踏みつけにされたい

マゾ的な感覚ではない。
植物の生き残り戦略についてだ。
身近な場所で見られる雑草のオオバコだ。子供のころはオオバコで引っ張り合い遊びをよくしたものだ。
そのオオバコは、こんな戦略をとっていた。

◆種の維持のために、踏みつけにされる戦略をとるオオバコ
　植物は地中に根を張るので自分では動けない。だが、他の場所でも繁殖したい。
　そのため、さまざまな方法で種を散布する。風に運ばれたり、動物に食べられたりといった調子だ。　
　そんな植物の中で、オオバコは自分の生き残りのために人間（あるいは動物）に踏まれる戦略をとるのだ。
　オオバコの種は粘度があり、踏まれると靴や足や車のタイヤにくっつくらしい。
　その結果、種子は遠くまで運ばれ繁殖機会を得るらしい。
　そして、オオバコはわざわざ人間のよく通る場所に出て、踏まれに来るのだという。
　普通の感覚ならば、踏まれれば苦しいはずなのに、いわば「踏みつけにされたい」のだ。

　翻って、人間に当てはめるとどうなんだろう。
　人間誰しも、強いプレッシャーを与えられたり、負荷の大きな仕事は避けたいものだ。
　だが、皮肉なことにそういったストレスやら負荷が人間を成長させる面もあるのではないか。
　逃げるのではなく、我慢をするのでもなく、
　オオバコのように負荷をプラスに変えて成長する、という考えもあるのではないだろうか。
　負荷と成長はセットと考えてもいいのかもしれない。
　うんうん　割と前向きな結論になったみたいだ。