映画「ジョン・デロリアン」は2019年に日本公開のアメリカ映画
ジョン・デロリアンは一世を風靡したアメリカのカー・デザイナーである。元々GM(ゼネラルモーターズ)の花形開発者で、自ら自動車会社を立ち上げ世間をあっと言わせるデザインの車をつくっている。
この話はジョン・デロリアンの伝記ではない。証人保護プログラムで守られている麻薬密輸の前歴のある元パイロットが、FBIに協力して大物麻薬ディーラーを売り渡すように仕組んでいく。その話に元パイロットの隣家に住むジョン・デロリアンがからんでいく。この映画はその一部始終に焦点を合わせている。
麻薬取引に関わる映画は当事者関係が複雑でいつもわかりにくいことが多い。ここでも、序盤戦にこまかい説明は少ない。なんで捕まえたのに普通に生活しているんだ?なんで捕まえたFBIの捜査官と話しているんだ?と頭の整理をしていくにつれ、途中でようやく脳が追いついていく。ディスコパーティのシーンには自分の世代は親しみがあり、少しずつ気分が高揚する。いくつかのエピソードがおもしろく、70年代後半独特のにおいも充満させている。まあまあって感じかな。
1977年、南カリフォルニア。副業でドラッグの密輸をしていたパイロットのジム・ホフマン(ジェイソン・サダイキス)は、麻薬密売の現場をFBIに押さえられる。罪を問われない代わりにFBI捜査官のベネディクト(コリー・ストール)の情報提供者となる。ジムは引っ越した家の隣に住むのがポンテアック・GTOの開発に携わったジョン・デロリアン(リー・ペイス)だと知り驚く。
ジョンはゴージャスな家に住み、派手なホームパーティにはジム夫妻も招待された。自らの会社を立ち上げ、斬新なデザインの新型車“デロリアン”を開発している。しかしせっかくの新車も様々なトラブルが発生し、思うようには売れていないことがわかる。会社運営のために資金繰りに窮しているようだ。そこで、ジムは、麻薬ディーラーのモーガンとジョンを取り引きさせて、FBIに麻薬密売の罪で売り渡す計画を立てるのだったが。。
映画はあくまでパイロットのジム・ホフマンの視線がメインだ。基本的な映画のストーリーと平行してジョン・デロリアンの罪が問われる裁判でジム・ホフマンが証人台に立つシーンを映し出す。焦点はジョン・デロリアンが自らの意思で麻薬取引をやろうとしていたのか?FBIによるおとり捜査かどうかである。
1.証人保護プログラム
ジム・ホフマンはパイロットの立場を利用して麻薬をこっそり運んでいくのが、FBIにばれる。映画「バリー・シール」でもトムクルーズがドラッグを密輸するパイロットを演じていた。こんな奴いっぱいいたのかね?普通であれば、逮捕されて終わりである。
ところが、麻薬ディーリングのことを知っているジムはFBIにとって利用価値がある。いったん、白紙にして証人保護プログラムを活用する。パスポートや証明書まで新しいものが交付され完全な別人になる。 アメリカ映画にはたびたび出てくるが、日本ではこういう制度はない。実際には国家機密でそれらしき人がいるのかもしれないが、われわれにはわからない。
2.典型的70年代後半のホームディスコパーティ
ジョン・デロリアンは自宅に大勢の招待客をあつめてディスコパーティを開いている。この時代であれば、日本でも不思議ではないシーンだ。ここでかかるディスコミュージックがゴキゲンである。
まずはクール&ザ・キングの「ゲットダウン オン イット」、おなじみの曲だ。フロアでみんな揃ってのステップダンスを踊る。77年だとステップダンスがなくなる境目かも?ジョン・デロリアンはいかにも遊び人モードをだしていて、招待客の美女と踊っている。それをみつけて焼きもちを焼く奥さんと華麗にダンス。理屈なく気分が高揚する。
そして、当時六本木のでディスコでもよくかかったピーチス&ハープの「ファン・タイム」、この映画って1977年の想定だというけど、いずれももっと後80年くらいの曲だよ。映画をみながら一瞬時代背景に?って感じである。
そのあとが、テイストオブハニーの1978年9月の全米ヒットチャートナンバー1でこれもディスコでよくかかった「今夜はブギウギ」だ。六本木ロアビルの道路を隔てた正面のかどにハンバーガーインがあった。そのすぐ奥に2階がディスコだったTGIフライデーがあり、そこではじめて聴いた記憶がある。このころ、新宿と六本木ではかかる曲がまったくちがっていた。
これらの曲がバックで流れるだけで当時のあっけらかんとした雰囲気が伝わる。われわれより5年上になると簡単なことでもむずかしく話す学生運動世代なんだよね。これがまたバカで最低な人種が多い。
3.麻薬ディーラーのパフォーマンス
このド派手なパーティに麻薬ディーラーの大物モーガンがジムの友人ということで自分の情婦を連れて遊びにくる。ジムは2人を引き合わせて、派手な暮らしをしているようで裏では金に困っているジョン・デロリアンとモーガンを結びつけようとしているのだ。
ただ、モーガンとその情婦はまわりとはまったく違うあばずれカップルである。ジムとこの2人がジョンの寝室に入って、麻薬をやり始める。すると、モーガンの情婦は自分の服を脱いで裸になり、ジョン・デロリアンの妻のドレスを着始める。もうラリっている情婦の動きはとりやめられない。周囲にからんでパーティはぶち壊し、自分のドレスを着てプールに入り込む情婦をみてジョン・デロリアンの妻はあ然、このシーンのバカさ加減には笑える。
