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フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

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交渉?ノン!抗議だ!

2012年03月01日 | パリ郊外

このカップルについて、書き忘れていたことがある。

彼らが素朴で心温かい人だということは前述のとおりである。

 

「どう?日本の滞在では問題なく過ごしている?」と尋ねたとき、こんな話をしてくれた。

成田着で、スタートさせた彼らの日本旅行は、多くの外国人がそうするように、JR乗り放題(のぞみとみずほ以外)のパスを利用しての周遊であった。

「うん東京も京都もとてもいい滞在であったよ。ただ唯一のトラブルを除いては」

 

「何かあったの?」

「実はJRパスの使用開始日が一日ずれていて、東京から京都までの新幹線は現金で払ったんだ」

それは彼らの日程の中で一番料金が高い区間である。

「なぜそんなミスが?言ってもダメだったの?」

「フランスで手配した会社のミスだよ。だからその時は説明したけれど、払うしかなかったんだ」

言葉の問題もあるのかと思ったが、規則厳守はある意味仕方のないことなのか?

 

「でも帰国したら、手配した会社に交渉してみる?」と私が聞いた時だ。

彼は「交渉?ノン、抗議だよ。当然、その費用は返してもらう」ときっぱりと言った。

 

お人好しそうにみえる田舎育ち?の彼でも、そこはフランス人である。

「抗議」なのだ。

 

パリに帰ったあと、もちろん抗議、そして返金してもらったらしい。

 

個人主義ととかく言われるフランス人であるが、パッケージ旅行や宿、レイルパスなどをパリの旅行社で手配をする人も多く、時々アクシデントがあるようだ。

その時の彼らの対応は一貫して同じである。

相手のミスはあくまでも抗議である。

革命で自由を勝ち取ったレジスタンスの国であることを、こんなことからも感じるのである。

 

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命名・その名は、「オスカル」

2012年02月13日 | パリ郊外

続いてやってきたのは、セシルの紹介の若いカップルだ。

彼らは観光同行なしである。

スーツケースは、一つ、40kgの大型だ。

もちろん御主人が持ち、奥さんほぼ手ぶらだ。

 

パリに住む彼らは、ハンバーグの店を経営している。

チェーン店のハンバーガーではなく、手作りハンバーガーであるそうだ。

御主人のバンジャマンの叔母さんが経営者で、もう一軒の店もあるがサンジェルマン・デプレにある店を任されているそうだ。

 

二人はシャンパーニュの出身である。

京都観光を終えてやってきた彼等の例えがいい。

奥さん曰く、「私はランスの出身、彼は小さな村、京都で言うとランスは京都市内の中心部で彼の所は嵐山よ」

成程,判りやすい。

 

素朴で自然体、感じのいい二人(これは後に会った彼らからも太鼓判)に同行したい気持ちもあったが、ラブラブの二人のお邪魔をするのは無粋だと感じるほど仲が良かった。

 

彼らと習字やお茶の真似ごともしたが、習字はとても気に入ったようだ。

 

 

 

 

翌日出かける時、一旦出て忘れ物だと、バンジャマンがすぐ戻ってきた。

そしてマフラーを取り、彼は言った。「彼女のお母さんに習字で名前を書いてほしい。彼女には内緒で帰国後のサプライズにしたいんだ」と。

「ああ、なんていい話!もちろん」と約束をして、彼の荷物にこっそりしのばせた。

彼女は勿論気付かなかった。

 

 

 

彼等はうちにある無印良品のプラスチックケースが積まれているのや、シンプルなレンジ台などを見て、「トレ・イケア」と笑った。

トレは「とても」と言う意味、イケアはパリでも人気のシンプルでリーズナブルな大型スーパーIKEAである。

 

本来四泊を希望していたのだが、他のお客さんと重なってしまい日程変更してもらったため二泊であったが、彼等から帰国後嬉しい知らせが来た。

「赤ちゃんが生まれる!!日本旅行のハネムーンベビー!」と言うことだった。

「それなら日本にちなんだ名前にしてね」と安産のお守りを送った。

 

早産で心配されたが、「お守りを分娩室に持って入り、おかげで無事生まれた」と知らせが来た。

命名?

その名は「オスカル」だ!!(ヘブライ語で神と剣を意味するらしい)

日本の名前ではないけれど、日本人ならほとんどの人が知っている名前ではないだろうか?

その説明もして、「いい名前だね!!」と返事を入れた。

 

その一年後オスカルちゃんとご対面!!!は、もちろんハンバーグレストラン!!

 

 

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フランスの小学校教師二人を迎える

2012年01月05日 | パリ郊外

またまた可愛い二人組のマドモワゼルがやってきた。可愛いと言っても30歳くらいとのこと。

二人とも小学校の教師をしていると言う。

 

イザベルの友人で東京在住のベルニからの紹介だ。彼女の夫は駐在員なので、彼らのところを訪ねてたくさんのフランス人がやってくるらしい。

ベルニの友達の娘さんが友人と日本旅行をすることになったので、よろしくとのことだ。

JRパスがあるので、奈良を拠点にして京都へも行くと言う。

 

八月のもっとも暑い時期にJRで待っていた彼女たちは、三週間分の荷物を入れた大きなバッグとリュックを前後に持っていた。

とてもうちまで歩けやしないということで、タクシーに乗った。

 

一人は大きくて、一人は小さい。この小さな子がメールのやり取りをしたセシルだ。大きな子がベルニの友人の娘さんのモードだ。

セシルから「生魚は食べられない」と聞いていた。豚肉も苦手で、冷しゃぶも出来ない。

 

