Toshizoh's Bar

大阪を愛する編集者トシゾーのほろ酔いメッセージ。

嵐の前の静かな冬の休日に

2009-11-23 21:08:33 | Weblog
昨日は冷たい雨の降る一日で、一日中家にいた。先週の火曜くらいに風邪気味になって治りきっていない。
うって変わって今日は暖かい小春日和の一日。とはいえバイクに乗れるほど健康が回復していなかったので、とりあえずニュージャパンでデトックスとしゃれこんだ。その後DVDを借り、東急ハンズへ。

実家のドアノブを見に行ったのだが、合うサイズがなかった。品数が少ない。

帰り、神農さんを覗く。去年よりお札をもらうために並んでいる人は多いようだった。ききが休みだったのでまっすぐ帰る。いつもならやってるのにね。金曜の貸し切りでかなり疲れたか?

で、こんなしんとした冬の休日には『日本永代蔵』がいいですな。西鶴の淡々としたルポルタージュ風の語り口のとことどころに顔を出すユーモアや警句。江戸時代の商人の浮き沈みが描かれているんだが、落ちぶれていくたいていの理由が家業を顧みず放蕩し身代を持ち崩すってことなんだが、いまの世たるや、家業で食っていけるだけで幸せ者。多くは社業に身をすりへらさざるを得ず、自分はおろそかにしないまでも、経営陣のかじ取りミスやわけのわからない経済変動のあおりを食ってドロップアウトしかねない恐ろしい世の中。よっぽどきちんと始末をして慎重に進んでいかなあきまへん、と思い知らされる。

この連休は意識的に休みを取るようにしたので本もよく読んだ。『大和王朝の水軍 神武移住団と結んだポリネシアンの秘史』中島洋 では、1世紀ころ、エリス諸島のポリネシアンが熊野付近に大量に移住してきたのではないか。長すね彦は背の高いポリネシアンに対して日本人がつけた名前ではないか、とのこと。ちなみに、「熊野」はポリネシア語では「多数で留まった」「何回も到着した」という意味だそうな。山からすぐ海になって「野」なんてない土地なんだから、「くまの」という読みで生き物の「熊」や野原の「野」とは関係のない意味があるはずで、その一つとしては可能性はあるんじゃないかいな。

とにかく、なんでも古韓国語に還元するのは危険。

もう1冊は『豊前王朝 大和朝廷の前身』大芝英雄 で、これは「倭国九州王朝説」の流れの1冊で、まあご苦労さんで、確かに倭国九州王朝説はそれなりに間違っていないと思う。難波津も九州にあったんだろうなあと思う。それはいいんだが、この手の説の例にたがわず大仙古墳(伝仁徳天皇陵)等の河内王朝のことについてまったくわからない。
この本によると継体天皇まで九州の人ってことなんだが、それはちょっといきすぎでしょう・・・

最近、また天照大神が男か女かわからんようになってきた。やれやれ。