白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

辞表提出

2009-11-21 07:35:09 | その他
先週の火曜日に辞表を提出した。

普通先に仕事を見つけてから辞めるものかもしれないけれど、また忙しいシーズンが始まってしまうと、5月まで動けなくなってしまうので、次の仕事は決まってないけれどもう辞めちゃう事にした。

前々から監査の仕事は子持ちママにはふさわしくないと思っていた。
日本でもそうだと思うけど、会計士にとって監査の仕事って修行の場のようなもの。
だから、同僚はみんな若い。
30代中旬二次の母の私がやる仕事ではない。

それで思い切って辞表を提出。

でも、辞表を提出するとなんだかすごくさびしく悲しく感じられて、涙があふれて止まらない。

人の移動が激しいこの仕事、
いままでたくさんの人が辞めていくところを見てきたけれど、こんなにおお泣きしてやめた人なんて見たことがない。

みんな、不満を抱えて爆発してやめたくて辞めたくて出て行く。
辞めるときは「せーせーしました」と言った感じ。

しかし、私の場合。。。

確かに不満はいっぱいあった。
でも、得ることのほうが多かった。

英語もろくにしゃべれない私を雇ってくれたこの会社。
あのときは、私を雇ってくれる会社なんてあるわけがない、
私にできる仕事なんてあるわけがない。
英語もろくにしゃべれない私を欲しいと思う人なんているわけがないと思った。

キャリアを積むには経験が必要。
経験をすごく重要視するアメリカでは特に最初の仕事を得るのが難しい。

日本では仕事の経験があったものの、アメリカではゼロ。

その私をここまで育ててくれたのはこの会社。
今なら自分でいうのもなんだけど、一人前の会計士だと思う。

つらいこともあったけど、楽しいこともいっぱいあった。
毎日がドラマだった。
大変だけど嫌いじゃなかった。

涙があふれて止まらない。


今までたくさん人が辞めて行ったけど、あまり引き止めているのを見たことがなかった。
これがアメリカのやり方なのか?
あっさりしたものだと思っていた。

私がやめれば会社は困る。
日本人の気性なのか、私ほどまじめに働く人はいない。
へんてこな英語はしゃべるけれど、でも責任のある位置にいて
私しかできないことも多い。

さぁ、会社側はどう出るかと少し興味しんしんだった。

一日目、大ボス(男)に辞表を提出。
「話を聞こう。」
と理由を聞いてくれた。
いろいろ言うと、いろいろ解決策を提案してくれた。
それで、少し考えさせてくださいとひっこめてから数時間後
「夫と話をしました、やはり気持ちは変わりません。」
「そうか。。。」
っと2回目はあっさり辞表を受け取ってくれた。

二日目、小ボス(女)と話をする。
やっぱり女はちがう、徹底的な引きとめに出てきた。

「大ボスに彼女を辞めさせるなといわれたのよ。」っとのこと。

え?結構あっさりしたものだと思ったんだけど、そうじゃなかったんだ。

求められていると思うと、また辛くなる。
いろんな条件を出されて、これなら働けるんじゃないかとも思う。

夫は、「もう何も聞かずに辞めて、家の近くで仕事を探そう。かならず何かあるさ。」
っという。

ゆれている私。

あんなに辞めたかったのに。
あんなに文句ばっかり言ってたのに。
今となっては、すべてがいい思い出に思える。
辞めてしまうのは、もったいない気がする。

わからない。
どうしていいのかわからない。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
頑張ることにしました (マー君のママ)
2009-11-25 10:42:44
すごくうれしい一言をありがとうございます。
今辞めたら後悔するかもしれない。
私もそう思って思いとどまることにしました。
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お久しぶりです (Kyoko)
2009-11-25 08:29:49
 お久しぶりにお邪魔したら、
びっくりするようなことになっていて
つい、コメントさせていただこうかと・・・

 日本の会社は、会社のルールが一番で、
それに人を従わせるような気がします。
解決策を提示してくれるなんて、
まずありえない。

すごいですね・・・

いま辞めたら、
後悔するんじゃないかな?
なんとなくそう思います。
返信する

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