白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

海悠出産日記第一話(出産前日まで)

2011-03-31 18:35:21 | 子供
=3月21日、37週と3日目最後の定期健診=

ちょうど一週間前に大量出血をして大騒動だった。

様子を見るためとかなんとかで一晩入させられたものの、何の問題も見つからず無罪放免帰ってきた。

「その後出血は?」
「いえ特に大きな出血はありません。」


私の担当医はアンジェリー・トーマス先生。
マー君や泰君を出産したときからすごく好きだった先生。
背が高くてモデルのような黒人女性。
ハーバードの医学部卒、泰君を出産した時看護婦さんが絶賛していたのをうけて、今回は自分の担当医にしちゃった。


赤ちゃんの鼓動を確認して、子宮の大きさを測ってから内診に移る。
「子宮口の状態をチェックしてみましょうね。」

子宮口の開き具合を言うときだけは、アメリカでもインチではなくセンチを使う。
指が一本入ったら1cmという風に測って、10cmで全開大なのは国が違っても同じね。


「1cm開いてるね、指一本分。とってもやわらかくなってるけど、まだ子宮頚管は長いわね。」


一週間前一晩入院したときも子宮口のチェックをしてまったく同じ事を言われた。
っということはあれから一週間変わってないということかぁ。

これまたインターネットで色々と調べてみると、
「生まれる一ヶ月前から1cm開いているといわれたよ~」とか、
「36週頃、子宮口が柔らかくなってるから安静にといわれて安静にしたけど、結局予定日を5日も過ぎてから生まれた。」とか色々な経験談。

なぁんだ、1cm開いてたってすぐに出産が間近に迫っているわけでもなさそうだ。
3人目なんだから、1cmくらい開いていたって当然かも。
それに子宮頚管が長いっていうんだからまだまだかなっ・・・
とあまり深くは考えないことにした。



臨月でもまだ仕事をしている私。
まぁ、基本的にはデスクワークだから、クライアント先に行かない限り、無理ではない。

ただ、夜熟睡できない臨月妊婦としては、眠いからといってちょっとお昼ねっというわけにはいかないし、疲れたからといって少し横になるということもできないのはちと辛い。

でも一番辛いのは朝晩の通勤。

おトイレがすっごく近い臨月妊婦にとって、家を出てから会社に着くまでの45分がもたない。
あまり体に良くないとわかっていながら、朝は極力何も飲まないようにしたり、苦労は耐えない。
仕事が終わって疲れているのに座れない帰宅ラッシュの電車も辛い。
臨月妊婦を見ても知らん顔のアメリカ人、むかつく。
っつ~か、この国デブが多すぎ。
コートなんか着てたら、妊婦だと気付いてもらえないんだから。信じられん

「おいそこどけよ!」っと言いたくなる。
もちろん言えずに発っている私。なさけない。



そこで38週からは家で仕事をさせて欲しいという要望を書いて提出してみた。

「もし会社で破水したり、陣痛が始まると他の人に迷惑がかかるので」とかなんとか言い訳をいっぱいつけてね。
予定日を2週間前に控えてもちろんだめとは言えない会社側、あっさりOKしてくれた。
なんだもっと早くにいっておけばよかったなぁ。


=3月24日木曜日37週と6日目=

明日から家で仕事をすることになる、そしてそのまま出産育児休暇に入るわけだあから、ある意味この日が最後。

仲のいい同僚たちがちょっと高級な飲茶に連れて行ってくれた。

6時までみっちり仕事をして、それから自分の個室を片付ける。


「あ~、このオフィスともお別れね。」なぁんていう感慨は特になく、清清して帰ってきた。
もう会社に出勤しなくて良いことだけが嬉しくて
「よ~し、これからは仕事をしているふりをして、ゆったりまったりすごそ~~~。んでお給料はちゃんともらって一石二鳥。」

なぁんてとぼけたことを考えていた私。


この夜に起こることなど全く予想だにせず・・・。



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