ジョン・デロリアンは一世を風靡したアメリカのカー・デザイナーである。元々GM(ゼネラルモーターズ)の花形開発者で、自ら自動車会社を立ち上げ世間をあっと言わせるデザインの車をつくっている。
この話はジョン・デロリアンの伝記ではない。証人保護プログラムで守られている麻薬密輸の前歴のある元パイロットが、FBIに協力して大物麻薬ディーラーを売り渡すように仕組んでいく。その話に元パイロットの隣家に住むジョン・デロリアンがからんでいく。この映画はその一部始終に焦点を合わせている。
麻薬取引に関わる映画は当事者関係が複雑でいつもわかりにくいことが多い。ここでも、序盤戦にこまかい説明は少ない。なんで捕まえたのに普通に生活しているんだ?なんで捕まえたFBIの捜査官と話しているんだ?と頭の整理をしていくにつれ、途中でようやく脳が追いついていく。ディスコパーティのシーンには自分の世代は親しみがあり、少しずつ気分が高揚する。いくつかのエピソードがおもしろく、70年代後半独特のにおいも充満させている。まあまあって感じかな。
1977年、南カリフォルニア。副業でドラッグの密輸をしていたパイロットのジム・ホフマン(ジェイソン・サダイキス)は、麻薬密売の現場をFBIに押さえられる。罪を問われない代わりにFBI捜査官のベネディクト(コリー・ストール)の情報提供者となる。ジムは引っ越した家の隣に住むのがポンテアック・GTOの開発に携わったジョン・デロリアン(リー・ペイス)だと知り驚く。
ジョンはゴージャスな家に住み、派手なホームパーティにはジム夫妻も招待された。自らの会社を立ち上げ、斬新なデザインの新型車“デロリアン”を開発している。しかしせっかくの新車も様々なトラブルが発生し、思うようには売れていないことがわかる。会社運営のために資金繰りに窮しているようだ。そこで、ジムは、麻薬ディーラーのモーガンとジョンを取り引きさせて、FBIに麻薬密売の罪で売り渡す計画を立てるのだったが。。
映画はあくまでパイロットのジム・ホフマンの視線がメインだ。基本的な映画のストーリーと平行してジョン・デロリアンの罪が問われる裁判でジム・ホフマンが証人台に立つシーンを映し出す。焦点はジョン・デロリアンが自らの意思で麻薬取引をやろうとしていたのか?FBIによるおとり捜査かどうかである。
1.証人保護プログラム
ジム・ホフマンはパイロットの立場を利用して麻薬をこっそり運んでいくのが、FBIにばれる。映画「バリー・シール」でもトムクルーズがドラッグを密輸するパイロットを演じていた。こんな奴いっぱいいたのかね?普通であれば、逮捕されて終わりである。
ところが、麻薬ディーリングのことを知っているジムはFBIにとって利用価値がある。いったん、白紙にして証人保護プログラムを活用する。パスポートや証明書まで新しいものが交付され完全な別人になる。 アメリカ映画にはたびたび出てくるが、日本ではこういう制度はない。実際には国家機密でそれらしき人がいるのかもしれないが、われわれにはわからない。
2.典型的70年代後半のホームディスコパーティ
ジョン・デロリアンは自宅に大勢の招待客をあつめてディスコパーティを開いている。この時代であれば、日本でも不思議ではないシーンだ。ここでかかるディスコミュージックがゴキゲンである。
まずはクール&ザ・キングの「ゲットダウン オン イット」、おなじみの曲だ。フロアでみんな揃ってのステップダンスを踊る。77年だとステップダンスがなくなる境目かも?ジョン・デロリアンはいかにも遊び人モードをだしていて、招待客の美女と踊っている。それをみつけて焼きもちを焼く奥さんと華麗にダンス。理屈なく気分が高揚する。
そして、当時六本木のでディスコでもよくかかったピーチス&ハープの「ファン・タイム」、この映画って1977年の想定だというけど、いずれももっと後80年くらいの曲だよ。映画をみながら一瞬時代背景に?って感じである。
そのあとが、テイストオブハニーの1978年9月の全米ヒットチャートナンバー1でこれもディスコでよくかかった「今夜はブギウギ」だ。六本木ロアビルの道路を隔てた正面のかどにハンバーガーインがあった。そのすぐ奥に2階がディスコだったTGIフライデーがあり、そこではじめて聴いた記憶がある。このころ、新宿と六本木ではかかる曲がまったくちがっていた。
これらの曲がバックで流れるだけで当時のあっけらかんとした雰囲気が伝わる。われわれより5年上になると簡単なことでもむずかしく話す学生運動世代なんだよね。これがまたバカで最低な人種が多い。
3.麻薬ディーラーのパフォーマンス
このド派手なパーティに麻薬ディーラーの大物モーガンがジムの友人ということで自分の情婦を連れて遊びにくる。ジムは2人を引き合わせて、派手な暮らしをしているようで裏では金に困っているジョン・デロリアンとモーガンを結びつけようとしているのだ。
ただ、モーガンとその情婦はまわりとはまったく違うあばずれカップルである。ジムとこの2人がジョンの寝室に入って、麻薬をやり始める。すると、モーガンの情婦は自分の服を脱いで裸になり、ジョン・デロリアンの妻のドレスを着始める。もうラリっている情婦の動きはとりやめられない。周囲にからんでパーティはぶち壊し、自分のドレスを着てプールに入り込む情婦をみてジョン・デロリアンの妻はあ然、このシーンのバカさ加減には笑える。