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県内では記録的暑さ続く 勝沼で39・1℃ 甲府で38・9℃、河口湖でも猛暑日35・3℃

2013-07-12 18:13:23 | インポート

①7月12日16時までの山梨県内各観測地点最高気温一覧図 気象庁HPより引用・加工

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②7月12日12時の天気図 気象庁HPより引用

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③7月12日12時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図

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連日、山梨県内では、所によっては体温を大きく超えるような猛烈な暑さが続いていますが、12日も、観測史上最高気温を観測する箇所が散見、県内の全ての観測地点で、最高気温が31℃以上となるような、まさに灼熱地獄 のような1日となってしまいました。

日中の最高気温ですが、勝沼で39・1℃と、3日連続の39℃台となりましたし、甲府では観測史上4番目の高温となる38・9℃を観測!高冷地である河口湖で35・3℃、八ヶ岳山麓の大泉でも35・1℃を観測しています。(引用図①)

切石、河口湖、大泉では、観測史上最高となる最高気温を観測したことになります。

この記録的な猛暑ですが、引用図②③より、本州南海上の太平洋高気圧に対応して、上空3000mまでの風向は時計廻りとなって、高気圧性循環となっており、本州南海上の太平洋高気圧が上空まで勢力がある、背の高い高気圧であり、当該高気圧に、ここ数日、関東以西の各地を覆っていました。

さらに、引用図③より、上空1000m、2000m、3000mのいずれでも、西日本の各地では南西~西より風で、東海地方で、名古屋では西北西風、静岡で西より風となっていますが、日本海側の高田で西南西風となっており、いずれの地点でも風速が10m以上と強まっています。

これは、太平洋高気圧からの西より風が、中部山岳で衝突して分断された結果となり、こういった状態下では、中部山岳や伊吹山方面を吹き降りる山越えの気流が東海地方や甲信地方、関東地方で卓越するようになるもので、こういった条件下で、山梨県内の記録的な猛暑が発生したわけです。


県内猛烈な暑さ 勝沼では観測史上最高の39・1℃を観測!

2013-07-09 23:58:45 | インポート

①7月9日16時までの日最高気温画像 気象庁HPより引用

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②7月9日9時の天気図 気象庁HPより引用

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③7月9日9時の気象庁AUPQ78図 日本気象予報士会HPより引用

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連日、東日本、西日本の広範囲で大変厳しい暑さが続いていますが、7月9日も、この状態は続き、最高気温は、全国観測地点の94地点で35℃以上、622地点で30℃以上を観測しました。

山梨県内では、勝沼で最高気温が39・1℃と、観測史上最高気温を観測したのをはじめ、甲府で38・2℃と、2日連続して、体温をはるかに超えるような猛烈な暑さとなりました。

県内各観測地点の最高気温は以下の通りです

勝沼 39・1℃

甲府 38・2℃

古関 36・6℃

韮崎 36・1℃

切石 35・8℃

大月 35・3℃

南部 34・6℃

大泉 34・1℃

河口湖 32・4℃

山中 31・1℃

この大変な暑さですが、

引用図②より、本州の南海上には太平洋高気圧があり、引用図③(上側が700hpa※上空およそ3000m付近 下側が850hpa※上空およそ1500m付近 の気温と風向風速分布図です。)より、上空3000m付近と上空1500m付近でも本州南海上は高気圧となっていて上空1500m付近では、東日本と西日本では、おおむね西~西北西となっており、関東~四国の各地域では、気温21℃以上、紀伊半島から四国沖には、気温22℃以上の高温域があります。

この、上空1500m付近の高温域は、前記した、上空1500m付近の西~西北西風が、本州や四国の脊梁山地を超える気流が、フェーン現象を引き起こした結果といえますが、さらに、上空1500m付近で、西~西北西となる場合、山梨県内では、風下にあたる中西部盆地地域などで、フェーン現象による昇温の影響を地形的に一層受けやすいため、温がより上昇したもの と 私は考えています。

この気圧配置、引用図にはありませんが、少なくとも今週一杯続きそうで、東日本や西日本を中心とした猛暑、暫く続きそうですね。

皆さん!熱中症にはくれぐれもお気をつけください!!


大雨は水蒸気雲画像のこんな箇所で発生

2013-07-03 18:25:55 | インポート

①7月3日12時の天気図 気象庁HPより引用

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②7月3日14時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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梅雨前線が再び西~本州付近日本海側へと延びてきた3日ですが、昼前より九州北部や中国地方などで所によっては1時間に70ミリを超すような非常に激しい雨が降った箇所もありました。

私自身、我流のようですが、梅雨期や台風接近など、大雨が予想される際には、雲画像でも水蒸気画像を凝視しています。

水蒸気画像上で帯状に白くぼやけた区域は暖湿流が集中して流れ込んでいる区域ですが、この帯状の白くぼやけた区域同士が合間見える箇所で、特に雨雲が発達して、激しい雨を観測するといえます。

引用図①より、3日12時現在、梅雨前線が中国大陸から朝鮮半島を通り、東北南部へと延びていますが、この2時間後の3日14時現在の日本付近の水蒸気画像を見ると、前記したような帯状の白くぼやけた区域が A Bの2本見受けられます。

Aは、太平洋高気圧の外縁部を廻るようにして流れ込んだ(一部は、インド洋方面からの南西モンスーンに伴う暖湿流が入り込んできていますが)暖湿流ですが、Bは、中国東北部~シベリアにある気圧の谷に伴う、上空3000m付近の上昇流が引き寄せた暖湿流です。A とBの合流する九州北部~中国地方西部付近に、水蒸気画像上でとりわけ白く輝く画像域があり、これは、非常に発達した雨雲の集団を反映しているもので、この非常の発達した雨雲の集団は、ご覧のように、太平洋高気圧の外縁部や、インド洋方面からの南西モンスーンに伴う暖湿流が入り込んできた暖湿流と、気圧の谷に伴う上空3000m付近の上昇流が引き寄せた暖湿流とが合間見えて収束した結果発生したものですね。

このように、太平洋高気圧の外縁部を廻るようにして暖湿流が本州付近へ流れ込んでいる所へ、上空3000m付近の上昇流域が接近して合流するようになると、双方が暖湿流を伴っていますので、非常に、雨雲が発達するものです。

上空3000m付近の上昇流は、換言すれば、500hpaの正渦度が移流してくる箇所といえますから、500hpaの正渦度が、前記した太平洋高気圧の外縁部の暖湿流に接近してくる場合は要注意!当該渦度のエリアが比較的狭いほうが、局地的な地域で雨雲を非常に発達させますから油断なりません。

さらに、雨雲発達にはもうひとつ、下層の気流が地形的特性による収束も大きな要素ですが、この地形的特性による収束というもの、下層部分の鉛直方向の気流のコントラストが大きくなる(風向が異なってくる)現象下でも、気流同士の収束は加速されるもの。ですから、夜間~朝方など、沿岸部(特に暖湿流の流れ込んで切る方向に開いた鞍部になっている地域)では、雨雲が局地的に非常に発達しやすい傾向があります。この点、防災上、看過できませんね。