阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

民主党執行部の総退陣

2006年04月01日 23時56分54秒 | 政治

 2005年の総選挙で完敗した後、民主党は、党の再生を前原代表に託しました。総選挙への対応があまりにも後手後手であったことを鑑み、現代社会のダイナミズムに対応するには古い考えに縛られない新しいリーダーが必要だと感じていた私は、若い前原執行部の誕生を支持していました。それだけに、退陣へと追い込まれたプロセスが残念でなりません。

 前原代表の無念は同志として察するに余りありますが、何より国民の政治不信を深めたことを本当に申し訳なく思います。また、2大政党制の一翼を担おうとする民主党が、何らかの問題を起こした時、その問題の本質よりも、その対応のまずさによって大きな痛手を負い、国民の期待をも裏切ってしまう。この歴史がまたも繰り返されたことは大きな損失です。

 政権を担うことは、国家の危機管理を担うことでもあります。危機が生じた時の的確な初動、明確な決断、さらに説明責任を果たすことがリーダーの条件でしょう。そして、そのためには、十分な情報の収集・分析が欠かせません。ところが、今回のメール問題においては、その全てが不十分でした。これでは、民主党の政権担当能力が疑われても仕方ありません。

 もっとも、この点において自民党が優れているとも思えません。誤魔化し、先送りしてしまうことが、将来へのツケをさらに大きなものにしていることに大きな怒りを感じます。しかし、少なくとも国民への「見せ方」においては雲泥の差があり、これもまた政党の実力でしょう。
 
 今回、私は情報(intelligence)の大切を改めて感じました。intelligenceとは安易に得られるものではなく、徹底した現場での検証と、それを精査・分析する高度な知識が必要です。我々ひとりひとりが、いかにこの意識を共有し、徹底できるか。そこに党の未来、さらに日本の未来も懸かっているように思えます。