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Skype でロシア語を勉強してみる (10)

2015-01-20 12:54:15 | ロシア関連
約1ヶ月ぶりですが、「Skype でロシア語を勉強してみる (9)」の続きを。

今回ご紹介するのはロシア民話『スネグーラチカ』。日本語では雪娘や雪姫などと訳されており、まさに雪から作られた少女という設定。それを聞いて私は『アナと雪の女王』に出てくるオラフを思い出したのですが、キャラ的にはまったく異なりますw 今回の原文はこちらです。


スネグーラチカ

昔々おじいさんとおばあさんが仲良く住んでいました。二人は幸せでしたが、深い悲しみを抱えていました。その夫婦には子供がいなかったのです。

やがて大雪の季節になり、おなかのあたりまで雪が積もりました。他の家の子供たちが外で遊んでいるのを窓から見て、おじいさんとおばあさんは悲しくなりました。

「なあ、おばあさん」とおじいさんが言いました。「雪で女の子を作ろう」
「ええ、そうね」とおばあさんは言いました。

おじいさんは帽子をかぶり、おばあさんと二人で庭に出て、雪で女の子を作りはじめました。二人は雪の大きな玉を作って、手と足をつけて、雪でできた頭を置きました。おじいさんは頭に鼻と口とあごを作りました。すると、女の子のくちびるが赤くなり、目が開いたのです。彼女はおじいさんとおばあさんを見てほほえみ、そのあとうなずいて、足と手を動かし、雪をふりおとしました。すると、雪の中から生きている女の子、スネグーラチカが出てきたのです。

おじいさんとおばあさんは喜んで、彼女を自分の小さな家に連れて行きました。どんなに彼女を見つめても見飽きることがありませんでした。

女の子はどんどん成長し、日を追うごとに美しくなっていきました。彼女は雪のように白い肌で、三つ編みにした髪は美しい淡褐色で、腰のあたりまでありました。けれども頬は赤くありませんでした。

おじいさんとおばあさんはうれしくてたまりませんでした。娘は毎日成長し、頭も良く、賢く、楽しい子だったからです。彼女は誰に対しても優しくて、いつも笑顔でした。手先も器用で、歌もとても上手でした。

やがて冬が終わりました。暖かい春の太陽が雪を溶かし、土が現れ、そこに緑色の草が生えました。ひばりも歌い始めました。

スネグーラチカは急に悲しくなりましたた。

「娘や、どうしたのかね?」とおじいさんが聞きました。
「どうしてそんなに元気がないのかね? 病気かい?」
「なんでもないんです、お父さん。なんでもないの、お母さん。私は元気よ。」と娘は答えました。

最後の雪が溶け、草地には花が咲き、鳥も飛んできました。

スネグーラチカは日を追うごとに元気がなり、あまり話さなくなりました。太陽から隠れ、暗くて寒い場所、そして雨の日を好みました。

ある日、黒い雲が近づいてきて、大きなあられが降ってきました。スネグーラチカはまるで真珠が降ってきたかのように、とても喜びました。でも、太陽がまた出てきて、あられが溶けると、彼女は激しく泣きました。それはまるで自分の兄弟が死んだかのような泣き方でした。

やがて季節は夏になりました。女の子たちは森に散歩に行くために集まり、スネグーラチカを呼びました。

「私たちと森に行きましょう。一緒に歌って踊るのよ。」

スネグーラチカは森に行きたくありませんでしたが、おばあさんが彼女を説得しました。

「さあ、友達と遊んでらっしゃい。」

少女たちはスネグーラチカと一緒に森にやってきました。彼女たちは花を集めて、花輪を編み、唄を歌い、円になって踊りました。スネグーラチカはただ一人悲しんでいました。

やがて夜になり、彼女たちは小枝を集め、焚き火をし、一人ひとりが火の上を飛び越えました。その一番最後にスネグーラチカがいました。

スネグーラチカは友達の後に続いて走りました。火の上を飛んだ瞬間、彼女は溶け、白い雲になりました。その雲は高く上がって、空に消えてしまいました。女の子たちは後ろの方で悲しそうな「アウー」という声を聞きました。彼女たちは振り向きましたが、そこにはもうスネグーラチカの姿はありませんでした。

女の子たちは「どこ、どこにいるの、スネグーラチカ!」呼びました。でも、その問いかけに答えたのはやまびこだけでした。
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