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映画「ひまわり」を久々に見た。
イタリア映画の巨匠ヴィットリオ・デ・シーカ監督が2人の大スターソフィアローレンとマルチェロ・マストロヤンニを率いて製作した名作だ。第2次世界大戦時に別れ別れになっていた元夫婦の悲哀映画だ。ストーリーの大筋はあまりにも有名だが、ディテールはすっかり忘れていた。地平線まで続くひまわり畑と哀愁こもったヘンリーマンシー二の主題歌が繰り返し流れるのが印象に残っていた。
二次大戦終結後のイタリア。
出征したきり行方不明の夫の消息を求め、役所へ日参する女性の姿があった。
戦時中、お針子のジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアフリカ戦線行きを控えた兵士・アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は海岸で出会い恋に落ちた。結婚休暇を目当てに結婚式を挙げたふたりは幸せな新婚の日々を過ごす。精神疾患による除隊を目論んだアントニオは首尾よく精神病院に入院するが、仮病がわかってしまう。懲罰の為、ソ連戦線へと送られる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/ba/1354da8461f2f15045dcbada18b26205.jpg)
終戦後、ジョバンナは年老いたアントニオの母親を励ましながら夫の帰りを何年も待ち続けた。同じ部隊にいたという男に出会う。男の話によるとアントニオは敗走中、極寒の雪原で倒れたという。ジョバンナは生存を確かめるため、ソ連へと足を運ぶ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/b9/14abbb5d4c395e29eb42e1c06bb50c1d.jpg)
かつてイタリア軍が戦闘していたという街でアントニオの写真を見せて回るジョバンナだったが、一向に消息が掴めない。 言葉も通じない異国で懸命にアントニオを探し続けているうちに、写真を見た人からあの家の主人じゃないのかなと一軒の家を紹介される。家に向かうと洗濯物を干す若い女性がいた。無言でその女性を見つめる主人公だ。幼い女の子供もいる。そして主人公はその女性にアントニオの写真を見せる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/75/3dc06679615092b3e2c6c94607740db2.jpg)
ロシア人女性・マーシャ(リュドミラ・サベーリエワ)は家の中にジョバンナを向かい入れる。動揺しながらも家の中で待つジョバンナだ。やがて汽笛が聴こえ、マーシャはジョバンナを駅に連れて行く。汽車から次々と降り立つ労働者たちの中にアントニオの姿があったが。。。
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ロシアに向かって夫を探しに行ったあとで2人が出会うシーンは映画史上に残る名シーンであろう。そのシーンだけはさすがに背筋がぞくっとする。でも2人が知り合ってから出征する途中までは比較的緩慢だ。ソフィアが懸命に夫を探そうと、役所に怒鳴りこんだり、ロシアの役所と人と現地をまわるシーンとなってくると、グイッと引き締まってくる。同時にソフィアの表情が幸せだったころより美しく見えてくる。
主演2人の存在感があまりに強いので、すっかりその存在を忘れていたが、現地で妻になったマーシャを演じたリュドミラ・サベーリエワがかわいい。濃い女ソフィアローレンと対照的なやさしい匂いのする女性である。旧ソ連の体操選手クチンスカヤを連想する可憐な姿に惹かれる。監督はあえて正反対の彼女を起用したのだと思う。旧ソ連の名作「戦争と平和」にも出ていた美人のロシア人だ。我々が日本で酔った勢いで行くロシア人パブにはアバズレばかりでこんな可憐な美人はいない。
この映画の脚本にはいくつか欠点もある。ネタばれ系なので控えるが明らかにおかしい部分がある。当然この映画の撮影当時は冷戦が続いているわけで映画撮影の許可をもらうのも大変だったろう。それを差し引いて考えねばならないだろう。ヴィットリオ・デ・シーカ監督は映画「終着駅」でジェニファージョーンズとモンゴメリークリフトを起用し、駅での名シーンをつくった。ここでもその流れを組む。駅というのはドラマを生む。
初めてみたのが小学生、次に見たのは名画座で20代だったかな?
