うさぎ! 書きまつがい! 映画! 音楽! お笑い!

平凡な日常だからこそ楽しんだもの勝ち!
http://twitter.com/usako_usagiclub/

45歳、ブスだけど、27歳の彼氏に会いにロシアに行ってみた (8)

2014-02-05 13:28:11 | ロシア関連
早速ですが、「45歳、ブスだけど、27歳の彼氏に会いにロシアに行ってみた (7)」の続きを。

帰りの道も写真を撮ったり、気になるお店を覗いたりと、超速歩きの私にしては珍しくだらだら歩いたので、ホテルに戻ったのは15時過ぎ。部屋に入るとAはベッドの上で自分の家から持ってきたノートPCをいじっていました。それまで私たちはコミュニケーションに困ると私のスマホの辞書アプリやオンライン翻訳を使って急場を凌いでいたのですが、日本のスマホではキリル文字は記号なので非常に入力が面倒で、Aはかなりストレスを感じていたようです。ノートPCならスマホよりも早く入力ができるし、画面も大きくて見やすいということで、Aはわざわざ自宅からノートPCを持って来てくれたのでした。

お腹もすいているし、早速買ってきてくれたケーキを…と思いきや、Aが「スプーンがないからフロントに行って借りてきてくれる?」とのこと。ロシアではケーキはフォークではなく、スプーンで食べるのかと思いましたが、念のため「フォークじゃなくてスプーンね?」と確認。どうやらAはスプーンとフォークがごっちゃになっていたらしく、結局フォークで食べることに。フロントは前日のポリーナさんではなく別の女性でしたが、快くフォークを貸してくれました。ケーキは中のスポンジがしっとりしていてチョコレートの味が濃く、さらにクリームの周りのナッツが良いアクセントになっていて、とてもおいしかったです。



あと、ヨーグルトはスプーンで食べるヨーグルトだと思っていたら、飲むヨーグルト、しかも1リットルくらいありそうな超特大サイズ。日本のヨーグルト飲料はさらっとしていますが、こっちはどろっとしていてほぼヨーグルトそのもの。桃の果肉が入っていて、こちらもなかなかおいしかったです。



お腹がいっぱいになると「今夜はどこに行く?」という話題に。実は私は出発のだいぶ前に「サンクトペテルブルクのАврора(アヴロラ)という映画館で映画が観たい!」とAにリクエストしていたのです。なぜАврораかというと、ロシアは基本的に外国語映画は字幕ではなくロシア語吹替で上映されるのですが、Аврораでは字幕で上映されることがある、と事前にリサーチ済みだったから。オリジナルの音声が英語でロシア語の字幕つきの映画であれば、Aも私も二人とも楽しめるわけです。彼は私の希望をちゃんと覚えてくれていて、Аврораの上映作品をチェックしてくれていました。それによるとАврораでその日に上映されている英語の映画は『ウォルト・ディズニーの約束』(日本では3月21日公開予定)と『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(日本では2014年初夏公開予定)と『フランケンシュタイン』。私は「『ウォルト・ディズニーの約束』が観たい!」、Aは「『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』が観たい!」とそれぞれ主張したのですが、よくよく調べてみると残念ながら2本とも字幕ではなくロシア語吹替。『フランケンシュタイン』は英語字幕つきなのですが、何やら特別上映らしく、料金が一人当たり600ルーブル(日本円で約1,800円)と高額。私は『フランケンシュタイン』がどんな映画かまったく知らず、料金が高いこともあって「映画館には行かなくていいよ。別の場所に行こう」と言ったのですが、Aは「高くてもお金は僕が出すから『フランケンシュタイン』に行こう」と言ってくれて、結局『フランケンシュタイン』を観ることになったのでした。

