11月16日、衆議院が解散しました。総理は「近いうち」解散の約束を果たそうと、ずっと年内解散を探っていたのでしょう。単に解散したのでは、増税の前に議員定数を削減する約束が果たせなくなるとの思いから、解散を引き換えに、しぶっていた自民党から定数削減を引き出しました。私自身、「定数削減なくして増税なし。」を訴え続け、そのための議員立法の提出者にもなっていたので、議員定数削減に道筋をつけることができたことは、良かったと思っています。
今回の衆議院選挙は政権交代によって踏み出した改革を前に進めるのか、後ろに戻すのかが問われる選挙になると思います。世界で例のない少子高齢化、そして厳しい財政の中で、どのような新しい経済モデルを作れるのか、同様の問題を抱える先進国のモデルになり、同時に途上国にも貢献できる日本モデルの在り方を問う選挙と私は位置づけています。
写真上:「勝てる日本」をつくる上での協力関係構築について、メルケル首相と会談
1.政策と価値観の大きな転換が必要
少子高齢化と、社会保障に莫大な費用がかかり、多額の債務が政権の選択肢を奪う状況は、日本、および先進国が抱える構造的問題です。日本はさらに震災対応と原発問題の処理という喫緊の課題を「ねじれ国会」の中で行わなくてはならない状況でした。
もはや、かつてのような右肩上がりの経済は望めない中、企業は国際的な競争に勝つために生産拠点を海外に移した結果、賃金と商品価格の低下と高い失業率を招き、非正規労働者が大量に発生。日本の特徴であった中間層が薄くなってしまいました。途上国から資源を安く買って、大量生産でモノを作るって売ることでは、もう日本の優位はありません。
2.しかし、この状況は日本にとってのチャンス!
エネルギーでも、経済システムでも、世界に先駆けた成熟社会を作ることができれば、世界に対する大きな貢献です。
では、どうすればいいのでしょう?
3.地方が主体となる自由な経済システムと、脱原発経済システムの構築
私は地域が競い合い、それぞれの特徴を活かして発展する制度を作ることで、日本の活力を引っ張る道筋を作りたいと考えています。昨年12月に中国共産党の招待で、党の若手幹部と9日間意見交換し、地方の経済開発区を視察する機会を得ました。中国の統治制度には多くの問題もありますが、例えば経済の発展過程を見ていると、大都市、また大都市を中核とした経済圏において自由にビジネスを行える権限と環境整備を付与してきたことが大きな力になっていいます。例えて言えば香港やシンガポールが数十個もあるのが今の中国なのです。その経済のダイナミズムに対抗するためにも、関西圏内において大阪を中心に自由な経済圏とシステムをつくるべきであり、それは和歌山の可能性を拓くことにもつながります。日本各地に海外との貿易を含めた、地域の特性に応じた自由に経済発展を目指せる制度を構築し、港湾や空港の効率化や大規模化を進め、物流拠点としての日本の地位を引き上げることも急務です。
脱原発を求める国民の意識は、「安全に責任を負えない技術を未来の世代に押し付けるわけにはいかない」という倫理観に起因していると思います。政府としては、脱原発経済システムの構築を国の経済政策の根幹に据える努力を行い、再生可能エネルギーを中心とした社会をつくる試みを通して、便利さや快適さから安心や尊厳をより尊重する社会に変えること、省エネ住宅や車の普及などを通して経済発展にも必ずつなげる決意を示すことで国民の支持を獲得し、世界をリードする脱原発依存体制の構築も急がなくてはなりません。例えば、再生可能エネルギーの割合を高めた、環境にやさしいエコタウンのモデル地域を和歌山のような地方に展開し、さらに日本に、世界に広げることで、特にアジアのインフラ整備にも寄与でき、その成長を取り込むことも可能になります。また、耕作放棄地が多い地方に再生可能エネルギーの拠点を作ることで若者の雇用を生み出し、和歌山の再生にも寄与できます。脱原発経済の構築を、日本経済再生の大きな一歩にする。そんな決意をこれからの活動の中で訴えていきます。
