彼女のぶりっこは、まだ終わらなかった。
桂離宮を見て食事をした後、私たちはカラオケに行った。
彼女は「歌は下手だから、私は聞いているだけです」と言う。でもその顔が嬉しそうなのだ。
そしてカラオケについても、歌詞ブックを見て、少ないシャンソンのページを見ながら「これはいい歌。でもエディットピアフは難しいから」と尻込みしている。
でもせっかくだからと促したら、しばらく経ってから、じゃあちょっとだけと歌を選んだ。
しかし一旦エンジンがかかると?、歌う!歌う!
難しいと言っていたピアフのナンバーも次々に歌って、”マイク離さない”状態である。
これだから彼女の「だめでぇす」は信用できないのだ!!
いつも動画や写真を帰国後、CDやDVDに入れて送るので、もちろんこの動画も送ることは彼女にもわかっている。
でも彼女は言った。
「送らないで!!こんな下手な歌を聞かれたら、私離婚されます!!」と日本語だった。
彼女のそれはむしろ「送って」と意味だと解釈して、このカラオケの場面だけ別にご主人あてにCDに入れて送ったのだった!!
もちろんまた返事のメールが来た。
「もう○○さんたら!!」と嬉しそうな様子で、ご主人からもこのサプライズに「ありがとう!!貴重な動画を楽しませてもらった」と喜んでもらえたのだった。
彼女はこの後、正式に籍を入れる準備をして、新居に引っ越し、晴れて結婚した。
そして、この来日から二年後の春、ハネムーンとして初めてご主人とともにやってくるのだった。
この時、気づいた彼女のもうひとつの特質については、その新婚旅行でも再確認されるのだが、それはまた別の機会にということで。
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