夢!進行形。港が見える丘ガーデン

ミントさんの庭に憧れて、少しでもブルーガーデンに近づけるように日々奮闘する田舎のおばちゃんの日記です。

金刀比羅宮の伊藤若冲「百花図」

2023年05月27日 16時17分50秒 | 美術鑑賞



今週は四国内を
西に東に奔走しています。

月曜日には愛媛県へ、金曜日には香川県の金毘羅さんへ

何故、金毘羅さんへ行くのかというと
金刀比羅宮・奥書院で4月8日~6月11日まで
開催されている
金刀比羅宮 特別展
「お待たせ!こんぴらさんの若冲展」
を鑑賞するためです。

予め鑑賞日と時間を決めてサイトに
予約を入れておき、入場QRコードを印刷して
持っていきます。最近はこういうシステムが多いですね。

当日は朝5時起きで、
8時1分高知駅発の特急南風に乗るために
おっさん2に友達と2人、送ってもらいます。


みどりの窓口で切符を買いますが
予め友達の調べた往復運賃9,400円を
別々に買おうとしたら、若い係の男性が
「二人分一緒に買うとお安くなりますし、無料で
指定席にできます」と、親切に教えてくれました。
「ホントに?ありがとう!」
なんと!一人往復運賃が7,000円になって
2,400円もお安くなりました。

二人ともこの親切なJR四国の駅員さんに
感謝、感激してルンルンで岡山行の電車に乗り込みました。


なんと!黄色のアンパンマン列車


天井にもアンパンマンが・・・・・

平日だし、どうせ車内はガラガラだろうなと
思っていましたが、さにあらず徐々に満席に近い
状態になりました。
高知駅発だから、早めに来て指定席にして正解でした。

香川県琴平駅まで1時間33分の行程です。


途中の停車駅大歩危(おおぼけ)駅にある
かずら橋のミニチュア版。
笑っちゃうね。

JR四国の列車に乗るのは何年ぶり?
イヤ何十年振りかも・・・・


レトロな雰囲気の琴平駅

金刀比羅宮 奥書院まで約25分の行程です。
さて階段は何段あるでしょうか?


表参道から上り初めて22段目
この辺りはまだまだ序の口。


なにーここでまだ294段目ー
気温は25℃くらいだし、太陽は隠れている曇り空なのに
額から汗がポタポタ落ちてきた
上着をぬく。

なんか鳥居がある所まできたので
期待を込めて「ここが大門?」とつぶやいたら
お店のお姉さんが「まだまだ!」


やっと辿り着いた大門。
ここまで365段。
振り返ると讃岐平野が、遥か下に広がっています。
ここまで上がってきたんだ~
偉い!と自分を褒める・・・・けど
もう金毘羅さんの階段を上ることはないだろう
できないだろうなと思う。

スマートなお友達に、おデブさんは遅れをとって
水分補給をしながらマイペースで上がる。

やっと奥書院の少し手前の
高橋由一館までたどり着きました。

ここでは
NHK8K文化財プロジェクトとして
伊藤若冲「百花図」を8Kで鑑賞することができます。



予約している11時までまだ時間が
充分あるので、入ってみることに・・・・


伊藤若冲「百花図」のある奥書院上段の間を、
3DCG「8K文化財」で再現し
見たことのない超アップの「百花図」を
自分でコントローラーを操作して鑑賞できます。


2021年11月より修復に出していた「百花図」が
今年3月に修復が完了したことを記念して
通常非公開の奥書院を9年ぶりに特別公開しています。

奥書院では写真撮影禁止になっているので
ここで、撮らせて頂きました。







透明感のある蓮の花。




桜の花


ヒマワリ
若冲独特の感覚で捉えた色彩と形態がみられます。
虫食い葉がリアル。







若冲は一つの植物の生から死を描いています。
蕾の花、開いた花、枯れた花、花びらが散った花。
そこには若冲の植物へのリスペクトや愛情を
感じると、ヤマザキマリ氏は語ります。




花びらは散ってありません。


ひと際目を引く紫陽花の蒼


梅の花


色鮮やかな牡丹


芍薬


ハイビスカス
200年前にもうハイビスカスがあったようです。


これは何の花?

若冲は狩野派を学び、宋元画を模写したり
その後実物写生へ移行して、「本草学」の影響も受けている。
江戸時代後期の飯沼慾斎の「草木図説」を
牧野富太郎は調べ、「増訂草木図説」を刊行しています。

なんと!伊藤若冲と牧野富太郎博士の
微かな接点を発見!


伊藤若冲の「百花図」を8Kで鑑賞した後に
少しだけ階段を上がって、遂に到達500段!

金刀比羅宮 奥書院に到着です。


若冲の「百花図」は
綿密な写生に基づきながら、その画面には
どこか近代のシュルレアリスムにも通じる
幻想的な雰囲気が漂っています。


若冲は当時の最高品質の画絹や絵具を惜しみなく
使用したため、200年以上経った現在でも
保存状態が良く、褪色も少ない。


文化財の修復は
本物としての価値を損なわないために
現状維持修復を原則としています。
だからこの若冲の「百花図」には色が剝げ落ちたままの
絵も存在しています。
これ以上の劣化をくい止めることが
文化財修復作業と言えます。

若冲の「百花図」の他に
丸山応挙の「遊虎図」邨田丹陵の「富士山図」など
多数の展示作品があります。



ここから後、286段で本宮到達ですが
その体力が残っていません。
リポビタンDが欲しい!

丁度お昼なので


神椿 資生堂パーラーに入ることに・・・・

ミニブランチをオーダーしたら
「20分ほどお待ち頂くことになりますがよろしいでしょうか」
とのことで待ちますが、



後から来た隣の方がオーダーしたパフェは
直ぐに出来ました。

20分どころか40分待ってやっとできた



鶏のガーリックライス、サラダ、コーンスープ
全てが少量(ミニブランチだから)で、
大食いの私は後、讃岐うどんが食べられるほど
お腹に余裕がありましたよ。


お友達がオーダーしたカレーライス。
ミニブランチはこの2種類だけ。
お友達の感想は、ボンカレーの味がしたそう。
その上、熱々ではなくぬるいカレーだったそうよ。

コース料理もありましたが、予約でいっぱいでした。

御手洗の水が出ないなど
資生堂パーラーには散々でしたが
もときた500段の階段を、気を付けて降りていきます。




お留守番のおっさん2へのお土産です。
灸まんは、帰るなり2個パクつきました。


NHKと奥書院でもらったクリアファイル。

展示作品と観る人との距離が離れすぎていて
リアル感に欠ける部分もありましたが
その分、NHKの8Kで若冲の描く宇宙を
鑑賞できたことは良かったと思います。

今度は若冲の代表作の「群鶏図」などの
展覧会があれば是非とも出かけたいものです。


今日も来てくださってありがとうございます。