写真上:日独フォーラムで講演
写真上:日独フォーラムで日本が取るべき戦略についてお話しました。
16の政党が乱立し、まさに乱世の様相で、多くの有権者は戸惑いも隠せないところでしょう。
今の日本の政治は「政党政治」であり、その意味では候補者個人の前に政党という枠組みがあるのはいたしかないところかもしれませんが、私自身は今度の選挙ではこれまで以上に候補者個人の政策なり人物を重視して投票したく思っています。
私の住む地元では、民主党の現職議員(当時)が国民の生活が第一に移籍したこともあり、現在のところ民主党からの候補者が上がっていないようですが、どこの党であれ‘人’で選ぶつもりです。
ここ神奈川県から阪口さんに1票を投じることができないのは本当に残念ですが、地元の有権者の皆様には、ぜひ阪口直人さんという‘人物’を知ってもらいたいと切に願っています。
私は民主党のシンパでもなんでもありません。あくまでも阪口さんとは職場(阪口さんが専門学校の教員をされていた時の職員の立場でした)の元同僚という関係です。
当時の阪口さんは、それまでの国連などにおける活動やNGOを通じての国際支援の経験などを学生たちに熱く篤く教授されていました。それは教科書に書いてあることを教えるのではなく、まさに現場主義の体験的指導方法であったことを記憶しています。
その姿勢というものは、政治家となった今日でも変わっていないように思います。地元の有権者の皆さんの声を一人ひとり聞いて、それを政策に反映していくという活動は、教員時代の現場主義そのままです。
民主党にとっては逆風が吹く厳しい選挙戦となりますが、阪口さんのこれまでの歩みには逆風は少なくなかったようにも思います。そして、いつもその逆風を吹き返してきたことも知っています。
阪口さんの信条でもある「Never surrender」の精神で、厳しい選挙戦に勝利してください。ここ神奈川の地より大いなるエールをおくります。
阪口議員は、重要な場面で選択を全部誤って来ました。
一昨年の代表選で小沢一郎ではなく、参院選に惨敗した菅直人に投票しました。
菅内閣不信任に反対の投票をしました。
菅総理辞任後の代表選で、消費増税を訴えて民主党のマニフェストを捨て去ることを宣言していた野田佳彦に投票しました。
野田総理が推し進める消費増税法案に賛成しました。
野田内閣不信任案に反対しました。
野田総理が解散といったあとも離党しませんでした。
全て間違いです。どれか一つでも、正しい選択ができていれば、と悔やまれます。
三高さんは、阪口議員のこれらの選択が正しかったと御思いなのでしょうか。
和歌山は保守王国と言われています。県民所得は低く、公共事業頼みの経済で、TPPで最も打撃を被る農漁業分野が産業の中心です。大企業は少なく、中小零細が殆どで官民格差の大きい土地柄です。
野田内閣の掲げる消費増税、負担増しかない社会保障改革、TPP推進、どれをとっても県にとっては不利益です。
こういう土地で阪口さんが当選できたのはなぜか。政権交代の理想を掲げ、マニフェストで国民の生活が第一の政治を約束したからです。
あの暑い夏の総選挙で、海南駅前で岡田幹事長(当時)とともに語った政権交代の理念はどこへ行ってしまったのでしょう?
