坪内正人Blog

「見る・聞く・言うそして熱き心で動く」
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物事の本質とは

2006-01-22 22:39:15 | 今日の出来事
 ナイキプレミアカップの決勝トーナメント初戦、勝ちましたよ。今日も本当に寒かった、我が京都FC長岡京は対亀岡FCに2-1で勝利。良く頑張ってくれました。


 さて、厳しい寒さの中で子供たちの一生懸命な姿やコーチ達の熱い指導場面を通して、私は ふと20数年前の自分が読んだ、ある本の一部が脳裏をよぎりました

 今から、20数年前 大学生の頃、確か深代惇郎(朝日新聞の天声人語を執筆した人)のエッセイ集の中に、「政治的でない教育はない」という内容です。


 ある中学の先生が、生徒を連れて京都の桂離宮を見学した。美しい庭園を前に、この庭をつくるために封建大名がいかに農民を搾取したかを、熱心に説明したそうだ。それが歴史の正しい教え方だと、この先生は信じた。
 他の先生は桂離宮に来て、これが日本文化の粋である由縁を生徒たちに教えた。このような文化遺産を守ることが民族の義務であることを、情熱をこめて語った。この先生にとって、それが桂離宮の正しい教え方だったに違いない。

 前者の先生は、封建時代の生産関係を教え、民衆の立場からみるのが正しい歴史観であり、これを故意に省くのはきわめて政治的だと主張。後者の先生は、唯物史観で割り切って教えるのは義務教育として偏っている、奴隷制の上に築かれたためにギリシャ文明の光が薄れるわけではない  と反論するであろう というものです。

 
 そのとき私は、桂離宮の見方に対立ができるのは、それぞれに政治的価値やイデオロギーの違いがあるからであり、そのいずれが正しいかにせっかちな結論を出すよりも、人によって「正しさ」が異なるのはなぜかを教えることの方が、優れた教育ではないかと、学生ながらに感じた事を思い出しました。


 物事の本質・・・・・今日サッカーの試合を通じて、「スポーツとは」「勝負とは」「集団生活、団体競技とは」「チームワークとは」・・・そして、私たちは日頃簡単に「青少年の健全育成とは」と発しますけれど、本当に教えるべきことは何かを、何故か一人深い思いにふけってしまいました。

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