阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

カンボジアの学校支援のお願い-障害児・孤児のための伝統音楽の学校を支援してください

2013年05月01日 00時02分58秒 | ボランティア

 友人のイギリス人バイオリニスト、キャサリンから、カンボジアに設立した学校(Kampot Traditional Music School)が経済的に苦境に立っているので支援して欲しいとのメールが届きました。


写真上:22歳の時に学校を設立したイギリス人バイオリニストCatherine Geach さん(1995年撮影)

「23歳の校長先生・キャサリンの夢(阪口直人国際協力HPで紹介したキャサリンの生き方と学校の紹介です)」

 この学校は1994年9月、内戦で親を失った子供や、戦闘に巻き込まれ障害を負った子供たちの自立のために伝統音楽を教える目的で設立されました。キャサリンがこの学校の設立準備を始めたのは彼女が20歳の時です。16歳で英国ロイヤル・アカデミ一に入学した才能豊かなバイオニストのキャサリンは、1991年、19歳で卒業後、すぐにカンボジアで活動を始めました。プノンペン芸術大学でバイオリンの先生をするかたわら、カンボジア人自身が設立した地域社会生活向上のためのNGOで伝統音楽を習い、プノンペン郊外のNGOで障害を持った人々に音楽を教えていたのですが、切実に支援を必要とする人々は、より多く地方に存在していると痛感し、さらに、ポル・ポト時代に徹底的に破壊されたこの国の伝統文化が存続の危機にあることも痛感しました。

 各州をまわってリサーチを重ねたキャサリンは、伝統音楽に理解があること、内戦による荒廃が著しいこと、また他のNGOがほとんど入っていないことなどにより、障害児、孤児のための伝統音楽学校をカンポット州に設立することを決意。大変な苦労の末に22歳の時に開校し、活動を続けてきました。


写真上:学校でのキャサリンと生徒たち(1995年)


 キャサリンとは私がUNTACで活動をしていた1993年にラタナキリ州で初めて会い、その後、「難民を助ける会」の小味かおるさんに改めて紹介されて、その生き方と志の崇高さに魅了されました。1994年、私自身もこの学校を支援する基金を設立して応援していたことがあります。学校の運営が軌道に乗ってからは、「是非、他のもっと支援を必要とするところにお金をまわしてあげてください」との彼女の提案もあってビルマの視覚障害を持った人々を支援する活動に切り替えました。これがアウンサンスーチーさんとの出会いやビルマの民主化支援にもつながっているのです。

 その後何度も訪問しましたが、彼女の理想をそのまま反映する神聖な雰囲気に満ちていました。最近では昨年2月にも訪問しました。子供たちに伝統音楽や踊りを教えるプログラムに加え、今は、地域の一般の方々に音楽を教える学校としても大きな役割を果たしていました。

 私はいつも日本のNGOが再現したカンボジアの民話を描いた絵本を持ってこの学校を訪ねるのですが、当時は生徒だった子供たちが今は先生や職員になっていて、子供たちとともに明るい笑顔で迎えてくれたのが印象的でした。今回は絵本を70冊ほど持って行ったのですが、一部は前に持って行ったものと重なっていて、今は父親になった当時の生徒たちもやってきて子供たちに読んで聞かせている姿を見ていると、時の流れを感じましたね。

 この学校への寄付は下記HPから行うことが可能です。10ドルから可能ですので、是非、ご協力ください。

寄付はこちらからお願いします

現在の学校の紹介


写真上:子供たちに伝統音楽を教えるキャサリンを描いた絵


写真上:当時の生徒たちはこの学校の先生や職員になっていました。


写真上:カンボジアの民話の絵本を熱心に読む子供たち