今回、阪口議員と同じ海南を地盤とする自民党の石田議員が議席を奪還するでしょう。そして、近畿ブロックの比例投票では橋下に比例票を食われて、民主党議員の比例復活も望めず、阪口議員も落選することでしょう。
せっかく古い自民党政治を変えるために、4年という任期を与えられながら官僚の言いなりに成り下がった菅内閣・野田内閣のせいで、民主党は野党第一党ですらなくなるでしょう。残念です。悲しい。ひどい。つらい。
自民党は、小沢一郎代表との参院選一騎打ちに負けた安倍がまたぞろ総裁となり、もし総選挙で第一党ともなれば、大企業第一、富裕層優遇の政治をはじめることでしょう。橋下やみんなの党もその補完勢力となる。そして公明党がその下支えをする。かつてきた道です。
せっかくこういう日本を変えられる機会があったにもかかわらず、その機会を全く生かさず官僚に屈した民主党、そしてその民主党執行部に唯々諾々と従った阪口議員の行動はまったく支持できません。
私は今回比例は「国民の生活が第一」と書くしかないでしょう。選挙区は、国民の生活が第一の候補が出ない限りは阪口直人と書くしかないでしょうが、石田議員の圧勝という結果は変わりません。
三高さん、こうなる前になぜ阪口議員に忠告してあげなかったのですか。
阪口議員が精力的に活動していたことはたしかでしょうが、それは自分の関心分野のみで、国政の重要課題に向き合ってこられなかった。おそらくベタベタの財務シンパの岸本議員との関係もあったのでしょうが、消費増税に安易に賛成なさった。岸本議員は、野田総理に、消費増税反対した議員の厳重処分の申し入れまでしたんですよ。全国ニュースにもなりました。ネットでは落選運動もなされています。維新の会の候補が立ち、自民党もや糧を投入してきた今回は、岸本議員も当選できないでしょう。
また、あの小泉内閣時代の悪夢が繰り返されます。非常に残念です。
ご意見ありがとうございます。真摯に拝読させていただきました。
私は阪口さんとは、同じ職場の元同僚という関係であり、すでに十数年来のお付き合いにあります。
しかしその間、棹留様が指摘をされたように、重要な局面での選択に対し私が阪口さんに‘忠告’を与えたことは一度もありません。
なぜなら、私自身は阪口直人さんとは「衆議院議員 阪口直人」としてお付き合いをしていたわけではなく、あくまでもかつての「同僚 阪口直人」として接していたことがその理由のひとつです。私個人の立場としては、「衆議院議員」という肩書は、さほど意味があるものではありません。
また、私自身は棹留様のように政治に明るいわけではありませんので、阪口さんに忠告を与えられる立場にはなかったという現実が二つ目の理由となります。
実際のところ、棹留様ご指摘の重要な局面での選択の誤りとして上げられた例、すなわち『昨年の代表選で小沢一郎ではなく、参院選に惨敗した菅直人に投票したこと』『菅内閣不信任に反対の投票をしたこと』『菅総理辞任後の代表選で、消費増税を訴えて民主党のマニフェストを捨て去ることを宣言していた野田佳彦に投票したこと』『野田総理が推し進める消費増税法案に賛成したこと』『野田内閣不信任案に反対したこと』『野田総理が解散といったあとも離党しないこと』等々が現実的に選択の誤りであったことか、私自身は今もってわかりません。もしかしたら私が格段に政治に疎いだけかもしれませんが…。
そんな私が、阪口さんに重要な局面の選択に対し、およそ忠告は出来えないところにあったことはどうぞお察しいただけましたら幸いです。
また、阪口さんの活動に対してのご批判(自分の関心のある分野のみの活動という主旨)もありましたが、この点につきましても阪口さんの元同僚の立場から若干のフォローをさせていただきます。
その前に、まずはおことわりをさせていただきます。私自身は現在神奈川県の在住していることから、阪口さんが実際にとりわけ地元でどのような活動をされているのか知る由もありません。私が知りえる情報としては、阪口さんのこのブログを通してのみです。したがいまして、棹留様が阪口さんの活動を‘自分の関心のある分野にのみ’とご指摘された点につきましては、私にはそれを肯定することも否定することも出来ません。あるいはその通りなのかもしれません。
