蕨市と民間レベルでの市民交流が30年以上続いているドイツ・リンデン市との、第10回目となる定期交流を記念して、標題の講演会と懇親会が開かれました。私もお招きいただき、参加させていただきました。
講師としてお招きをいたしましたのは、今年の3月に赴任されたばかりの、「Drハンス・カール・フォン・ヴェアテルン」駐日ドイツ大使。演題は「シュタインマイヤー・ドイツ外相来日及び安倍首相訪独後の日独関係」というものでした。
大使からは、日独関係につき、政治、経済、学術、市民等多方面にわたる両国の関係につき、自身の体験も含め幅広にお話がございました。
しかし、最も印象的な話は2度にわたる政界大戦後のドイツの経験を事例とし、日本と東アジア諸国(中国、韓国)との関係回復に纏わる提案でありました。
それは、「第1次世界大戦の際には敵国同士であった日独は、第2次大戦後、考え方や価値観の違いを乗り越え、急速に関係を強めてきた。“違い”があるからこそ、話し合うことで友好関係を築くことができる。ドイツでは隣国フランスを含め、幾度となく戦火を交えてきた歴史があるが、現在ではEUの存在抜きには政治・社会が議論できないところまで進んできている。大事なことは、過去を踏まえたうえで未来に向けた関係を作り出すこと」という趣旨の内容でありました。
懇親会で大使にこの点をさらに聞いてみました。大使曰く「独仏の関係が、そのまま日中韓に当てはめられるわけではないと思うが、幾何でも役に立つのであれば、(我々の経験を)お話しすることはできる」とのことでした。
大使は「和解の経験は、極めて困難を伴う営みだったが。。。」とも仰っていました。中国、韓国と個別の国名こそは出しませんでしたが、ベトナム大使館及び中国公使として勤務をした経験を持つ大使には、ドイツとEUの関係が、東アジアの現状と将来像がリンクして見えたのかもしれません。
拳を振り上げるのは簡単なことだが、違いや困難を乗り越えて未来に向けた意識の共有を図っていくことは、極めてタフでハードな営みなのだと思います。現在の政治は、残念ながら、拳を振り上げる方に偏っているように見えます。
さて、大使のお話を、出席されていた多くの国政与党所属の自治体議員の皆様は、どの様にお聞きになったのでしょうか?
蕨市議会も、違いと価値観を超えて、合意形成を図っていく場でありたいと願う機会ともなりました。
講師としてお招きをいたしましたのは、今年の3月に赴任されたばかりの、「Drハンス・カール・フォン・ヴェアテルン」駐日ドイツ大使。演題は「シュタインマイヤー・ドイツ外相来日及び安倍首相訪独後の日独関係」というものでした。
大使からは、日独関係につき、政治、経済、学術、市民等多方面にわたる両国の関係につき、自身の体験も含め幅広にお話がございました。
しかし、最も印象的な話は2度にわたる政界大戦後のドイツの経験を事例とし、日本と東アジア諸国(中国、韓国)との関係回復に纏わる提案でありました。
それは、「第1次世界大戦の際には敵国同士であった日独は、第2次大戦後、考え方や価値観の違いを乗り越え、急速に関係を強めてきた。“違い”があるからこそ、話し合うことで友好関係を築くことができる。ドイツでは隣国フランスを含め、幾度となく戦火を交えてきた歴史があるが、現在ではEUの存在抜きには政治・社会が議論できないところまで進んできている。大事なことは、過去を踏まえたうえで未来に向けた関係を作り出すこと」という趣旨の内容でありました。
懇親会で大使にこの点をさらに聞いてみました。大使曰く「独仏の関係が、そのまま日中韓に当てはめられるわけではないと思うが、幾何でも役に立つのであれば、(我々の経験を)お話しすることはできる」とのことでした。
大使は「和解の経験は、極めて困難を伴う営みだったが。。。」とも仰っていました。中国、韓国と個別の国名こそは出しませんでしたが、ベトナム大使館及び中国公使として勤務をした経験を持つ大使には、ドイツとEUの関係が、東アジアの現状と将来像がリンクして見えたのかもしれません。
拳を振り上げるのは簡単なことだが、違いや困難を乗り越えて未来に向けた意識の共有を図っていくことは、極めてタフでハードな営みなのだと思います。現在の政治は、残念ながら、拳を振り上げる方に偏っているように見えます。
さて、大使のお話を、出席されていた多くの国政与党所属の自治体議員の皆様は、どの様にお聞きになったのでしょうか?
蕨市議会も、違いと価値観を超えて、合意形成を図っていく場でありたいと願う機会ともなりました。