①5月2日9時の天気図 気象庁HPより引用
②5月2日9時のエマグラム図(浜松) オハイオ州立HPより引用
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③5月2日21時の予想天気図 気象庁HPより引用
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④5月3日21時の予想天気図 気象庁HPより引用
本年春は、上空の偏西風の蛇行が著しいせいでしょうか?本州付近を高気圧が通過した後、東海上にて勢力を強め、後面に入る本州付近に南から暖湿流を大量に流れこまさせるパターンが多くなっていますが、昨日5月2日からは、またまた、前記のようなパターンとなって、南西諸島や西日本の太平洋側には、南から暖湿流が大量に流れ込んで、所処で強い雨が断続的に降り続いています。
今日3日には、引用図①より、前線を伴なった低気圧が四国沖へと進んで、当該低気圧の前側には南から暖湿流が大量に流れ込んで、強い雨の区域は、関東地方や東海地方へと広がりつつあります。
3日12時までの24時間に、静岡県や三重県の一部では、降水量が200㎜を超えています。
南から暖湿流が本州へ流れ込んでくる場合、上空3000m付近までの風向風速に注目しましょう!
◆地表付近~上空1000m付近にかけて、南から暖湿流が大量に流れ込んできる場合、本州の太平洋沿岸部などで、内陸部の相対的に気温の低い気流と衝突して、沿岸部中心に降水量がまとまりますが、
◆今回のように、地表付近から上空3000mまで、おおむね風向が同一で、風速も全般的に強めとなっており、特に、上空1500m付近で風速が40ノット以上(風速おおむね22m以上)となる場合、風向に直交する地形の斜面沿い(今回の場合、東~南東に開いた山の斜面にあたる地域)で、降水量が特にまとまるようになります。
これに、引用図①と③④にて、低気圧の移動予想状況を見てみると、2日21時に紀伊半島沖へ、3日21時になっても関東地方付近へ達するように、低気圧の移動速度が極めて遅くなる様子ですね。
低気圧の移動速度が遅い+低気圧の前面には暖湿流が大量に流れ込んでいる と言う状態では、強い雨が長時間にわたって降り続くことにもなり、大雨災害がより一層発生しやすいといえます。
山梨県内では、前記した地形的特性を持つ地域、東部や富士五湖地域のみならず、西部の南アルプスス沿いの斜面沿いにあたる地域を中心に、大雨災害には要警戒ですね!