荷物を置いた後、奈良観光へはレンタサイクル(近くにあり、一日300円、)で行き、一日目の夜は焼き鶏にした。

しかし、彼女たちはワインは飲まないと言う。こんなフランス人もいるのだなあと驚いた。(結構若い世代のフランス人には多いらしい。チーズも食べないという若者もいるんだと少々嘆かわしそうにこのムッシュが言っていた)

その後は習字や折り紙をして楽しんだ。

 

二日目は京都へ出かけていき(三十三間堂・清水寺)、帰りに法隆寺へ周り、燈花会も見てきたという。

この夜はカレーだった。

そのとき、モードが「牛肉が食べられないの」と言った。彼女も困ったが、私も困った。

「ご飯だけでいい」と申し訳なさそうに言ったが、「お肉なしでよければ、カレーソースをかけようか?」と言うと、それはOKだった。つまり宗教的な理由ではなかった。

 

三日目は金閣寺・大徳寺・銀閣寺などに行ったそうたが、大徳寺がとても気に入ったようだ。

この日はいなりずしやサラダ巻き、魚の西京焼などを食べてくれた。

好き嫌いが多く、献立に苦労したが、豆腐や煮物も含めて、普通の家庭料理の簡単なものは、意外にも大丈夫だった。

もちろん和菓子もOKだが、やっぱり牛肉・豚肉・生魚が使えないとなると、レパートリーがそう多くない私は、ちょっと困ってしまった。

 

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私、離婚されます!!

2011年11月10日 | パリ郊外

彼女のぶりっこは、まだ終わらなかった。

 

桂離宮を見て食事をした後、私たちはカラオケに行った。

彼女は「歌は下手だから、私は聞いているだけです」と言う。でもその顔が嬉しそうなのだ。

 

そしてカラオケについても、歌詞ブックを見て、少ないシャンソンのページを見ながら「これはいい歌。でもエディットピアフは難しいから」と尻込みしている。

でもせっかくだからと促したら、しばらく経ってから、じゃあちょっとだけと歌を選んだ。

 

しかし一旦エンジンがかかると?、歌う!歌う!

難しいと言っていたピアフのナンバーも次々に歌って、マイク離さない状態である。

これだから彼女の「だめでぇす」は信用できないのだ!!

 

いつも動画や写真を帰国後、CDやDVDに入れて送るので、もちろんこの動画も送ることは彼女にもわかっている。

でも彼女は言った。

「送らないで!!こんな下手な歌を聞かれたら、私離婚されます!!」と日本語だった。

 

彼女のそれはむしろ「送って」と意味だと解釈して、このカラオケの場面だけ別にご主人あてにCDに入れて送ったのだった!!

 

もちろんまた返事のメールが来た。

「もう○○さんたら!!」と嬉しそうな様子で、ご主人からもこのサプライズに「ありがとう!!貴重な動画を楽しませてもらった」と喜んでもらえたのだった。

 

彼女はこの後、正式に籍を入れる準備をして、新居に引っ越し、晴れて結婚した。

そして、この来日から二年後の春、ハネムーンとして初めてご主人とともにやってくるのだった。

 

この時、気づいた彼女のもうひとつの特質については、その新婚旅行でも再確認されるのだが、それはまた別の機会にということで。

 

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大きななりして、ぶりっこマダム

2011年11月04日 | パリ郊外

その再会から三カ月も経たないうちに、彼女はまたやってきた。

 

七月と言うことで、出来れば長歩きは避けたかったが、やはり「隠れた美しさ」という作文で入賞した彼女にここは一番ぴったりだと桂離宮を提案した。

 

桂離宮は庭園内のどこに位置していても、庭のすべてを一望することはできない。枯山水のように一つのところに座ってじっくり鑑賞する庭園ではない。移動するごとに景色は変わり、次々現れる新しい景色に魅了される。つまり今見ている景色の見えないところに、次の新しい景色が隠れているのである。次にどのような景気が現れるか想像しながら回遊していけば、楽しみは倍増する。

                               

                             

                                                       

                           

さて、この桂離宮で、一番印象に残っているのは、「隠れた美しさ」を書いた同じ人とは思えない出来事があったことである。

桂離宮はガイドさんが10名程度のグループを案内してくれるのだが、その時もグループに数人の外国人、フランス人もいた。

一緒に歩いていて、小さな橋、長さにして3mもないような橋を渡るときであった。

 

私が渡り切って振り返ると、彼女はまだ橋の向こうでもじもじしている。どうしたのかな?と思ったら、「渡れなーい」と言っているのだ。

「こんな橋で?」私は一瞬どうしていいかわからなかった。

すると私の前に渡っていた若いフランス人のカップルの男の子が、戻り、彼女に「お手をどうぞ、マダム」と言ったのである。

それで彼女は「ありがとう」と手を取られて、渡ってきた。

 

これは、衝撃的であった。

日本ならあり得ない。

この時私は思った。もしかしてフランスでは、時として、一人で渡れたとしても、女性は手を取ってもらい渡ることが当たり前なので、そういうポーズをするのだろうか?それを見て、フランスの男性は女性を愛おしく感じるのだろうか。

そう言えば、男女が近づくきっかけとして、わざとハンカチを落とし、「お嬢さんハンカチが落ちましたよ」(反対だったかな?)というシーンが映画であったとか聞いたことがある。

 

彼女も彼女だが、それにすぐに対応した若いフランス人の男性の言動もさりげなく自然だった。

お父さんがお母さんの手を取って、階段や坂道を登ったりするのを子供のころから目にしていたら、こういうことはごく当たり前に出来るのであろう。

 

日本では、ともすると、さっさと女性が渡って、「あら、あなた、さっさとついてきなさいよ」となったりしてませんか?

 

さて、日本の奥様方、やってみます?

これは愛の国の極意?ですぞ

そしてまだこの後も、続きが

 

 

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