というわけで、映画館に向けてホテルを出発。ネフスキー大通り沿いにあるАврораはホテルからは徒歩10分程度。この時は夜でしたが、昼間の入り口はこんな感じです。



劇場の外観はこんな感じ。ライトの一部が消えているのはご愛嬌。



劇場の中に入り、早速2人分のチケットを買うA。『ウォルト・ディズニーの約束』の料金は250ルーブル、『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』は300ルーブルで、『フランケンシュタイン』の半額以下。公開直後の話題作の2倍以上の料金を取る『フランケンシュタイン』って一体…? 座席は全席指定で、日本の多くの映画館と同様、チケットには作品名や日時、座席がきっちり印字されています。館内には簡単な食事もできるカフェのような施設もありましたが、私たちはコンセッションのあるロビーで待機。ロビーにはロシアのいろいろな俳優さんの写真が飾られていました。ニキータ・ミハルコフの写真を見つけて、「ニキータ、ニキータ!」とはしゃぐ私。さらに、ロシアのポップコーンに興味があった私は、Aにはちみつ味のポップコーンを買ってもらいました。3つのサイズのうち、Aが買ったのは真ん中のサイズでしたが、日本の一般的な映画館の一番大きなサイズに相当。これよりさらに大きなサイズのポップコーンをロシアのみなさんは食べるの…? 味は私が子供の頃に食べていたポップコーンとよく似ていました。まさかロシアで昔懐かしい味に出会えるとは!

上映時間が近づき、いよいよ着席。背の高いAは前の方に座るのを遠慮したのか、座席は後ろから3列目くらい。私はコートを脱いでいたのですが、観客はみながっつりコートを着用。場内が暗くなり、他の作品や予告編や上映前のマナームービーなど一切ないまま上映開始。スクリーンに National Theatre Live と表示され、ようやく「イギリスの舞台のライブビューイングか!」と理解。物語の序盤はとにかくもう衝撃的で度肝を抜かれました。「この俳優さん、誰? っていうか、本当に俳優さん? 体の動きや筋肉がダンサーみたいなんだけど…」という疑問が頭の中をぐるぐる。しばらくするとベネディクト・カンバーバッチが登場し、「これはものすごい作品なのかも」という予感。全体的に非常にシリアスで重苦しい内容なのですが、途中でほっこりしたり、笑えるシーンもあるのが救い。そして観始めた時の予感どおり素晴らしい作品でした。

エンドロールが始まったとたん、かなりのお客さんが退場するのは日本と同じ。私とAは場内が明るくなってから席を立ちました。この劇場は入口と出口が別になっていて、入場するお客さんと退場するお客さんでロビーが混雑しない仕様。あと、上映中の場内は暖房が効いておらず、かなり寒くて、お客さんたちがコートを脱がなかったことに納得。ロシアの映画館はこういうものなのか、それともこの劇場がこの日たまたまこうだったのか、今でもよくわかりません。とにかく、映画には非常に満足したので、Aと「おもしろかったねー」などと話しながら、劇場を後にしました。

ホテルに帰ってググってみてわかったのですが、この『フランケンシュタイン』は”ナショナル・シアター・ライヴ“日本上陸の第一弾作品として日本でも2月14日(金)から公開予定。Aのおかげで偶然にも私は旅先のサンクトペテルブルクで一足先に観ることができたのです。びっくりしたのはフランケンシュタイン博士役だったベネディクト・カンバーバッチと怪物役のジョニー・リー・ミラーがそれぞれの役を交互に演じるという事実! そのことをAに話すと、Aもとても驚いていました。ジョニー・リー・ミラーのハマリ役としか見えなかったあの怪物を、べネさんが演じるということがいまだに信じられません。ちなみにАврораでは『フランケンシュタイン』だけでなく、他の作品も含めたナショナル・シアター・ライヴ特集をやっていて、サンクトペテルブルクの街にはこんなポスターが貼られていました。



今回はこの辺で。続きはまた後日。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 45歳、ブスだけど、27歳の彼... | トップ | 45歳、ブスだけど、27歳の彼... »
最新の画像もっと見る

ロシア関連」カテゴリの最新記事