ひとつフォローさせていただきたい部分は、阪口さんの外交分野での活動に対してのものです。ブログでの露出の頻度からも、棹留様が指摘される‘自分の関心のある分野’が外交の分野である点は容易に想像できることです(万一違っていましたらすみません)。もしその通りだとしましたら、私自身は少し違った見方をしていたようです。よく永田町で使われる言葉として、「外交は票につながらない」という文言があることを何かの本で読んだ記憶がありますが、私個人としては「票につながらない」とされる外交問題に積極的に取り組む姿勢にむしろ‘らしさ’を感じていたものです。昔から、そうした面での利害関係を越えて活動をしてきた姿を目の当たりにしてきましたので、ほとんど違和感も批判もなく見ていたというのが正直なところです。
しかし繰り返しになりますが、私自身は阪口さんの活動の実態を理解しているわけではありませんので、棹留様のご指摘を否定するところではない旨を再度お伝えしておきます。
少し長い文章となりますので、これにて終わらせていただきます。
棹留様のコメントの文面からお察ししますところ、阪口さんへのご批判は阪口さんへの期待を込めての愛のムチのようにも感じるものです。どうぞ、これからも“辛口”を持って阪口さんを叱咤激励していってください。
追記
それにしても、一度和歌山に行ってみたいのですが…。
特に和歌山の海で釣りがしたいです。良いポイントがあったら教えてください。
日本維新の会は、私は改革の旗手として大いに期待をしていました。しかし、石原氏との、政策や理念をないがしろにする合流に至った時点で維新の会の本質(誠実さのかけらもない方法論に軸足をおくような)が見えました。この件については橋下氏に裏切られたというより、彼の唯我独尊的傲慢ポピュリズムが選挙前に明らかにされてむしろ感謝しています。私は日本維新の会を捨てました。先ほど知人からも貴殿の件でどう考えるかとの電話があり、彼の意見も同様でした。民主党については、野田総理の誠実な態度及び本気で日本の方向性に取り組む覚悟が明らかになる中で、与党政権党時代を真摯に反省と共に総括できるなら、野田民主党に今一度託したいと思っています。貴殿は、そんな野田首相が率いる民主党を敵にする選択をしたのです。何故、真摯な反省の下に新生民主党を生み出す為の尽力をする決意を持てなかったのでしょうか。誠に残念、失望致しました。
地元和歌山で生まれ、坂口さんの選挙区に居住しています。和歌山確かに保守王国、豊かな大地と温暖な気候、先祖と同じ仕事をしながら変化を嫌いのんびりと生きるをよしとする人も多い土地柄だと認識しています。消費増税、TPP確かに打撃も多かろうと推測されますが、そういった危機に対処、変化してきた結果が現在の日本の豊かさだと認識いたしております。勿論代議士と云われますから地元への利益誘導は議員さん仕事の一部でしょうが、本来の役割は国家、国益のために働いてこそ政治家と考えております。私、けっして阪口さんの政治理念や政策を支持しているわけではありません。(前回の選挙では石田さんに投票)ただ一年生議員として、得意の分野で政治家としての活路を見出そうと行動されてきたことは高く評価しています。棹留誠様のご意見では貴重な場面で選択を誤ったとのご指摘ですが、一党員である以上意に反した選択を余儀なくされることも国会では多々あります。法案を成立させるためには多くの妥協が必要だからです。そもそも民主党は護憲改憲が共存する政党。前回の選挙は阪口さん個人の力よりむしろ党名による当選であったと思うのですが…まあ時々の選択は政治家個人にゆだねるべきでしょう。同僚知人がとやかく言うべきではないと思います。国民の生活を掲げる政治家は選挙を意識し大衆に迎合する目的を感じ、私はあまり信用できません。そもそも生活は国民自らが行うものであって、国家、国益を大所高所から俯瞰すべき国会議員が必要以上に立ち入るのはそれこそ官僚の思う壺ではないでしょうか。和歌山確かに名目上所得は低いです。でも貯蓄率はかなり高いんですよ。購買力も他府県と遜色ありません。サラリーマンが少ないので税金きちんと払ってないんだと推測しています。(根拠のない推測です、きちんと納税されている方、ごめんなさい)皆しっかり生活してますよ。富裕が幸福で貧困が不幸でもありません。こんな豊かな国で自殺者年三万人、アジアにはまだとんでもない貧しい国がまだたくさんありますが、こんなに自殺してませんよね。阪口さんはそんな国をたくさん見てきて活動されてきたと伺っております。日本が見つめなおさなければいけないこと、学ばなければいけないことも感じていらっしゃれば、より政治家として成長していかれることでしょう。三高様、ぜひ和歌山にお越しください。わたくしの築四十年のあばら家に宿泊していただければ幸甚です。支離滅裂な文章大変失礼いたしました。ご批判甘受いたしますのでお手柔らかにお願いいたします。