「前」 蕨市議会議員 おおしま公一活動報告

2015年5月31日。まさかの落選を果たした?「前」蕨市議会議員おおしま公一の修行の日々をお伝えしていきます。

教育ルネサンスフォーラム「第7回教師力シンポジウム」

2011-12-03 13:30:00 | Weblog
読売新聞社主催の標題シンポジウムに参加しました。読売新聞で連載している「教育ルネサンス」というコーナーがあるのですが、その事業の一環として年に一回開催されているようです。私も昨年に引き続きの参加となりました。

今回のシンポジウムのテーマは「子どもの心、子どもと情報」というもの。

冒頭、竹花豊氏(元東京都副知事。元警察庁生活安全局長)から「社会の変化と学校力・教師力~変わらないものと新たな視点~」というテーマで講演がありました。氏は広島県警本部長時代に暴走族の根絶作戦で成果を上げ、東京都副知事として歌舞伎町浄化作戦の指揮を取った経験を有し、都の青少年健全育成に関する条例改正など青少年の非行防止、健全育成に関わり、治安と教育問題に一貫して取り組んでいる経歴をお持ちであります。

氏からは、家庭の教育力が低下する中「大人社会全体の責任として教育問題に取り組むべき」との提言がなされ、学校教育に第三者が積極的に関わり公教育への不信を払拭すべきとの指摘もなされました。また、先の大阪府・市W選挙で大勝をした橋下大阪市長が提唱した「大阪府教育基本条例」にも言及があり、「条例案に必ずしも賛同するものではないが、条例の前文で指摘されている“現在の公教育が社会の変容や子どもたちを取り巻く環境に適合した教育を提供できてない”という部分は傾聴に値する」という趣旨の発言がなされました。

続いて「子どもの心理ケア」「デジタル時代の教師育成と授業」というテーマでそれぞれパネルディスカッションが行われました。パネラーとして教育現場からスクールカウンセラーと小学校校長が、有識者として教員養成に定評のある大学教授が参加し、活発な議論が展開をされました。両テーマに共通することは、「最終的には教師が子どもの抱える悩みを共有し共感できる人間性を養えるか否か」という点に尽きるのだと思いました。そのためには、スクールカウンセラーの様な専門家・第三者に積極的に頼れる環境(決して依存ではなく)を整えることが行政や政治に求められる役割なのだとも思いました。

「デジタル時代の教師育成と授業」のディスカッションでは、ICT教育推進の先進事例である日野市教育委員会の例が示され、市長の決断により大幅な予算措置がなされ、現在では児童一人一台の割合で情報端末が行き渡っている状況が報告されました。ICTというツールを活用することで、分かりやすい授業の提供、習熟度別学習、子どもたちの集中力の維持等に成果が出ている様子が分かりました。

ますます複雑化する子どもたちを取り巻く環境に対して、教師のみで立ち向かわせることはあまりに非現実的で酷なことであり、今回のシンポでも再三叫ばれていたように「教師に寄り添う」存在を如何に作り出せるか?正に我々政治に携わる者に求められている事であります。