阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

野田佳彦総理大臣の所信表明演説-日本人の精神の気高さ

2011年09月13日 23時18分10秒 | 政治

 今日、臨時国会が開幕。野田佳彦総理が所信表明演説を行いました。ひたすら「正心誠意」訴えた感動的な演説だったと思います。

 私の心に特に響いたのは、この国難の中を生きる私たちが、決して忘れてはならないものとして、大震災の絶望の中で示された日本人の気高き精神についてふれた箇所です。今月の初め、中国の南寧で「アジア政党会議」に参加したのですが、苦しい時にこそ支え合う日本人の精神の気高さ、困難の中で示された絆が、世界の人々を驚かせ、強い印象を残したことを改めて知り、誇りに体が震えました。


*写真上 アジア政党会議でモデレーターを務める私。最近あまり機会がなく、英語で議事進行をするのは大変でしたが、開発の成果の分配について、熱い議論が展開されました。



*写真上 日本への共感を熱く熱く語ってくれたメキシコ人参加者。「日本人と友達になれて嬉しい!」と握手を求めてくれました。


 今日の野田総理の演説でも、南三陸町の防災職員として、防災庁舎の無線機を通して住民に高台への避難を呼び掛け続けた遠藤未希さんの声に勇気づけられ、救われた命が数多くあったこと。恐怖に声を震わせながらも、最後まで呼び掛けをやめず、津波に飲まれ、帰らぬ人となった若い女性の勇気と使命感を讃える言葉がありました。危機の中で「公」に尽くす覚悟。そして、互いに助け合いながら、寡黙に困難を耐えた数多くの被災者の方々。日本人として生きていく「誇り」と明日への「希望」についての言葉に心が熱くなりました。

 今日は、和歌山県知事と共に藤村官房長官、樽床幹事長代理、川端総務大臣、平野防災担当大臣を訪ね、迅速な予算措置を含む国の支援をお願いしました。4日間にわたって被災地を訪問する中で、津波の被災地を思わせるような惨状の中で懸命に支え合う被災者、そして復旧活動に力を合わせる人々の姿を目に焼き付けましたが、その一人が、那智勝浦町の寺本真一町長です。結納の日に娘さんが濁流に飲まれ、今日は奥様が遺体で遺体で発見されました。家族を亡くされた痛みを抱きながら、豪雨対策の陣頭指揮を執り続ける寺本町長についても言及があったこと、一緒に寺本町長に面会した立場から、とりわけ嬉しく思いました。

 今月15日~17日にハンガリーのブダペストで国連ボランティア計画(UNV)が主催するグローバル・ボランティア会議があり、私は日本の代表としてスピーチをすることになっていました。残念ながら臨時国会が16日までなので、16日にスピーチを行う予定だった私は行けなくなってしまいましたが、その中では、私自身も様々な困難の中で示された日本人の気高い精神についてふれるつもりで原稿を書き上げていました。この会議はカンボジアで国連ボランティアの任務中に亡くなった中田厚仁氏のお父様、中田武仁氏が提唱した「国際ボランティア年2001年」の10周年を記念して行われるもので、UNV出身で、中田厚仁氏とはカンボジアでの活動仲間だったこともあって、私が基調講演を行う予定でした。寺本町長の姿は、息子・厚仁さんを亡くした悲しみを抱きながら、息子の意志を継ぐために自らボランティア活動を続けた中田武仁氏の記憶と重なります。このことも、原稿の中に入っていたのですが、こちらは幻になりそうです。

http://homepage2.nifty.com/naoto1016/garally/atsuhito.htm(中田厚仁さんと桜の思い出)



*写真上 今日はキルギス議連の総会も行いました。キルギスにおける「民主化支援」の意義について語る私