①7月19日15時の天気図 気象庁HPより引用
②7月19日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版)気象庁HPより引用・加工
本州付近には、上空の偏西風が蛇行して、上空に寒気伴った気圧の谷が大陸から本州付近へ接近、一方、暖湿流が上空の谷の外縁部と、太平洋高気圧の外縁部から本州付近へ流れこんできており、日本列島では、北海道から沖縄まで、大気が不安定になっています。
特に、大気が不安定な東北地方~中国地方の所々で、雷を伴った非常に激しい雨が降っており、東海道新幹線では、昼過ぎから、愛知県内や静岡県内で、運行中止規制雨量の1時間50ミリ以上の降水量を観測、断続的に運行が中止されて、運行ダイヤが大きく乱れました。
上空に寒気伴った気圧の谷(特に当該気圧の谷の進行方向前側)では、大気が不安定になり、一時的に強い雨や雷などの激しい気象現象が引き起こされるものですが、19日のように、上空の気圧の谷の前側に向かって、太平洋高気圧の外縁部からの暖湿流が流れ込んでくると、当該気圧の谷の前側では、大気不安定な状態がより一層顕著となり、広範囲で、強い雨や落雷、突風や竜巻、降雹などの激しい気象現象が一層発生しやすくなりますから要注意です!上空の気圧の谷の前側には、定常的に暖湿流が流れ込んできているもので、さらに、太平洋高気圧の外縁部からの暖湿流が合流する形となるためです。
さらに、上空の気圧の谷の前側に、太平洋高気圧の外縁部からの暖湿流が流れ込んで切る際には、当該気圧の谷に伴う暖湿流との合流地域で,とりわけ雨雲が発達して、当該気圧に谷の前側に、帯状に幾重にも雨雲が連なって発生するものです。そして、これら帯状に連なって発生した雨雲の集団、地表付近の気流の収束箇所で一層発達して、激しい降水を引き起こすようになるものです
この、地表付近でも気流の収束箇所は、
具体的には、
ⅰ:日中内陸部で発生する海風の収束箇所
のみならず、
ⅱ:暖湿流が流れこんでくる方向に開いた地形的鞍部
ⅲ:暖湿流が流れ込んでくる海岸沿いで、内陸部との気流の方向とが不連続になっている箇所
が挙げられ、前記ⅲに該当する地域では、日中のみならず、夜間から早朝にかけても発生する可能性ありますから、油断なりませんね。