではほぼ東西方向に走るようになる。そして、大陸からの気圧の谷(引用図②ではCの部分)が、本州付近を通過するまで、この状態は持続する

Ⅲ:大陸からの寒気移流が、西日本方面から広がる場合・・・・・本州付近では、日本海付近で等圧線が袋状(低圧部)となり、北日本では、かえって、寒気移流の前側の暖気の勢力内におさまってしまい、気温は高目となってしまうこともある。

以上のタイプがありますね。

今回の場合、前記の Ⅱのタイプに該当しますが、このⅡのタイプになる場合、本州の南海上には前線が走り、前線の北側には、引用図②で示す、A、Bのような雲の集団が、帯状に幾重にも連なりようになります。

タイプⅡの場合、対馬海峡周辺では、北東風が強く、特に、前記した帯状の雲の集団の後面に入ると、事の外、風速が増し、海上では時化る癖がありますから、油断なりません!

今回12月1日も、未明から朝方を中心に、対馬海峡周辺では、北東風が非常に強まり、山口県萩沖の見島や長崎県の壱岐対馬の一部では、風速20mを超す北東風が吹き荒れ、これらの地域には、暴風警報や波浪警報が一時発表されました。