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次第に変形しつつある台風8号 鹿児島県に上陸 本州南岸から東日本へ向かう予想

2014-07-10 12:12:21 | インポート

①7月10日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②7月10日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版)気象庁HPより引用・加工

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沖縄本島等に、記録的な大雨や暴風をもたらした台風8号ですが、10日7時頃、鹿児島県阿久根市付近へ上陸しました。本年初の日本列島へ上陸台風となりました。

引用図①②双方比較すると、台風8号の雲の形は、発達中の台風に見られる、螺旋状雲が渦巻くような形ではなく、台風の眼もぼやけてしまっています。台風が衰えつつある証拠ということろです。

ただ、台風の進行方向右前側から右側、そして、右後側にあたる、東日本以西の各地や本州南海上の広範囲にかけて、帯状になった白画像域(帯状に発達した雨雲)が幾重にもに連なって、 一部は、ひときわ白く輝いており、広範囲に非常に発達した雨雲がある様子がわかります。

今回の台風のように、 台風の進行方向前側から右側 、右後側の広範囲に帯状に発達した雨雲(引用図②内 A。ちなみにBは梅雨前線に伴う発達した雨雲の集団です。)が現れているのは、実は、この数日、本州中部から本州南海上にかけて、上空5500m付近で-6℃以下の寒気が入り込んで、大気が不安定な状態が続いていました。そこに、台風が南西諸島に接近してきて、暖湿流が大量に本州南海上から本州へと流れ込んできましたので、本州南海上では、雨雲が発達しやすくなっており、7日夜頃から、本州南海上に帯状に発達した雨具が発生、それが、ほぼ東西方向へと広がり、一部、台風8号の外縁部の雲と合流、台風8号の雲の形は、次第に、螺旋状に渦巻く形から、台風の進行方向右 前側と右後側に帯状に発達した雨雲を伴うようになったことで、御玉杓子型と変化してしまいました。

台風の雲の形が、螺旋状に渦巻く形から、御玉杓子上に変化してしまうと、台風の渦を維持させる暖湿流が、御玉杓子の尾っぽにあたる帯状運の形成にも費やされてしまいますから、台風自体、発達は鈍ってしまう傾向にあります(筆者調べ)。このため、当初、台風8号は、沖縄近海で猛烈な勢力に発達する予想ではありましたが、非常に強い勢力が発達のピークで終わったわけです。

台風8号自体、衰えつつあるとはいえ、前記したように、台風の進行方向前側から右側 、右後側の広範囲に帯状に発達した雨雲の集団を保持しており、この帯状に発達した雨雲は、地形的特性と相まって、短時間に非常に強い降水や、竜巻などの激しい突風を所々で引き起こします。これから、台風8号は本州南岸から東日本へと進む予想です。

山梨県内では、10日は大気が不安定なため、昼すぎから県北部山地で雷雲が発生・発達しやすく、その雷雲が甲府盆地方面にもかかってきそうです。さらに、暖湿流が地形的に上昇して雨雲発達させやすい、県南部や西部山地、北部山地中心にかなりの雨量となり、土砂災害や低地の浸水などの恐れがあります。特に、県内山地外縁部に位置する、果樹園など広がる扇状地では、小さな沢沿いでも、土石流などの大きな土砂災害が発生する危険があります。 さらに、前記した台風の進行方向前側に分布する、帯状の発達した雨雲がかかる、10日夜から11日朝方にかけて、県内全般に、竜巻などの激しい突風に見舞われる恐れがありますので、充分に警戒をして、早めの対応をお願い致します。充分に警戒をして、早めの対応をお願い致します。


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