「前」 蕨市議会議員 おおしま公一活動報告

2015年5月31日。まさかの落選を果たした?「前」蕨市議会議員おおしま公一の修行の日々をお伝えしていきます。

地方議会議員フォーラム ~先進事例から学ぶ住民のための議会改革~

2013-02-15 13:00:00 | Weblog
標題の研修会に参加して参りました。

研究者からの問題提起が1件、先進地議会からの報告2件と質疑応答というプログラムで進んでいきました。

まずはじめに、問題提起として江藤俊昭氏(山梨学院大学教授)より「議会改革の到達点」と題して講演がなされました。江藤氏からは、「議会には強力な権限(条例、予算、決算、主要な計画及び執行権限に及ぶ)が与えられていることを自覚すべき」との指摘がありました。総振を議決事項とし、予算及び個別計画との連動を図ることで、議会として地域経営に関与する仕組みを作るべきとの提起もなされました。

次に、「議会の見える化の推進~その成果と課題」と題して、坂倉紀男氏(鳥羽市議会議長)と議会事務局員より報告がなされました。鳥羽市議会におけるIT化の推進(全議員にiPadを配布、twitter,Line等による情報配信、全ての会議を公開・中継録画)につき説明がありました。「IT化の推進自体が目的ではなく、有権者の議会に対する不信・無関心を解消することが目的であり、そのために全てを公開することが必要」とのお話がありました。併せて、全国的にも珍しい「会派制の廃止」についても説明がなされました。

私からは、twitter・Lineの運営(誰がどの様な判断で、どの様な情報を配信しているのか)等につきお尋ねをさせていただきました。議案質疑まで動画配信サイトで生中継を実施している点についても、「手元に議案等資料が無い中で、どこまで視聴者が議論の中身が理解できるのか?」という質問をさせていただきました。坂倉氏に同行していた議会事務局員からは、「鳥羽市議会では、定例会開会の際に、HPに全議案を公開しているので、視聴者にも議案につき理解をする機会が提供されている」という趣旨の説明がありました。

蕨市議会でも、議会改革の議論の中で、どこまで(どの範囲まで)会議を公開するか?につき議論が進められております。「有権者の議会に対する不信感を実感しているか?していないか?」という意識の差が如実に出てくる課題だと感じました。

最後に、「議会活性化のための改革とその成果」と題して、桑畠健也氏(所沢市議会副議長)より報告がなされました。所沢市議会における議会基本条例制定の経緯・概要、特に議会報告会の運営につき説明がありました。桑畠氏からの「議会改革の議論は期限を定めて行うべき。期限が無いと、議論の盛り上がりを持って、改革が進んだかの様なロジックが採られ、結局何も進まないという事になってしまう」という発言が印象的であり、私も同意できるものでした。

私が市議会議員に就任してから6年ほど経過しますが、この間だけでも、全国各自治体議会で改革が進んでいく様が見て取れます。今後は、自治体議会間の「改革格差」が広がっていくのではないかと思っております。