市内公共施設で生涯学習活動を展開している、NPO法人「わらび学びあいカレッジ」の標題企画の2週目です。
講師は先週に引き続き、山本徹氏(日本捕鯨協会)。先週が鯨の生態に関するお話が主であったのに対して、今回は人類と鯨の関わり、捕鯨の歴史といった内容が主でありました。
日本でも外国でも捕鯨の歴史は古く、日本では縄文時代の遺跡からクジラ利用の痕跡を見ることができ、文献上でも16世紀ごろには組織的な捕鯨が行われていたことが確認できるとのことでした。海外に目を向けても、古代エジプトの遺跡からもクジラの骨が確認できること、スペインンバスク人は古より北欧や太平洋でクジラを取っていたこと等々、人類と鯨の付き合いは古いものであることが分かりました。
また、ペリーが浦賀に来航したころには、今や反捕鯨の急先鋒となってるアメリカにより日本近海で捕鯨が盛んに行われ、当時の日本沿岸でクジラを捕獲することができなくなっていた事実もあるとのこと。1970年代に燃料が石油に代わっていく中で、クジラを取る必要がなくなった国々(主に欧米諸国)が反捕鯨に転じていった経緯もあり、時おりしもベトナム反戦運動の高まりでアメリカ政府に批判が集中する中、批判をかわしたい米政府と環境保護団体との思惑が一致し、反捕鯨キャンペーンが展開されるようになった説もあるとのこと。捕鯨という業が国際政治の思惑に利用されてしまった一例か?
本当に、狭隘かつ独善的な環境保護運動、動物愛護運動に辟易としてしまいます。「牛・豚は食べてもいいけど、クジラ頭が良いから食べてはダメ」。植民地主義的思考の残滓を感じざるを得ません。エコマフィア、動物愛護テロと言ってもいいかもしれません。船を日本の調査捕鯨船に突っ込ませるなんて、物理的にも立派なテロの様な気がします。
講義の後は、鯨肉の試食。私も就職したばかりの時に一度食べことがあるだけだったので、今や「珍味」となってしまったかつての「庶民の味」を堪能したのでした。
カレッジの担当部会の皆様、2週にわたりお疲れ様でした。また楽しい企画を期待しております。
<写真:「鯨のベーコン」と「さらし鯨」>
講師は先週に引き続き、山本徹氏(日本捕鯨協会)。先週が鯨の生態に関するお話が主であったのに対して、今回は人類と鯨の関わり、捕鯨の歴史といった内容が主でありました。
日本でも外国でも捕鯨の歴史は古く、日本では縄文時代の遺跡からクジラ利用の痕跡を見ることができ、文献上でも16世紀ごろには組織的な捕鯨が行われていたことが確認できるとのことでした。海外に目を向けても、古代エジプトの遺跡からもクジラの骨が確認できること、スペインンバスク人は古より北欧や太平洋でクジラを取っていたこと等々、人類と鯨の付き合いは古いものであることが分かりました。
また、ペリーが浦賀に来航したころには、今や反捕鯨の急先鋒となってるアメリカにより日本近海で捕鯨が盛んに行われ、当時の日本沿岸でクジラを捕獲することができなくなっていた事実もあるとのこと。1970年代に燃料が石油に代わっていく中で、クジラを取る必要がなくなった国々(主に欧米諸国)が反捕鯨に転じていった経緯もあり、時おりしもベトナム反戦運動の高まりでアメリカ政府に批判が集中する中、批判をかわしたい米政府と環境保護団体との思惑が一致し、反捕鯨キャンペーンが展開されるようになった説もあるとのこと。捕鯨という業が国際政治の思惑に利用されてしまった一例か?
本当に、狭隘かつ独善的な環境保護運動、動物愛護運動に辟易としてしまいます。「牛・豚は食べてもいいけど、クジラ頭が良いから食べてはダメ」。植民地主義的思考の残滓を感じざるを得ません。エコマフィア、動物愛護テロと言ってもいいかもしれません。船を日本の調査捕鯨船に突っ込ませるなんて、物理的にも立派なテロの様な気がします。
講義の後は、鯨肉の試食。私も就職したばかりの時に一度食べことがあるだけだったので、今や「珍味」となってしまったかつての「庶民の味」を堪能したのでした。
カレッジの担当部会の皆様、2週にわたりお疲れ様でした。また楽しい企画を期待しております。
<写真:「鯨のベーコン」と「さらし鯨」>