肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』、観ました。

2012-11-01 23:48:55 | 映画(さ行)

監督:ジョージ・クルーニー
出演:ライアン・ゴズリング、ジョージ・クルーニー、フィリップ・シーモア・ホフマン、 ポール・ジアマッティ

津川雅彦:
「役者が政治的発言をするというのは、やっちゃあいかんことだよ。
特に若いうちはね。役を演じる上でニュートラルであるべき。
いろんな役をやるので色がついてない方がいい。」

 

 『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』、観ました。
大統領を目指し民主党予備選に出馬したモリス州知事は、ライバルのプルマン
議員をわずかにリードしていた。彼を支えるのは、キャンペーンマネージャーの
ポールと、若き広報官のスティーヴン。両候補が雌雄を決するオハイオ州
予備選を前に、スティーヴンの元へプルマン陣営の選挙参謀から密会の打診が…。
 ジョージ・クルーニーというダンディズム――。一見、カッコ付けでダテ男の
風貌から、知らない人には知られてないが(ま、当たり前か)、自身の監督作は
実に硬派な社会派で一本芯が通ってる。聞けば、オバマ再選の資金集めにも
積極的に協力しているとか。上に挙げた津川雅彦氏の金言も至極ごもっともだが、
クルーニーほどの才人ならそれも全く問題ないね。仮に、一切オファーが
無くなっても、そしたら今度は自分で撮れば良いのさ。それもこれもクルーニーが
役者と監督、二足のわらじを高レベルで履く映画人であるからこそ。むしろ、
そんなクルーニーの活動を知るがゆえ、このポリティカルサスペンスにも、
別の意味で変な説得力を感じてしまう。クルーニー自身、長い下積みを
経験した苦労人だが、人生うまく回りだせばどんどんうまく回るもの。お金も
地位も名誉もすべてを手に入れたクルーニーにとって、どうやら、もうカツガツと
映画を当てるつもりもないらしい。自ら出演するも主役からは降り、代わりに
しっかりクセ者を揃えた通好み(?)のキャスティング――、フィリップ・シーモア・
ホフマンにポール・ジアマッティにマリサ・トメイか‥‥、シブい、シブ過ぎる。
確かにシブいが、ただでさえ一般受けしない政治ものなのに、果たして
これで客は呼べるのか。こだわりにこだわり抜いたこの一本、って感じか。
ほとんど金持ちの道楽だな。あぁ、ジョージ・クルーニーというダンディズム再び。
でも、そんな彼のスタンス、決してオイラは嫌いじゃないゼ。
 映画は、緊張感とスピード感が途切れることなく、時間の経過を忘れる程に
観ててしまう。そして、何より登場人物がそれぞれ魅力的に描かれていている。
改めて、“監督”ジョージ・クルーニーの非凡さにほとほと感心する。ほんと、センスの
塊みたいな人だ。ザ・男前でビジュアル的にも申し分なく、映画製作の才能も
持ち合わせた、天が二物を与えた男だ、ジョージ・クルーニー。このままじゃ、
オイラも同じ男として悔しいんで、少しだけディスっとこうか。いいか、心して
聞くように。物語中盤、ある女性キャラがある人物にレイプされるんだけど、
それからほとんど時間を置かずに好きになったといえ別の男性(主人公)に
アタックするだろうか。それってお国柄なのか、男と女の違いなのか、オイラは
観ていてチョット不自然な印象をうけたよね。

 
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