それぞれに違う思いがある。もう一度出会ったときに2人が交わす会話は大人になった時でないとわからないものがある気がした。
イタリア映画の巨匠ヴィットリオ・デ・シーカ監督が2人の大スターソフィアローレンとマルチェロ・マストロヤンニを率いて製作した名作だ。第2次世界大戦時に別れ別れになっていた元夫婦の悲哀映画だ。ストーリーの大筋はあまりにも有名だが、ディテールはすっかり忘れていた。地平線まで続くひまわり畑と哀愁こもったヘンリーマンシー二の主題歌が繰り返し流れるのが印象に残っていた。
二次大戦終結後のイタリア。
出征したきり行方不明の夫の消息を求め、役所へ日参する女性の姿があった。
戦時中、お針子のジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアフリカ戦線行きを控えた兵士・アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は海岸で出会い恋に落ちた。結婚休暇を目当てに結婚式を挙げたふたりは幸せな新婚の日々を過ごす。精神疾患による除隊を目論んだアントニオは首尾よく精神病院に入院するが、仮病がわかってしまう。懲罰の為、ソ連戦線へと送られる。
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終戦後、ジョバンナは年老いたアントニオの母親を励ましながら夫の帰りを何年も待ち続けた。同じ部隊にいたという男に出会う。男の話によるとアントニオは敗走中、極寒の雪原で倒れたという。ジョバンナは生存を確かめるため、ソ連へと足を運ぶ。
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かつてイタリア軍が戦闘していたという街でアントニオの写真を見せて回るジョバンナだったが、一向に消息が掴めない。 言葉も通じない異国で懸命にアントニオを探し続けているうちに、写真を見た人からあの家の主人じゃないのかなと一軒の家を紹介される。家に向かうと洗濯物を干す若い女性がいた。無言でその女性を見つめる主人公だ。幼い女の子供もいる。そして主人公はその女性にアントニオの写真を見せる。
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ロシア人女性・マーシャ(リュドミラ・サベーリエワ)は家の中にジョバンナを向かい入れる。動揺しながらも家の中で待つジョバンナだ。やがて汽笛が聴こえ、マーシャはジョバンナを駅に連れて行く。汽車から次々と降り立つ労働者たちの中にアントニオの姿があったが。。。
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ロシアに向かって夫を探しに行ったあとで2人が出会うシーンは映画史上に残る名シーンであろう。そのシーンだけはさすがに背筋がぞくっとする。でも2人が知り合ってから出征する途中までは比較的緩慢だ。ソフィアが懸命に夫を探そうと、役所に怒鳴りこんだり、ロシアの役所と人と現地をまわるシーンとなってくると、グイッと引き締まってくる。同時にソフィアの表情が幸せだったころより美しく見えてくる。
主演2人の存在感があまりに強いので、すっかりその存在を忘れていたが、現地で妻になったマーシャを演じたリュドミラ・サベーリエワがかわいい。濃い女ソフィアローレンと対照的なやさしい匂いのする女性である。旧ソ連の体操選手クチンスカヤを連想する可憐な姿に惹かれる。監督はあえて正反対の彼女を起用したのだと思う。旧ソ連の名作「戦争と平和」にも出ていた美人のロシア人だ。我々が日本で酔った勢いで行くロシア人パブにはアバズレばかりでこんな可憐な美人はいない。
この映画の脚本にはいくつか欠点もある。ネタばれ系なので控えるが明らかにおかしい部分がある。当然この映画の撮影当時は冷戦が続いているわけで映画撮影の許可をもらうのも大変だったろう。それを差し引いて考えねばならないだろう。ヴィットリオ・デ・シーカ監督は映画「終着駅」でジェニファージョーンズとモンゴメリークリフトを起用し、駅での名シーンをつくった。ここでもその流れを組む。駅というのはドラマを生む。
初めてみたのが小学生、次に見たのは名画座で20代だったかな?
それぞれに違う思いがある。もう一度出会ったときに2人が交わす会話は大人になった時でないとわからないものがある気がした。
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戦争で離れ離れの2人とその再会 | |